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トヨタの「豊作計画」、2015年3月からJAグループ愛知が導入

米生産農業法人向け農業IT管理ツールで経営改善提案

2015年2月26日発表

トヨタの農業IT管理ツール「豊作計画」

 JAグループ愛知とトヨタ自動車は2月26日、トヨタが開発した農業IT管理ツール「豊作計画」を、2015年3月より愛知県内の組合員農家に導入すると発表した。2015年は、JAあいち海部とJAあいち豊田管内の農家4戸に先行導入、2016年以降、愛知県内全域に対象を拡大する予定。

 トヨタが米生産農業法人向けに開発した「豊作計画」は、自動車事業で培った生産管理手法や工程改善ノウハウを農業分野に応用し、農業の生産性向上に貢献することを狙いに作成したクラウドサービス。

 利用方法は、スマートフォンやタブレット端末から操作することができ、システム中では、水田の情報や作業実績をデータベース化することで、地図上に登録された多数の水田の日ごとの作業計画を自動的に作成するなど、作業の効率化や経営管理のレベル向上に役立つサービスを提供する。

タブレットでの操作風景

 JAグループ愛知とトヨタは、農地情報のクラウド登録や作業者のスマートフォンへの登録といった組合員農家に対する導入サポートなどを共同で実施。また、「豊作計画」で集積したデータを活用し、これまで蓄積してきた農業経営指導のノウハウに基づいた経営改善提案を行う。

PCでの操作風景

 トヨタでは、2014年4月から農林水産省主催による「先端モデル農業確立実証事業」に参画し、愛知県と石川県の米生産農業法人9社および石川県と共同でコンソーシアム「米づくりカイゼンネットワーク」を立ち上げ、「豊作計画」を提供しているが、JAグループ愛知と連携した新規導入と併せ、さらなる利便性・使用性の向上に向けた実証実験を推進していくとしている。

(椿山和雄)