ニュース
日産、世界120カ国以上で年間60万台以上を販売するグローバル戦略車となる新型「ティアナ」
40kgの軽量化と空力改善などで先代から26%燃費向上
(2014/1/20 09:30)
日産自動車は、ミディアムクラスセダンの新型「ティアナ」を2月5日に発売する。価格は242万9700円~304万5000円。
モデル | エンジン | 駆動 | 変速機 | 価格 |
---|---|---|---|---|
XV | 直列4気筒DOHC 2.5リッター | 2WD(FF) | CVT | 3,045,000円 |
XL | 2,753,100円 | |||
XE | 2,429,700円 |
3代目となる新型ティアナは、日本やアメリカ、中国などの世界120カ国以上の市場で販売を予定し、年間60万台以上を販売する計画の“グローバル戦略車”として開発。初代の「モダンリビング」、2代目の「おもてなし」といったコンセプトを受け継ぎつつ、新開発したリアマルチリンクサスペンションなどによって走行性能も徹底追求。「心地よさと共に走りも愉しむ大人な移動空間」という商品コンセプトを実現した1台としている。
エクステリアデザインでは「Suggestive Aura」をキーワードに、挑発的で魅惑的な雰囲気を醸し出す未来感のあるデザインとしており、流れていくようなラインでスポーティさと上質感を表現。鋭角な形状のヘッドライト、コの字型LEDランプを使ったリアコンビネーションランプでシャープさを印象づけ、フロントフェンダーからサイドパネルに流れるラインで抑揚感を出し、ワイドなリアフェンダーで重心の低さを演出する。ボディーカラーには新色の「ウォーターフォールブルー」を追加し、全てスクラッチシールド仕様の6色を設定してる。
パワートレーンは、直列4気筒DOHC 2.5リッターの「QR25DE」エンジンと新世代エクストロニックCVTの組み合わせに一本化。エンジン出力を従来型の2WD(FF)車に搭載していた同排気量の「VQ25DE」エンジンからエンジントルクが低回転から高まるセッティングに変更し、日常シーンで力強さが感じられる設定とした。エクストロニックCVTは約80%のパーツを新規開発。オイルポンプの小型化やオイル量の低減などで摩擦抵抗を40%減らして燃費を高め、さらにギヤ比のワイド化を実施。ローギヤ領域の拡大で加速性を高め、ハイギヤ領域を広げて燃費効率を高めている。
こうしたパワートレーンのブラッシュアップに加え、車両全体で2代目から約40kgの軽量化、走行性能や居住性にも貢献する空力性能の追求などにより、先代から26%向上した14.4km/LのJC08モード燃費を達成。全車がエコカー減税の50%減税対象となっている。
このほかにメカニズム面では、リアマルチリンクサスペンションに世界初となる「コネクトブッシュ」を採用。タイヤの位置決めをするリンクアームのうち、車両前方側のリンクアーム内側にゴムブッシュを設定。コーナリングでタイヤに横方向から力が加わるとゴムブッシュが変形してトー角度を変更し、ステアリング操作されたフロントタイヤと同じ方向にリアタイヤが向いてステアリングの応答性を高めてくれる。さらに路面の凹凸を乗り越えたときにはタイヤを後方に動かして衝撃を吸収。突き上げ感の少ない快適な乗り心地を提供する。
このほかにエクストレイルでも採用されている「アクティブトレースコントロール(ATC)」を装備。ドライビングが単純に目的地まで移動するだけではなく、到着までの時間を同乗者と味わいながら楽しめる時間になるよう走行性能を充実させている。
初代から定評ある室内空間では、フロントシート、ドアトリム、ルーフ形状などを細かく調整し、外観デザインに影響を与えないよう工夫しつつ居住スペースを拡大。また、基本的な広さをインパネの「鳥が翼を広げたような抑揚のあるキャラクターライン」で視覚面からもサポートする。ティアナの代名詞的なアイテムとなっている助手席オットマンもさらに進化。利用時に足にかかる圧力が広範囲に分散する形状として快適性を高めており、さらに運転席/助手席は背もたれがくの字に前傾して背骨の負担を軽減させる「スパイナルサポート機能付シート」を採用している。
このほか車内装備では、2眼式メーターの中央に多彩な車両情報を表示できる4インチカラーディスプレイ「アドバンスド ドライブ アシスト ディスプレイ」を全車標準装備。さらに「アラウンドビューモニター(MOD[移動物検知]機能付き)」「BSW(後側方車両検知警報)」「LDW(車線逸脱警報)」といったドライビングサポート機能も設定されている。