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ジェイアイエヌ、運転中の眠気など可視化するアイウェア「JINS MEME」を11月5日発売
3点式眼電位センサーを活用して眠気を推定
(2015/10/14 22:32)
- 2015年11月5日発売
- JINS MEME ES:3万9000円(税別)
- JINS MEME MT:1万9000円(税別)
ジェイアイエヌは10月14日、センシング・アイウエア「JINS MEME(ジンズ・ミーム)」を11月5日に発売すると発表した。価格は3点式眼電位センサーと6軸センサーを搭載する「JINS MEME ES」が3万9000円(税別)、6軸センサーのみを搭載する「JINS MEME MT」が1万9000円(税別)。
JINS MEMEは、シーンに応じた2種類のフレームタイプを用意。3点式眼電位センサーと6軸センサーを搭載する「JINS MEME ES」は、ウエリントンタイプのフレームを採用。6軸センサーのみを搭載する「JINS MEME MT」は、体の動きをトラッキングすることに特化したモデルで、運動時でも顔にフィットするようにハーフリムタイプのスポーツサングラスフレームを採用した。
3点式眼電位センサーと6軸センサー(加速度・ジャイロセンサー)を搭載するJINS MEME ESでは、瞬き・視線移動や体の動きを取得。取得したデータはBluetoothと連動したスマートフォンの専用アプリケーションにより様々なサービスとして提供される。
オフィシャルアプリケーションとして提供される基本アプリ「JINS MEME App」では、目の動きから得られる情報をもとに集中、活力、落ち着きの状態を規定して「ココロ」の活性度を示す「アタマ年齢」、頭の動きから得られるデータをもとに、活動量、姿勢、安定性の状態を規定して、歩行時の動きや姿勢などを可視化した「カラダ年齢」などの情報を提供。
また、個別の用途に向けて、「JINS MEME RUN」、「JINS MEME DRIVE」(11月5日よりダウンロード開始予定)、「JINS MEME CORE TORAINING」(2016年1月よりダウンロード開始予定)という3つアプリを用意。ドライブ中の居眠り防止を目指した「JINS MEME DRIVE」では、運転時のドライバーの瞬きや視線の変化から眠気を推定し、アラートする機能を備えた。
新製品発表会では、ジェイアイエヌ 代表取締役社長の田中仁氏のほか、開発に関わったJINS MEME グループ開発責任者の井上一鷹氏、JINS MEME グループ アプリ企画担当者の一戸晋氏、東北大学加齢医学研究所所長の川島隆太氏、慶應義塾大学スポーツ医学研究センター准教授 橋本健史氏が登壇して、JINS MEMEの開発の狙いや提供するアプリケーションについて説明がされた。また、ゲストとしてプロアスリートの為末大氏が招かれ、フィットネス分野におけるJINS MEMEの可能性について話した。
発表会の中で、田中社長は「本日紹介するJINS MEMEこそが停滞する日本のプロダクトのなかで、イノベーションという可能性を生み出して、我々JINSのブランドを次なるステージに進化させると確信している。いうなれば2015年版メイドインジャパンの最高峰」と、その仕上がりに自信を示した。
加えて、田中社長は「フィットネスのドメインでは、既存のフィットネスアプリのようにカロリーや歩数を計測するだけでなく、6軸センサーの強みである“動きの質の可視化”を武器に活動する人の体の動きを解析し、パフォーマンスを向上するエクササイズ提案を行います。アシストのドメインでは、ドライブ中の居眠り防止やオフィスでの疲労軽減、日常生活で発生するリスクや悩みを解決して、私たちの生活をサポートしてさらなる安心安全を実現するソリューションとなる」などとJINS MEMEについて紹介した。
「JINS MEME」の開発のきっかけになったというドライバー居眠り防止アプリ「JINS MEME DRIVE」について、開発責任者の井上氏は「(昨年のコンセプト発表後)法人各社から問い合わせが多かった領域で、それは技術が進歩しているのに居眠り運転による事故が減らないことに起因しており、業界の方々のお話を伺う中でこの開発の重要性を肌で感じた」と話した。
また、同アプリについて井上氏は、「ドライバーが眠気を感じるシーンでは、瞬きの頻度や強さが変化しており、瞬きの変化から独自の眠気推定アルゴリズムを開発した。眠気ととられる瞬きの動きにより3段階で判定してアラートを出し、さらにGPSの位置情報と掛け合わせて、いつどこで眠くなったのかも記録することができる」と紹介。
さらに、井上氏は「皆さんに広く使っていただきたいアプリだが、法人ドライバーに大きな需要が見込めると考えている。すでに大手運送会社の鴻池運輸の協力により、長距離運転ドライバーを対象にした実証実験をして、手ごたえのあるデータを獲得することができている。BtoBでの展開が進むことで、安心安全な交通社会を築くうえで非常に有効になると確信している」と話した。