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トヨタ、CVTや燃料装置の不具合で「カローラアクシオ」など10車種をリコール。計44万3460台

走行不能や燃料漏れになるおそれ

2015年11月18日発表

 トヨタ自動車は11月18日、CVT(無段変速機)や燃料装置に不具合があるとして、「カローラ アクシオ」など10車種、計44万3460台のリコールを国土交通省に届け出た。

「カローラアクシオ」「カローラフィールダー」など7車種、計34万6199台

「カローラアクシオ」「カローラフィールダー」「カローラルミオン」「オーリス」「プレミオ」「アリオン」「イスト」の7車種では、無段変速機の油圧クラッチ機構に不具合がある。対象となるのは2006年9月15日~2008年10月31日に製作された計34万6199台。

 不具合は、油圧を保持するための環状シール部の寸法精度が不適切なため、シールが偏心した状態で組み付けられているものがある。そのため、当該シールが損傷してクラッチが作動不良となり、走行不能に至るおそれがある。改善対策として、全車両、油圧の保持状態を点検し、正常な場合は油圧クラッチ機構を対策品に交換する。異常な場合は、対策品が組み込まれた無段変速機に交換する。

トヨタ「SAI」レクサス「HS250h」の2車種、計9万4194台

「SAI」、レクサス「HS250h」の2車種では、ハイブリッド車の燃料ポンプに不具合がある。対象となるのは、2009年6月10日~2013年8月2日に製作された計9万4194台。

 不具合は、ポンプモーターの回転数の設定が不適切なため、モーターブラシが振動を起こし、早期に摩滅することがある。警告灯が点灯するとともに燃料が供給できず、エンジンによる走行ができなくなり、走行不能に至るおそれがある。改善対策として、全車両、ポンプモーターの回転数を適正化するために対策用の配線を追加するとともに、燃料ポンプを新品と交換する。

「アイシス」計3067台

「アイシス」では、原動機の燃料配管(デリバリーパイプ)に不具合がある。対象となるのは、2009年5月13日~2009年9月28日に製作された計3067台。

 不具合は、燃圧センサーの締結用工具が不適切なため、締結作業時に当該工具が周辺部品と干渉し締結力が不足しているものがある。そのため、締結部がシール不良となり燃料臭がしたり、燃料が漏れるおそれがある。改善対策として、全車両ガスケットを新品と交換して燃圧センサーを適正に締め付ける。

(編集部:椿山和雄)