写真で見る「ゴルフ ヴァリアント」


 2009年11月17日に国内発売されたフォルクスワーゲン「ゴルフ ヴァリアント」。ゴルフ ヴァリアントは、「ゴルフ」のワゴンタイプになるが、先にモデルチェンジした6代目ゴルフと同様、水平基調を強調したグリルと、そこから繋がる特徴的なヘッドライトなど、最近のVWのデザインの流れをくむ意匠へと一新された。内装に関しても同様で、新型ゴルフを踏襲するデザインとなっている。

 エンジンと装備の違いによって、「TSI Trendline(トレンドライン)」「TSI Comfortline(コンフォートライン)」「2.0TSI Sportline(スポーツライン)」の3グレードが設定される。エンジンは環境性能にも優れるTSIエンジンを採用。それぞれ、1.4リッターインタークーラー付きターボ、1.4リッターインタークーラー付きターボ+スーパーチャージャー、2.0リッターインタークーラー付きターボが搭載され、1.4リッターモデルには7速DSGが、2.0リッターモデルには6速DSGが組み合わせられる。1.4リッターエンジンはいずれもゴルフに搭載されるものとまったく同じスペックで、2.0リッターエンジンはゴルフGTIに準ずるもの。ただしスペック的には少し控えめの仕様となっている。

 10・15モード燃費は、トレンドラインが16.4km/L、コンフォートラインが16.2km/L、スポーツラインが12.2km/Lとそれぞれ向上し、トレンドラインがエコカー減税にも対応し、75%減税になるほか、すべてのモデルでエコカー補助金に対応する。

 ボディーサイズは、4545×1785×1530mm(全長×全幅×全高)でスポーツラインのみ全高が1510mm。ゴルフと比べ全長で約335mm伸びるがホイールベースは同じ2575mmとなっている。

 車両の詳細な情報は関連記事をご覧いただきたいが、ここではグレードごとの装備の違いを写真を使って紹介する。

2.0TSI Sportline

最上位グレードとなる2.0TSIスポーツライン。ボディーカラーはレッドスパイスメタリック
現行型ゴルフと同じ表情になった新型ヴァリアント。スポーツラインではフォグランプを標準装備し、グリルとエアインテーク部にクロームメッキが施されるヘッドライトはバイキセノン。オートライトシステム、ダイナミック/スタティックコーナリングライトを標準装備するウインカー内蔵ミラーにはウェルカムライトも内蔵。また、夜間のドアの解錠、施錠でライトが点灯する「カミングホーム/リービングホーム機能」もスポーツラインとコンフォートラインに装備
スポーツラインのみスポーツサスペンションと17インチアルミホイール“ClassiXs”を装備。タイヤサイズは225/45 R17ヴァリアントならではの装備であるルーフレール。スポーツラインではルーフレールとサイドウィンドーの枠がクロームとなるリアゲートには「2.0TSI」のエンブレム。Iのみが赤になる
全グレード片側デュアル出しマフラーだが、スポーツラインのみマフラーカッターが付く1984cc直列4気筒 DOHCインタークーラー付きターボエンジンは、最高出力147kW(200PS)、最大トルク280Nm(28.6kgm)を発生ボンネットにはボンネットダンパーを装備する
スポーツラインのインパネ。ダッシュボードやドアにマットクロームのデコレーションが入る。エアコンは2ゾーンフルオートエアコンいわいるセミATなので、クラッチペダルはないメインキーは折りたたみ式
スポーツラインのステアリングにはオーディオコントロールやシフトパドルが付くハンズフリーフォンや音量などの操作スイッチマルチファンクションインジケーターなどの操作ができる
メーターは、左にタコメーター、右にスピードメーターで、中央にマルチファンクションインジケーターが設けられる。マルチファンクションインジケーターでは、瞬間/平均燃費、航続可能距離、平均速度、運転時間などが見られるほか、カーナビ装着モデルでは、ルート案内が連動して表示される
灯火類のスイッチは欧州車に多いロータリースイッチ式。オートライトも備える。左上にあるのはメーターの照度調節運転席ドア。ここにもマットクロームの加飾が施されるドアにはパワーウィンドースイッチと電動ミラー調整のスイッチがある
運転席、助手席ともに照明付きバニティミラーが付く。また、ルームミラーは自動防眩機能付サングラスなどがちょうど入るポケットも用意しっかりとした広さのあるグローブボックス。助手席エアバッグのON/OFFスイッチもある
シフトレバーの奥に灰皿がある。サイズ的にはやや心もとないセンターコンソールの前側はドリンクホルダーになる。中央のセパレーターは脱着可能で、栓抜きとしての機能も持つコンソール後部のポケット。内部にオーディオのAUX入力がある
スポーツラインは標準でスポーツレザーシートを装備。運転席と助手席にはシートヒーターも付く運転席は8ウェイ電動シート後席もレザーシート
センターにはアームレストも用意後席用のエアコン吹き出し口とドリンクホルダー後席ドアには灰皿が用意される。深さもあって実用的なサイズだ
後席アームレストの部分はトランクスルーにもなり、4名乗車でも長尺物の積載が可能後席を倒して、ラゲッジルームを広げることもできる。手動のダブルフォールディングタイプだ全車にオプション設定する電動パノラマスライディングルーフは、後席上方まで大きく伸びる
ヴァリアントならではの広いラゲッジルーム。容量はこの状態で505L。フラットにするため、上げ底されたような形になっている後席は6:4の分割可倒式最大積載状態では、1495Lのスペースが生まれる
プライバシーを保護し、車上荒らし対策にもなるスライディングカバーは全車に標準装備急ブレーキ時などに、荷物がキャビンに飛び込んでくるのを防ぐパーテーションネットも全車標準パーテーションネットは、後席を倒した状態でも装着できる
荷物が走行中にずれるのを防ぐラゲッジネットも標準で付属するラゲッジフロアの下にはサブトランクもある
ラゲッジに設けられたアクセサリーソケットラゲッジフロア下にスペアタイヤや工具を収納。スペアタイヤは標準サイズのタイヤが用意される

TSI Comfortline

ミドルグレードとなるTSIコンフォートライン。ボディーカラーはブルーグラファイトフォグランプが標準装備されるなど、スポーツラインに通じるが、コンフォートラインではバンパー開口部にメッキが入らない
ヘッドライトはバイキセノンで、オートライトシステム、ダイナミック/スタティックコーナリングライトを標準装備ルーフレールがブラックなのもスポーツラインとの違い。ガラスのフチのみクロームとなる5ツインスポークタイプの16インチアルミホイール“Atlanta”を標準装備。タイヤサイズは205/55 R16
リアゲートにはTSIのエンブレム。SとIが赤いのがコンフォートラインの証だスポーツラインと同様片側デュアル出しだが、テールエンドが切りっぱなしになっている1389cc直列4気筒 DOHCインタークーラー付きターボ+スーパーチャージャーエンジン。118kW(160PS)、240Nm(24.5kgm)を発生する
コンフォートラインのインパネ。ブラックのデコラティブパネルがあしらわれるファブリックのコンフォートシートを装備後席もファブリックシート。センターのアームレストや分割可倒などはスポーツラインと共通
ステアリングはレザーの3本スポーク。操作スイッチ類は付かず、シフトパドルもないメーターのレイアウトはスポーツラインと共通だが、マルチファンクションインジケーターがフルドットではなく7セグ表示となる
自動防眩ルームミラーを標準装備撮影車両にはディーラーオプションのAVナビ「809HDCW」(32万5800円)が装着されていたDVD/CDスロットとSDカードスロットを備える
ドアのデコラティブパネルもブラックになる

TSI Trendline

ボトムグレードのトレンドライン。ボディーカラーはリフレックスシルバーフォグランプがなく、グリルやインテークのクロームアクセントもない
ヘッドライトはハロゲンタイプとなり、オートライト、ダイナミック/スタティックコーナリングライトもなくなるホイールはスチールでフルホイールキャップが付く。タイヤサイズは205/55 R16トレンドラインでは、ルーフレール、サイドウィンドーの枠ともにブラックとなる
リアゲートのTSIのエンブレム。Iのみ赤いのがトレンドライン1389cc直列4気筒 DOHCインタークーラー付きターボエンジン。90kW(122PS)、200Nm(20.4kgm)を発生する
トレンドラインではファブリックのスタンダードシートを装備。ステアリングはコンフォートラインと共通トレンドラインのみエアコンがセミオートとなり、風量が手動調整となるルームミラーも自動防眩ではない

(瀬戸 学 /Photo:安田 剛 )
2010年 1月 25日