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【LAオートショー2014】アウディ、次世代デザインを示唆する「Audi prologue」と「A7 Sportback h-tron」を初公開
(2014/11/28 00:00)
- 2014年11月19日(現地時間)開催
アメリカでの好調な販売を示唆するようにアウディは、ロサンゼルスオートショーで次世代のデザインと技術が詰まったコンセプトモデル、そして環境性能に特化した車両、R8の最強モデルとなるコンペティションなど多くのワールドプレミアを用意した。
プロローグ
プロローグは、同社の技術と特徴である、スポーツ性、軽量デザイン、そしてクワトロのノウハウを新しい形で表現。ラグジュアリーセグメントに最高のスポーツ性を融合させたモデルだという。
ボディーサイズは5100mm×1950mm×1390mm(全長×全幅×全高)で、ホイールベース2940mm。大柄なボディーサイズだが軽量素材を用いることで車重は1980kgに抑えている。3サイズは、現行のA8より全長は少し短く、全高は低くなっている。最大限に拡大されたラジエターグリルは、これまでより大幅に横に広げられ、現行の生産モデルに比べ低い位置にすることで、より力強い印象を与える。
搭載しているV8 4.0TFSIエンジンは、最大で445kW(605HP)の出力と750Nmのトルクを発生させる。0-100km/h加速は3.7秒と大型クーペにしてはかなりのハイパフォーマンスさを実現。
これだけの高性能を発揮しながらも、燃費は8.6L/100km(11.6km/L)と秀逸。1kmあたりのCO2排出量は199gとなる。この高効率に貢献しているのが、車両の電気システムに新しい48Vのサブシステムを取り入れたことだ。近いうちにアウディの市販モデルに採用される予定の技術で、マイルドハイブリッドとして4.0TFSIをサポートする。
トランスミッションは、8速ティプトロニックで、クワトロの駆動方式とトルクベクタリング機構により、駆動力を最適に路面に伝える。また、サスペンションは軽量5リンク式を採用。ダンピングコントロール機能が付いた、エアサスペンションを合わせることで、スムーズな走りから俊敏なハンドリングまで広い調整幅を可能とする。ブレーキは大径のカーボンファイバー セラミックブレーキディスクに、6ピストンキャリパーをセット。タイヤサイズは285/30 R22となり、大型22インチのホイールが、大きく膨らんだフェンダーアーチ内に収められている。
グランツーリスモのデザインをベースにした広い室内は、ラグジュアリーなラウンジそのもので、スポーティなドライビングからリラックスしたツーリングまでを可能にしている。車両に乗り込む時には、「バトラー」と呼ばれる革新的なスマートソフトウェアプログラムが、スマートフォンで認識し、シートポジションと空調をそれぞれの好みの設定に自動で調整してくれる。
A7 スポーツバックh-tron
デザインと技術のコンセプトモデルとなったプロローグとともに初公開されたのが「A7 Sportback h-tron」。これまでプラグインハイブリッドやピュアEV(電気自動車)のe-tronモデルを発表してきたが、h-tronは燃料電池とプラグイン機能をあわせ持っているのが特徴だ。
フロア下には4個の水素タンクを備え、燃料電池スタックは300個以上のセルから構成される。1つのセル当たりの電圧は0.6~0.8Vで、スタックの電圧は230~360Vとなる。水素1kg当たりで100km走れ、航続距離は約500kmに達する。
電池パックはアウディのプラグインハイブリッド車A3 Sportback e-tronに採用しているタイプと同様。8.8kWhのリチウムイオン電池を搭載していて、外部電源からの充電も可能なプラグインハイブリッドだ。電池のみの航続距離は約50kmとなる。
モーターはフォルクスワーゲンの電気自動車「e-GOLF」に搭載するものと同じ。2個のモーターを車両前後にそれぞれ配置した4輪駆動方式を採用する。出力は85kWで車両全体の出力は170kW。車両重量は1950kgで、0-100km/h加速は7.9秒、最高速は180km/hとなっている。
R8コンペティション
R8の最強モデルとなる「R8コンペティション」。米国市場向けの車両で、限定60台の発売となる。5.2リッターのV10 FSIを搭載し、7速のDCTを介して4輪を駆動する。最高出力は570PSを誇る。
このR8コンペティションは、歴代のR8の中でもっとも優れたパフォーマンスを発揮し、最高速は320km/h、0-96km/h加速が3.2秒とアナウンスされている。