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ホンダ、「フィット」「ヴェゼル」計16万4388台をリコール

キャパシタの昇降圧充放電コンバータに不具合。火災2件など発生

2016年4月4日 発表

 本田技研工業は4月4日、アイドリングストップシステムに使用される電気装置(昇降圧充放電コンバータ)に不具合があるとして「フィット」「ヴェゼル」の2車種、計16万4388台のリコールを国土交通省に届け出た。リコール対象車の製作期間は、2013年8月2日~2016年2月13日。

 不具合は、キャパシタ電源を使用しているアイドリングストップシステムにおいて、キャパシタの充放電電圧を制御する昇降圧充放電コンバータ内部素子の過電流保護が不十分なため、アイドリングストップからの再始動時等に生じた過電流が当該コンバータへ流れ、内部素子が損傷することがある。そのため、そのままの状態で使用を続けると素子が発熱し、素子周辺の樹脂材が炭化して電流が流れ続け、発煙・発熱し、最悪の場合、火災に至るおそれがある。

 不具合の件数は59件で、火災が2件(部分焼損4件)発生している。改善措置として、全車両、昇降圧充放電コンバータを対策品と交換する。

電動パワーステアリング制御コンピュータの不具合で「フィット」計11万8715台をリコール

 なお、このリコール対象モデルのうち「フィット」計11万8715台(製作期間:2013年8月2日~2015年8月31日)に関しては、かじ取り装置(電動パワーステアリング制御コンピュータ)にも不具合があり、同日発表されたリコール対象となっている。

 不具合は、電動パワーステアリング(EPS)制御コンピュータのEPSアシスト停止電圧設定が不適切なため、バッテリが劣化していると、大きなハンドル操作時にバッテリ電圧がEPSアシスト停止電圧以下になることがある。そのため、EPS警告灯が点灯するとともにパワーステアリングのアシスト機能が停止し、急にハンドルの操作力が増大するおそれがある。

 不具合の件数は32件あり、物損事故が2件発生している。全車両、電動パワーステアリング制御コンピュータ及びエンジン制御コンピュータを対策プログラムに書き換える。

(編集部:椿山和雄)