ニュース

トヨタ、新型ピックアップトラック「ハイラックス」をタイで発売

パワートレーンやフレームを新開発。3種類のサスペンションセッティングを設定

2015年5月21日(現地時間)発売

 トヨタ自動車は5月21日(現地時間)、タイで新型小型ピックアップトラック「ハイラックス」を発売した。

ハイラックス ダブルキャブ
ハイラックス エキストラキャブ
ハイラックス シングルキャブ

 1968年に発売されたハイラックスは、日本国内では2009年に「ハイラックス サーフ」の生産が終了してから車名が途絶えており、ピックアップトラックとしても2014年8月25日~2015年6月30日の期間限定で販売されている「ランドクルーザー70」のピックアップモデル以外に日本国内では販売されていない。しかし、グローバル市場では高い評価を受けるモデルとして販売が続けられており、これまでに世界180以上の国と地域で累計1600万台以上がリリースされている。今回発売されたのはシリーズ8代目となる。

 新型ハイラックスでは、フレームサイドレールの断面を拡大した新開発フレームを採用し、耐久性と安全性の向上。乗り心地の改善も図り、リーフスプリングとショックアブソーバーを改良して衝撃吸収性と振動減衰性を高め、より高い走破力としなやかな乗り心地を両立させている。また、使用地域の環境に合わせられるよう、「スタンダード(標準)仕様」「ヘビーデューティー仕様」「コンフォート仕様」という3種類のサスペンションセッティングを設定した。

 パワートレーンではディーゼルエンジンと6速ATの双方を新開発。エンジンは低速トルクを大幅に向上させ、トランスミッションは6速化による多段化とギヤ比の最適化を実施。全回転域で力強い走りを実現する一方で、低燃費化によって航続距離も伸ばしている。また、エンジンノイズの低減で静粛性も向上させた。

1GD型ディーゼルエンジンは、最高出力130kW/3400rpm、最大トルク450Nm/1600-2400rpmを発生
フレームサイドレールを大断面化した新開発フレーム

 内外装のデザインでは、フロントマスクでバンパー部に厚みを持たせてタフさ力強さを表現。一方でLEDヘッドライトを採用し、薄く一体感のあるアッパーグリルはバンパー部との対比により、洗練された雰囲気を演出する。サイドシルエットは、ホイールフレアを力強く張り出させて躍動感を表現。さらに強い抑揚をボディー全体に融合させ、従来のピックアップトラックにはないエモーショナルなテイストを表現している。

 車内ではインパネデザインで伸びやかな広がりと断面の塊感で力強さを表現。ラグジュアリーなシートを採用し、タブレット風オーディオを装着している。

タブレット風オーディオを装着するインパネ。写真の車両では6速ATではなく、Hパターンの6速MTを装備している
ダブルキャブ仕様のインテリア
新型ハイラックスのテストシーン
写真は先代にあたる7代目ハイラックス。8代目の開発にあたり、開発チームは世界中のさまざまな道を走って地域ごとの使用環境を再確認。ユーザーの意見も直接聞いて開発に生かしているという
ハイラックス ダブルキャブ主要諸元(参考値)
全長×全幅×全高(mm)5,335×1,855×1,820
ホイールベース(mm)3,085
エンジンタイプ1GD(ディーゼル)
排気量(cc)2,755
最高出力130kW/3,400rpm
最大トルク450Nm/1,600-2,400rpm
トランスミッション6速AT
駆動方式4WD
タイヤサイズ265/65 R18

(編集部:佐久間 秀)