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NEXCO東日本、GW渋滞予測を発表。4月27日には千葉圏央道が開通
「復興商店街でつなぐ旅スタンプラリー+(プラス)」を実施
(2013/4/24 15:56)
千葉圏央道の開通で地域の活性化を期待
NEXCO東日本(東日本高速道路)は4月23日、4月の定例会見を開催した。
初めに、同社代表取締役社長の廣瀨博氏が、4月27日に東金JCT(ジャンクション)~木更津東IC(インターチェンジ)間が開通する圏央道(首都圏中央連絡自動車道)について言及した。房総半島内陸部が東京湾アクアラインを介して首都圏と直結し、アクセスが飛躍的に向上することから、「地域の防災力の強化や医療圏域の拡大など、暮らしの安心、安全が大きく向上する」としている。すでに工場や観光客の誘致活動も展開中で、地場産業の発展や観光の活性化にもつながるだろうという認識を示した。
また、4月10日に開通した東関東自動車道の酒々井ICにおいては、その直後となる19日に酒々井プレミアム・アウトレットがすぐ近くにオープンした。同様に木更津や幕張など高速道路至近にあるアウトレットモール間の競争によって相乗効果を発揮し、地域の購買活動を促進するだけでなく、地域全体の経済活動にも好影響をもたらすものと予想している。
なお、4月20日にリニューアルオープンした東京湾アクアラインの海ほたるPA(パーキングエリア)は、すでに大勢の観光客で賑わっているが、リニューアルで新たに設置されたガラス張りの大回廊や富士山が見えることなどから、ますます多くの人が訪れる人気スポットになることを期待するとし、「みなさんに愛される観光スポットにぜひとも大きく育ってもらいたい」と語った。
今後は、海外からの観光客をターゲットにした施策にも取り組む予定。旅行業に関する免許の取得も視野に入れ、支社ごとに専属のスタッフを指名するなど、全社的に展開すべく検討しているという。
前月以前と同様に通行台数減ながらも増収
2013年3月のNEXCO東日本管内の高速道路の車両通行台数は、前年同月比6.6%減の1日平均278万7000台。これに対して料金収入は同24.8%増と、台数は減少しながらも増収となっている。理由は2月以前と同様で、昨年の東北における被災者支援のための高速道路無料化措置が今年は原発避難者のみに限られることによる。
SA(サービスエリア)/PAの売上高は前年同月比5.6%減の120億5000万円で、うち飲食・商品販売が85億1000万円で同4.3%減、ガソリンスタンドが35億4000万円で8.6%減となった。こちらも、前述のとおり被災者支援のための無料化措置がなくなったことが影響しているとの見方だ。
GW渋滞は昨年より増加。電気自動車用充電器の増設も計画
あわせて、4月27日から始まるGWの渋滞予測についても発表した。下り線では連休前半は4月27日から28日にかけて、後半は5月3日から5日にかけて混雑が予想されている。上り線は、前半は4月28日から29日にかけて、後半は5月3日から6日にかけて渋滞が増えるとのこと。連休の前半よりも後半が特に混雑するとしており、下り線ではGW期間中に10km以上の渋滞が計44回、そのうち30kmを超える渋滞が5回発生し、上り線では10km以上が計73回、うち30km以上が5回発生すると予測。上下線のトータルでは117回(昨年比7回増)となる見込み。
昨年より増える要因として、東京湾アクアラインの海ほたるPAがリニューアルオープンしたことや、酒々井プレミアム・アウトレットの新規オープンなどがあるとしており、昨年は10km未満だった渋滞が10kmを超える場面が増えてくるものと推測。Webサイトやスマートフォンのアプリとして提供している高速道路の交通情報サービス「ドライブトラフィック」(http://www.drivetraffic.jp/)を活用して、混雑回避などに役立ててほしいと呼びかけた。
また、電気自動車の普及促進に向け、2013年度は電気自動車用の急速充電設備をさらに9個所で増やし、既存の7個所と合わせて計16個所とする計画も発表した。新たに設置する個所は、東関東自動車道の湾岸幕張PA(上下線)、関越自動車道の三芳PA(上り線。下り線は設置済み)、上里SA(上下線)、谷川岳PA(上下線)、越後川口SA(上下線)の予定。これらの設置が完了すれば、首都圏から新潟県までおよそ70km間隔で充電可能になることから、高速道路を安心して連続走行できるようになるとしている。今後の電気自動車の普及や充電器の利用状況を鑑みて増設などを検討するという。
復興応援キャンペーンを実施。圏央道の記念パスも
太平洋沿岸エリア復興応援キャンペーンとして、豪華賞品が当たる「復興商店街でつなぐ旅スタンプラリー+(プラス)」を実施することが明らかにされた。2012年11月から2013年3月にかけて行われた同様のキャンペーンに引き続いて行われるもので、新しいキャンペーンの期間は4月27日から2014年1月15日まで。東北6県の商業施設のあるSA/PAや道の駅などで「復興商店街でつなぐ旅ガイドブック」を入手し、その中にある台紙に各地で用意されたスタンプを4個以上押すと応募できる。
NEXCO東日本管内の商業施設があるSA/PAでハイウェイスタンプを1個、復興商店街として参加している32店舗のスタンプをどれか2店舗分、東北地方の道の駅のスタンプ1個の計4個を集めると、ペア温泉宿泊券、東北の特産品引換券、復興商店街の商品詰め合わせのいずれかが当たる。東北のJR駅などにある「旅のサロン」のスタンプも1個加えて5個押した状態で応募すれば、上記の商品が外れた方の中から抽選でレストランのペア食事券が当たるWチャンスにも参加できる。
一方、6月1日から2日間、福島市で開催される「東北六魂祭 福島」においても、復興を応援する取り組みの1つとして、有名シェフがプロデュースする特製から揚げや肉まんなどを販売するブースを出店し、売上金の一部を復興義援金として寄付する活動も行う。
さらに、千葉圏央道の開通を記念して、対象区間での乗り降りが一定料金で何度でも可能になる「千葉圏央道開通記念パス」を発売する。パスの有効期間は5月10日から6月30日の金~月曜日のうち連続する2日間で、パス1枚には浮島ICからの東京湾アクアライン1往復分と、周遊エリアとして設定された房総半島内の一部区間での乗り降りが自由になる分が含まれる。周遊エリアは、館山道・富津館山道路の市原IC~富浦IC間、東京湾アクアライン連絡道、千葉圏央道の木更津金田IC~松尾横芝IC間となる。価格は普通車が3500円、軽自動車および二輪車が2800円。
「千葉圏央道開通記念パス」の申し込みは4月23日より同社ホームページの「ドラぷら」(http://www.driveplaza.com/)にて受け付け中。同時期に行われる「千葉圏央道開通記念スタンプラリー」の対象沿線の施設などで優待を受けたり、海ほたるPAでメロンパンやアウトレットモールで使えるクーポンをもらえるなど、さまざまな特典も用意している。