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【LAオートショー 2012】
【国内メーカー編】トヨタ「RAV4」、ホンダ「RLX」世界初公開
(2012/12/6 00:00)
トヨタ自動車
トヨタ自動車は、2012ロサンゼルスオートショーで4世代目となる新型「RAV4」を世界初公開した。
1994年に初代モデルの販売を開始したRAV4は、クロスオーバーSUVの先駆者として販売を開始。順調に販売台数を伸ばし、その後は他メーカーからも同セグメントのモデルが登場することとなった。現在までに、アメリカ国内では170万台を販売していて、基幹モデルの1台となっている。
新型RAV4は、エクステリアデザインを一新し、先代に比べてよりスポーティさを引き上げた。フロントやリアバンパー、フェンダーなどはエッジが効いていて、力強さを演出しているのが特徴。また、リアのテールウイングやレンズは空力効果も高く、Cd値の低減にも貢献している。ボディーサイズは4569×1844×1660mm(全長×全幅×全高)で、ホイールベースは2659mm。先代よりも全長、全幅は大きくなり、全高は抑えられた。
ユーティリティや質感の向上も図られていて、ラゲッジスペースはクラストップとなる約1087L。リアシートを倒すと約2075Lのスペースが生まれる。ダッシュボードは左右非対称のデザインを用い、視覚的に広さを感じさせる作りとなる。
エンジンは直列4気筒2.5リッターで、最高出力が176HP、最大トルクが23.7kgm。トランスミッションは刷新された6速ATを搭載する。
駆動方式は2WD(FF)と4WDの2種類を用意。4WDにはダイナミックトルクコントロール機能が付属する。コーナリング時のステアリングアングルやヨーレートなどを検出し、フロントからリアに駆動力を配分するこの機構は、「オート」「スポーツ」「ロック」の3モードを選択することが可能。走行状況により、最大50%の駆動力をリアに移すことで、アグレッシブなドライビングを生み出す。
アキュラ(本田技研工業)
アキュラブランドからワールドプレミアとなったのは、フラッグシップセダンとなる新型「RLX」。今年のニューヨークショーでプロトタイプが公開されていて、今回のロサンゼルスオートショーで市販モデルがお披露目されることになった。
RLXは、アキュラブランドならではの品質と新たな技術が盛り込まれているのが特徴。エンジンは直噴の新型で、「オールホイールステア(P-AWS)」と呼ばれる新たに開発された技術を搭載する。P-AWSは、ステアリングを切った際にリアのトーアングルを調整する機構で、大型なボディーながら俊敏性の高いハンドリングを味わうことができると言う。
搭載されるエンジンはV型6気筒3.5リッター。直噴モデルのi-VTECエンジンは、最高出力310HP、最大トルク37.6kgmを発生。2000~6600rpmの幅広い回転域で最大トルクの90%を発揮し、パワフルかつ燃費性能に優れる。市街地の燃費は20mpg(8.5km/L)で、高速は31mpg(13km/L)、統合した燃費は24mpg(10.2km/L)となる。
現状はガソリンエンジンのみの用意だが、2013年後半には新規に開発されるスポーツハイブリッドモデルが導入される予定。ガソリンエンジンよりも優れた性能を保持するそうで、最高出力370HPを発揮するとしている。だが、30mpg(12.7km/L)という燃費性能を併せ持つので、ハイパワーと環境性能を両立しているモデルとなるようだ。
マツダ
マツダのステージでメインを飾ったのは、先日国内で発売が開始したばかりの「アテンザ」。新世代技術「スカイアクティブ」と、新しいデザインテーマ「魂動(こどう)」を採用したフラッグセダンは、北米では「マツダ6」の名前で来年から発売が始まる。
マツダ6のラインアップで国内仕様と異なるのがエンジンのバリエーション。直列4気筒2.5リッターのエンジンは国内仕様と同様だが、こちらではV型6気筒3.7リッターが用意される。同エンジンはCX-9にも搭載されているもので、最高出力272HP、最大トルク37.2kgmというスペックを持つ。現状ではガソリンモデルのみとなるが、来年の中頃にはディーゼルエンジンを投入する予定もあるという。
マツダ6の北米プレミアと合わせて、フェイスリフトした「CX-9」も公開された。2007年に発売開始したフルサイズSUVのCX-9は、5年を経て新たなエクステリアデザインを得ることとなった。新デザインテーマの魂動を取り入れた新たな外観は、抑揚が付きスタイリッシュさを増した。フロントまわりなどは、一見してマツダ車だと分かるブランド共通のデザインとなっている。
マツダはスカイアクティブを推進しているが、今回のマツダ6の導入により、北米でラインアップする車両の80%に同技術が採用されることになったと言う。
スバル(富士重工業)
新型フォレスターの北米プレミアを行ったスバル(富士重工業)のブース。フォレスターは、米国ではアウトバックの次の販売台数を誇る基幹モデルで、月販で常に5000台以上をマークしていると言う。使い勝手のよいボディーサイズやオートスライドのテールゲート機能などは、年配の女性からの支持も受けているようだ。
新型のフォレスターは、これまでの女性層の支持を引き継ぎつつも、若年層へもアピールできるような特徴を持たせている。デザイン自体はキープコンセプトながら、よりスタイリッシュさとSUVらしさの両面を進化させた。30mmほど上げられたシートハイトからもSUVらしさということが感じられる。また、ボディー剛性の向上による乗り心地やハンドリング性能の向上、NVHを全面的に改善させたことも先代からの進化となる。
エンジンは国内の直噴2リッターターボに加えて、2.5リッターの自然吸気を用意している。新型フォレスターの北米での販売は、来年初旬となる。