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南仏サントロペにハーレーやバイク好きが集結した「ユーロフェスティバル」

日本では5月21日~22日に「HARLEY-DAVIDSON BLUE SKY HEAVEN」が開催

2016年4月28日~5月1日(現地時間) 開催

仏サントロペで行なわれたユーロフェスティバルのパレード

 別途リポートしているハーレーダビッドソンの新型「ロードスター」の試乗会の期間中に、運よく南仏サントロペ近郊で開催されたオートバイイベント「ユーロフェスティバル」に参加することができた。ここではそのイベントの様子を写真でお届けする。

会場入口付近の様子

欧州8カ所で開催されるハーレー主催イベント。日本では5月に

 ユーロフェスティバルはハーレーダビッドソンが主催し、欧州各地で毎年行なわれているイベントラリーの1つ。2016年は、今回紹介する4月28日~5月1日のサントロペにおけるユーロフェスティバルを皮切りに、6月以降は以下の7イベントが予定されている。

イベント名開催期間場所
IRELAND BIKE FEST6月3日~6日アイルランド
25TH ANNUAL EUROPEAN H.O.G RALLY6月16日~19日スロベニア
HAMBURG HARLEY DAYS6月24日~26日ドイツ
NORDIC HARLEY DAYS8月3日~7日ノルウェー
ST.PETERSBERG HARLEY DAYS8月11日~14日ロシア
PRAGUE HARLEY DAYS9月2日~4日チェコ
EUROPEAN BIKE WEEK9月6日~11日オーストリア

 日本国内では「HARLEY-DAVIDSON BLUE SKY HEAVEN」と題された、ハーレーダビッドソン ジャパンおよびディーラー主催のオフィシャルイベントがあるが、ユーロフェスティバルはその欧州版と考えてよい。なお、日本で18回目となる2016年のBLUE SKY HEAVENは5月21日~22日の2日間、富士スピードウェイで開催され、ロードスターの日本初公開イベントや、オートバイのカスタムコンテスト、富士スピードウェイメインコースでの試乗会、グッズ即売会、ライブミュージックや花火など、さまざまな催しが予定されている。入場料は2日通し券でHOG(Harley Owners Group)会員価格が3100円、非会員は3600円だ。

街全体がイベント会場の雰囲気に

 話を元に戻すと、ユーロフェスティバルが行なわれているサントロペに入ったのは4月29日の夕方で、参加したのは実質的にイベント最終日となる4月30日。郊外から市街地に近づくにつれライダーの姿を見かけることが多くなり、市街地に入るとオートバイやクルマで大渋滞が発生していた。近隣のレストランやカフェはオートバイとライダーで埋めつくされ、ハーレーダビッドソンロゴの横断幕もあちこちに掲げられており、地域全体がイベント会場になったかのようだった。

 サントロペで開催されるユーロフェスティバルは今回で10回目とのことで、街の雰囲気にも“慣れ”のようなものが感じられる。付近一帯は南仏の高級リゾートとして名高く、普段は静かで風光明媚な土地と思われるが、人混みや渋滞、ひっきりなしに轟き渡るオートバイの排気音も、当たり前のように受け入れている様子がうかがえた。渋滞していても、オートバイの通れる隙間をクルマが自然に空けてくれるのも印象的だった。

ポール・グリモーと呼ばれる水上都市の近くに会場が設置されている

 ハーレーダビッドソン主催ということもあって、ほとんどのオートバイがハーレーダビッドソンではあるものの、「BMW」や「Triumph」「Indian」、日本の「HONDA」「SUZUKI」「YAMAHA」「KAWASAKI」などのブランド名も目にすることができ、メーカーや車種タイプにかかわらず、あらゆるオートバイとオートバイ乗りが集結していた。ノーマルのままきれいに乗っているものもあれば、ライトカスタムやハードカスタムを施したユニークな車両もあり、オートバイの大見本市のような様相を呈している。

 会場は地中海の湾を望む海岸沿いにあり、多数のロッジが建ち並ぶキャンピングビレッジに隣接するような形で設置されている。イベントの内容としては、19時から3カ所あるステージでスタートするライブミュージックをはじめ、ハーレーダビッドソンのDARK CUSTOMをテーマにした展示ブース、オフィシャルグッズの即売会、サードパーティによるグッズやカスタムパーツ等の展示・販売、ハーレーダビッドソンの試乗会、野外もしくは屋内に設けられた多数のフードサービスがある。最終日には3000台が参加したというオートバイパレードも行なわれた。

 なお、入場料は3日間通し券でHOG会員が100ユーロ、非会員が125ユーロ。1日券はオートバイパレードが行なわれる最終日が最も高額で、会員55ユーロ、非会員65ユーロとなっていた。

海岸沿いに設けられた会場
ロッジが多数建ち並び、3日間のんびり過ごせる
海岸にある「Big Stage」
フードコートにあった「LONGBAR Stage」

 こうしたイベントには、なかなか手に入らないグッズや、通常より割引されていることもあるお買い得アイテムを目当てに訪れる人もいるかもしれないが、至るところで停まっているありとあらゆる個性的なオートバイを眺めたり、オートバイ好き同士でオートバイ談義に花を咲かせたりと、まさにお祭りとして単純に盛り上がるのも1つの楽しみ方だろう。おそらく日本国内では単体メーカー主催のものとしてはありえない大規模イベントの熱気を、肌で感じることができた。

ドリンクを注文できる「Harley Bar」
Harley Barのテント内の様子。ここでもライブステージが繰り広げられていた
車両展示などでDARK CUSTOMのテーマを伝える「Dark Custom Zone」
DARK CUSTOM ラインアップやカスタムオートバイを展示。またがることもできた
DARK CUSTOMなテーブルサッカー
DARK CUSTOMなテーブルテニス
欧州各地のディーラーによるオフィシャルショップ
豊富な商品を販売。通常価格の半額というお買い得品も見つかる
ディーラーショップの前にはカスタムオートバイやトレーラーも展示されていた
会場に点在するレストラン。日中は暖かいが日が暮れる20時頃になると肌寒く、野外席には暖房が設置されているところも
ハーレーダビッドソンの試乗&車両展示会場である「Demo Area」
免許がなくてもアクセル操作してハーレーを体感できる「JUMPSTART」コーナー
展示会場内の様子。来場者の年齢層は幅広い
協賛のJEEPも急坂などを体験できる試乗エリアを用意
ハイパフォーマンスなマフラーを製造しているKessTechのブース
法規制にしっかり対応したリプレースマフラーということで、実際にそのサウンドをチェックすることもできた
フランス・パリ発のレザーバッグブランド「GEORGES」(ジョルジュ)。英国などには輸出しているが、日本へはまだ
日本についてはプロトから生まれたカスタムブランドの「ゼロエンジニアリング」をよく知っていると話していた、オーナーのジョルジュ・アセオ氏
カスタムデザインのヘルメット、タンク、レザー製品などのショップも多数
ショップの前には目を引くオートバイや自転車などが無造作に置かれていたりもする

オートバイ約3000台が参加したというパレードも

オートバイパレードがスタート。予定より2時間ほど遅れてスタートした
もちろん女性も多数参加
普通にカッコよく乗っている人がほとんどではあるが……
大仮装大会と言ってもよいかもしれない人たちも
最終日のパレードには約3000台が参加。パレードを見物する人や警察車両(警備のため)もイベントに参加した
パレードの大行列で通りが埋めつくされた

(日沼諭史)