ヤナセ、東京・港区に「メルセデス・ベンツ 東京芝浦」をリニューアルオープン
メルセデス・ベンツ販売60年の歴史を誇るヤナセの旗艦店

メルセデス・ベンツ 東京芝浦全景

2012年12月1日オープン



 ヤナセは12月1日、「メルセデス・ベンツ 東京芝浦」を東京港区芝浦にリニューアルオープンする。それに先立つ11月30日、メルセデス・ベンツ 東京芝浦で開所式が関係者向けに開催された。

ヤナセとメルセデス・ベンツ日本関係者による久寿玉開披

 メルセデス・ベンツ 東京芝浦は、11月15日に移転したばかりのヤナセ新社屋内に設置され、ヤナセ最大規模のメルセデス・ベンツディーラーとなり、日本でも有数の大規模輸入車ディーラーとなる。展示台数は18台、サービス工場は27ベイ+3レセプションベイを持ち、ヤナセならではのサービスを実現していく。

ショールーム全景
ショールーム内にあるAMGコーナー新Aクラスは、開所式のための特別展示
「Cクラス」の特別限定車「60th アニバーサリーリミテッド」。12月1日より販売
商談コーナー130インチの大型モニター。メルセデス・ベンツ日本からの寄贈品とのこと
受付カウンターレセプションベイ

ヤナセ代表取締役社長 井出健義氏

 ヤナセ代表取締役社長 井出健義氏は、開所式の冒頭、開所式に参加したダイムラーおよびメルセデス・ベンツ日本関係者に、無事販売60年を迎えたことについてお礼を述べたあと、ヤナセとメルセデス・ベンツの歴史について話し始めた。「1952年に4台の輸入から始まったヤナセのベンツ車販売は、今では年間2万5000台、累計74万台以上に達している」「これはメルセデス・ベンツという素晴らしいハードウェア、そして安全で正確なサービスという(ヤナセの)ソフトウェアにより、お客さまに安心で快適なカーライフを提供し、高い満足感もたらすことができたことによるもの」と語り、両社のパートナーシップが現在のヤナセのメルセデス・ベンツ車販売に欠かせなかったと語る。

 この新しい大規模ディーラーができることで、新Bクラス、新Aクラスに加え、今後市場投入が表明されているNGCC(新世代コンパクトカー)など、メルセデス・ベンツの拡販体制に寄与していく。井出社長は、「東京・芝浦店は日本で一番ベンツを販売する店舗。年間1000台以上販売していく店舗に復帰したい」と言い、リーマンショックで落ち込んだ年間販売台数を旧来以上に引き上げていくコア店舗になる。


メルセデス・ベンツ日本 代表取締役社長ニコラス・スピークス氏

 来賓代表として、メルセデス・ベンツ日本のニコラス・スピークス社長が挨拶。スピークス社長は、「第2次世界大戦が終わって7年後の1952年、梁瀬次郎氏がメルセデス・ベンツ車を販売したいとダイムラーを訪ねてきました。ダイムラーの誰が決断したのか分からないが、その人は先見の明がありました。その後世界は見違えるほど変化し、両社の関係も変化しました。しかし、梁瀬次郎氏の築いたヤナセは、日本におけるメルセデス・ベンツ販売の基盤になりました。そしてそれは今も変わらないのです」と語り、社会環境が戦後劇的に変わった中でも、両社のパートナーシップの基底にあるものは変わらないと言う。

 「2社の関係は、ビジネスの成功のみがもたらしたものではありません。何世代も、誠実であること、公平であることなどの共通する価値に裏付けられています。それがお客さまへの福音となっています」「ヤナセ社員の一人ひとりが『物事すべてにおいて勤勉でならねばならない』という責任感をお持ちです。それなくして、今日のメルセデス・ベンツの地位はありません。ヤナセの社員の皆様のコミットメントとエネルギーは60年間変わっていません。それが今後も続いていくことを約束しています」と、ヤナセの販売姿勢を称え、価値観やビジョンを共有できていることが、両社の成功につながっていると語った。

 スピークス社長は12月1日より、メルセデス・ベンツ チャイナのCEOに就任し、メルセデス・ベンツ日本を現副社長の上野金太郎氏に引き継ぐ。最後に「これまでヤナセの皆様とは、やさしく寛容で、変わることのない満たされる感情的な絆を築くことができました。これが60年の遺産であり、大変快く思っています」と謝辞を述べた。

パートナーシップを結んで60周年を記念する盾の贈呈メルセデスベンツ日本代表取締役副社長 上野氏からヤナセ東京支店長吉永文彦氏へ盾の贈呈

 メルセデス・ベンツ 東京芝浦の吉永文彦支店長は、「セールススタッフ28名、サービススタッフ49名、そのほか57名、計135名のスタッフでメルセデス・ベンツの販売にあたっていく」と語り、都心にある輸入車ディーラーとしては最大級のメルセデス・ベンツ 東京芝浦を引っ張っていく。

 開所式の後、サービス部門などの報道陣向け公開が行われた。ヤナセは、芝浦地区にメルセデス・ベンツ 東京芝浦のほか、「Audi 芝浦」「GM東京支店」、中古車販売施設「ヤナセ ブランドスクエア芝浦」を12月1日リニューアルオープンする。さらに2013年1月にはフォルクスワーゲンディーラーもリニューアルオープン。BMWの2輪車販売店などもあり、輸入車の一大ショールーム地区となっている。

 これらのサービス部門は、サービスピットはブランドごとにことなっているものの、車検施設、カープール、板金施設などは供用しており、高い技術力でのサポートを行っていく。その一部を下記に写真で紹介する。

ヤナセが芝浦地区に持つショールームの位置関係。さまざまな輸入車を1度に見ることができ、非常に便利中古車販売拠点のヤナセ ブランドスクエア芝浦
板金塗装スペース
メルセデス・ベンツ サービスピットフォルクスワーゲン サービスピット
アウディ サービスピットGM サービスピット。ブランドごとに別々のエリアが設けられている
車検などを行う検査ライン万が一のときのための80kVAの自家発電装置
壁面緑化。建設されたばかりの建物のため、まだ成長していない。これからヤナセとともに歴史を刻んでいく。建物は、50年ぶりの建て替えとのこと

(編集部:谷川 潔/Photo:安田 剛)
2012年 11月 30日