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ダイハツ、3つの世界観で個性を表現する新型軽自動車「キャスト」

「アクティバ」「スタイル」を9月9日、「スポーツを」10月下旬に発売

2015年9月9日発売(キャスト スポーツは10月下旬発売予定)

キャスト アクティバ:122万400円~164万7000円

キャスト スタイル:122万400円~164万1600円

10月下旬発売予定の「キャスト スポーツ」

 ダイハツ工業は9月9日、新型軽乗用車「キャスト」(CAST)シリーズの「キャスト アクティバ」「キャスト スタイル」を発売した。価格はキャスト アクティバが122万400円~164万7000円、キャスト スタイルが122万400円~164万1600円。キャストシリーズではこの2モデルに加え、10月下旬に「キャスト スポーツ」の発売を予定している。

キャスト アクティバ
モデルエンジン変速機駆動方式価格減税レベル(取得税/重量税)
X直列3気筒DOHC 0.66リッターCVT2WD(FF)1,220,400円免税(100%減税)
4WD1,350,000円80%/75%
X“SA II”2WD(FF)1,285,200円免税(100%減税)
4WD1,414,800円80%/75%
G“SA II”2WD(FF)1,414,800円免税(100%減税)
4WD1,544,400円80%/75%
G ターボ“SA II”直列3気筒DOHC 0.66リッターターボ2WD(FF)1,517,400円80%/75%
4WD1,647,000円60%/50%
キャスト スタイル
モデルエンジン変速機駆動方式価格減税レベル(取得税/重量税)
X直列3気筒DOHC 0.66リッターCVT2WD(FF)1,220,400円免税(100%減税)
4WD1,344,600円80%/75%
X“SA II”2WD(FF)1,285,200円免税(100%減税)
4WD1,409,400円80%/75%
G“SA II”2WD(FF)1,414,800円免税(100%減税)
4WD1,539,000円80%/75%
G ターボ“SA II”直列3気筒DOHC 0.66リッターターボ2WD(FF)1,517,400円80%/75%
4WD1,641,600円60%/50%
キャスト アクティバ G“SA II”
キャスト アクティバ X“SA II”
キャスト アクティバ G“SA II”
キャスト スタイル G“SA II”
キャスト スタイル G ターボ“SA II”
キャスト スタイル G“SA II”

 ブランニューモデルとしてデビューするキャストは、拡大を続ける日本の軽自動車市場において、「低燃費・低価格」「広い室内空間」「軽快な走行性能」など、それぞれのカテゴリーごとの得意分野で先鋭化を続ける開発の方向性とは一線を画し、さまざまな要素をバランスよく持ちながらも個性的なクルマを求めるユーザーニーズに応えるために生み出されたモデル。同社の「ムーヴ」が受け持つカテゴリーをベースに、「ミラ ココア」の個性、「タント」の使い勝手などの中間をターゲットとしている。

 また、前出のように「アクティバ」「スタイル」「スポーツ」という3種類のボディーバリエーションを同時開発。「ずっと乗り続けたい」「愛着がわく」とユーザーに感じてもらえるよう、従来の軽自動車にはない質感の高さと普遍的な魅力を持つモデルを目指して開発したデザインをベースに、力強さと立体感のあるクロスオーバーテイストの「アクティバ」、ディテールにこだわった都会的なテイストの「スタイル」、専用アイテムを施したスポーティテイストの「スポーツ」と3つの異なる世界観を表現している。

 開発の初期段階から3バリエーション展開を想定しており、外装パーツは大胆に変更する部分と共有して替えない部分をしっかりと切り分け。それぞれの世界観を強調しつつ、開発コストや開発期間を抑えられるよう工夫している。

キャスト スタイル(写真)のボディーサイズは3395×1475×1600mm(全長×全幅×全高)で、ホイールベースは2455mm。キャスト アクティバは全高のみ異なり、30mm高い1630mmとなる
アクティバ、スタイルの各G系グレードには、「コペン セロ」に続いて「Bi-Angle LEDヘッドランプ」を標準装備。ほかのグレードでもオプション装着可能
全車のリアコンビネーションランプにLEDのストップランプを採用。3Dエフェクトにより奥行き感を表現している
各G系グレードの専用装備となるLEDフォグランプは、アクティバ(左)とスタイル(右)でデザインが異なる

 ボディーカラーには新色の「スプラッシュブルーメタリック」「フレッシュグリーンメタリック」を用意するほか、「コペン セロ」から採用を開始した独自開発のラッピング技術「Dラッピング」を使い、クリスタル調/ホワイトのデザインフィルムトップによる2トーンカラーを設定。全13色をラインアップしている。

キャスト アクティバ車体色
新色の「スプラッシュブルーメタリック」
新色の「スプラッシュブルーメタリック×デザインフィルムトップ」
新色の「フレッシュグリーンメタリック」
「トニコオレンジメタリック」
「トニコオレンジメタリック×デザインフィルムトップ」
「パールホワイトIII」
「ディープブルークリスタルマイカ」
「ディープブルークリスタルマイカ×デザインフィルムトップ」
「シャイニングレッド×デザインフィルムトップ」
「ブラックマイカメタリック」
「ブラックマイカメタリック×デザインフィルムトップ」
「ファイアークォーツレッドメタリック」
「ファイアークォーツレッドメタリック×デザインフィルムトップ」
キャスト スタイル車体色
「ライトローズマイカメタリック」
「ライトローズマイカメタリック×デザインフィルムトップ」
「ブライトシルバーメタリック×デザインフィルムトップ」
「ブラックマイカメタリック」
「ブラックマイカメタリック×デザインフィルムトップ」
「パールホワイトIII」
「ディープブルークリスタルマイカ」
「ディープブルークリスタルマイカ×デザインフィルムトップ」
「シャイニングレッド×デザインフィルムトップ」
「プラムブラウンクリスタルマイカ」
「プラムブラウンクリスタルマイカ×デザインフィルムトップ」
「ファイアークォーツレッドメタリック」
「ファイアークォーツレッドメタリック×デザインフィルムトップ」
軽量高剛性ボディー骨格構造「D monocoque」(Dモノコック)に加え、「D suspension」(Dサスペンション)、「D assist」(Dアシスト)などムーヴから採用されたシャシー技術を継承

 シャシー技術では、2014年12月発売の「ムーヴ」で初採用した「フォースコントロール」を踏襲。軽量高剛性ボディー骨格構造の「D monocoque」(Dモノコック)をはじめ、足まわりのセッティングを最適化する「D suspension」(Dサスペンション)、CVTのプログラムを切り替える「D assist」(Dアシスト)などを採用してふらつきの少ない操縦安定性、会話明瞭度の高い静粛性などを実現している。

 パワートレーンも現行型のムーヴと同じKF型エンジンとCVTの組み合わせで、自然吸気の直列3気筒DOHC 0.66リッターエンジンでは最高出力38kW(52PS)/6800rpm、最大トルク60Nm(6.1kgm)/5200rpmを発生。ターボ仕様の直列3気筒DOHC 0.66リッターターボエンジンでは最高出力47kW(64PS)/6400rpm、最大トルク92Nm(9.4kgm)/3200rpmを発生する。

 JC08モード燃費は自然吸気エンジンの2WD(FF)車が最高となる30.0km/Lとなるほか、ターボ仕様の2WD(FF)車が27.0km/L、4WDの自然吸気エンジン車が26.8km/L、同ターボ仕様車が25.0km/Lとなる。

 このほかに走行関連では、キャスト アクティバの4WDモデルに「グリップサポート制御」「DAC(ダウンヒルアシストコントロール)制御」の2つを専用装備として設定。「グリップサポート制御」ではグリップ力が低く滑りやすい路面でタイヤが空転した場合、路面をとらえていないタイヤに制動力を発生させて空転を抑え、残る車輪の駆動力を効かせて走破性を高める。「DAC制御」ではスイッチ操作によってシステムを差動させると、坂道で前進約4km/h~15km/h、後退約4km/hに車速を制御。微速進行を行いつつタイヤがロックしないよう調整し、路面が滑りやすい傾斜地を安定して通過できる。また、キャスト アクティバはキャスト スタイルより30mm高い車高を生かした180mm(4WD車は175mm)の最低地上高により、力強いクロスオーバーテイストのルックスにふさわしい悪路対応力を備えている。

キャスト スタイルの走行イメージ。最小回転半径はどちらのモデルも4.7m
キャスト アクティバの走行イメージ。前後に装着するバンパーアンダーガードやサイドドアモールなどが悪路走破性を備えたモデルであることをアピール
ぬかるみなどに片輪をとられても、制動力を効かせることでタイヤの空転を抑制。残るタイヤに駆動力を伝達する「グリップサポート制御」
急斜面などでエンジンブレーキだけでは減速が足りず、フットブレーキを使うと車両の姿勢が乱れるような場合に車速を自動制御する「DAC制御」

 インテリアデザインでも外観同様に3モデルで異なる世界観を表現。アクティバとスポーツは有機的なラウンドフォルムで乗員を包み込むようなテイストを表現し、車内のパーソナル感を強調。スタイルでは水平基調のインパネ形状で広がりと落ち着いた雰囲気を演出している。また、内装色でもオプションカラーを各種設定してユーザーごとに個性を表現できるようバリエーション展開を用意。アクティバとスタイルはシルバーのアクセントカラーを基調に、ブラック内装のアクティバでは「ブルー」「オレンジ」「ブラックレザー調」の3種類、オフホワイト内装のスタイルでは「バーガンディー」「ライトブラウン」「ホワイトレザー調」「ブラックインテリアパック」の4種類をオプション設定。また、スポーツでは「レッド&ブラック」「ブラック&ホワイト」の2種類を用意する。シート表皮はアクティブにボーダー柄のフルファブリック、スタイルにスエード調のフルファブリックを採用する。

 車内のユーティリティではリアシートが前後に240mmスライド。シートバックは左右別にリクライニング可能となっており、後方に倒れるフロントシートのシートバックと組み合わせたロングソファモードなど多彩なシートアレンジに対応する。また、ラゲッジスペースに設定された大容量深底ラゲッジアンダーボックス、助手席大型シートアンダートレイ、フロントシートのセンターアームレストボックスなどの収納スペースによって使い勝手を高めている。

キャスト アクティバのアクセントカラーで基本となるシルバー。助手席の前方にオープンタイプのインパネトレイを設定。スマートフォン連携ナビゲーションシステムは9万7200円高のメーカーオプションで、全車16cmのフロントスピーカーを備えるオーディオレスが基本となる
アクセントカラー「ブルー」
アクセントカラー「オレンジ」
「ブラックレザー調」インテリアではアクセントカラーがピアノブラックになる
ボーダー柄のフルファブリックとなるキャスト アクティバのシート表皮。光沢感のあるシルバーの生地をアクセントに組み合わせ、横並びのラインでアクティブさを強調
「ブラックレザー調」インテリアをオプション選択した場合、シート表皮は赤いステッチの入るレザー調となる
キャスト スタイルのアクセントカラーで基本となるシルバー。助手席の前方にリッドを備えるクローズタイプのインパネトレイを設定。プッシュ式のオートエアコンは全車標準装備
アクセントカラー「バーガンディー」
アクセントカラー「ライトブラウン」
アクセントカラー「ホワイトレザー調」
「ブラックインテリアパック」を選択した場合、アクセントカラーがダーク調のシルバーとなり、ドアトリムなどもダークグレーとなる
肌触りを重視したスエード調のフルファブリックをシート表皮に採用するキャスト スタイル。明るい色調で開放感を演出する
明るい「ホワイトレザー調」のインテリアでは、ドアトリムなどの色遣いも変更して白と黒のコントラストでメリハリのある車内空間となる
「ブラックインテリアパック」ではキャスト アクティバと同様のシート表皮などを採用する
リアシートは前後に240mmロングスライド
リアシートのシートバック左右別にリクライニングして、使い勝手や居住性をアレンジできる
ハーフラゲッジモード
フルラゲッジモード
フロントサイドフラットモード
ロングソファモード
デッキボードの固定フックも備え、背の高い荷物にも対応する「大容量深底ラゲッジアンダーボックス」
2kgまでの荷物を収納可能な「助手席大型シートアンダートレイ」
手荷物などの収納に便利なフロントシートの「センターアームレストボックス」
助手席シートバックポケット
助手席側のカップホルダーはワンプッシュ式オートオープンを採用
オーバーヘッドコンソールも全車で標準装備
「SRSサイドエアバッグ(運転席/助手席)&SRSカーテンシールドエアバッグ」はX以外のグレードに6万4800円~7万7760円高でオプション設定

 このほか、先進安全装備として「スマートアシストII」をグレード別に設定。フロントグリルなどに設置するレーザーレーダー、リアバンパーに内蔵するソナーセンサーとフロントウインドー内側のカメラを組み合わせて車両の周辺を監視することで、「衝突回避支援ブレーキ機能」「衝突警報機能(対車両/対歩行者)」「車線逸脱警報機能」「後方誤発進抑制機能」「先行車発進お知らせ機能」といった安心・安全機能を機能させる。また、「VSC&TCR」「ヒルホールドシステム」「デュアルSRSエアバッグ」は全車標準装備となる。

チルトステアリングと運転席シートリフターをセットにした「ドライビングサポートパック」はG系のグレードに標準装備。それ以外ではSRSサイドエアバッグなどとセットオプションとして選択できる
スーパーUV&IRカットガラス(フロントドア)とスーパークリーンエアフィルターをセットにした「コンフォートダブルパック」は全車にオプション設定
運転席シートヒーターやウインドシールドディアイサーなどをセットにした「ウォームパック」は全車にオプション設定

(編集部:佐久間 秀)