写真で見るジャガー「XJ」


 5月に発売された新型ジャガー「XJ」は、1968年登場の初代からコンセプトをキープしてきたスタイリングを捨て、「XF」に通じる新しい意匠で登場した。

 これまでXJのアイコンでもあった4灯ヘッドライトをやめ、横長だったフロントグリルも上下高のあるものへと変更、ボディーラインも大きなアーチを描く4ドアクーペへと変化した。

 ボディーは先代と同様のアルミ製。ボンネットを開けてフロントサスペンションの取り付け部などを見ると、スチールボディーとは違った造形を目にすることができる。

 エンジンはV型8気筒DOHC 5リッターで、上級グレードの「ポートフォリオ」と「スーパースポーツ」にはスーパーチャージャーを装着しているが、撮影車の「プレミアムラグジュアリー」は自然吸気となる。エンジンの最高出力は283kW(385PS)、最大トルクは515Nm。6速ATを介して後輪を駆動する。

 変速装置はシフトレバーではなく、「XF」でおなじみのダイヤル型コマンダー「ジャガー・ドライブ・セレクター」。XFと同様、エンジン始動とともにセレクターがセンターコンソールからせり上がり、エンジンを切ると収納される。

 また、計器盤にはアナログメーターがなくなり、カラーディスプレイにアナログメーターが描かれる方式へ変化。メーター類は必要に応じて優先度の高い情報を表示できるようになっている。このディスプレイはHDDナビゲーションのディスプレイとも連携している。

 撮影車の「XJ プレミアムラグジュアリー」はショートホイールベース仕様で5135×1900×1455mm(全長×全幅×全高)。ホイールベースは3030mm。まだデリバリーが開始されていないが、上級グレードにロングホイールベース仕様も用意され、ホイールベース、全長ともに125mm延長される。

グレードは「Preimum Luxury」。外装色はアルティメットブラック

 

従来のXJとは全く異なるフロントまわり
グリルにはジャガーのエンブレムが輝くヘッドライトは側面まで大きく回りこんでいる新デザインながらも、旧来のXJの4灯ライトをモチーフとしていることも伺える
ヘッドライトは外側がバイキセノンタイプ、内側はライトに見えるがターンシグナルランプ。スモールライトは下辺に白色LEDで配置される
側面のターシグナルランプはミラーに内蔵前後席を覆うグラスルーフ「パノラミックサンルーフ」は標準装備。フロント側は開閉できる
フロントフェンダーにはエアアウトレットを模した装飾が施されるドアミラー
ドアハンドルはボディー同色のベースにメッキパーツが付くフューエルリッドはリッドのフチを押すと開くキャップ置きも装備6ライトのサイドウインドー
メッキパーツでウインドーを縁取り、その形を強調している
旧来のXJのデザインを一部踏襲したかのような斜めに伸びるテールライト
トランク上部までテールライトが伸びているかなり寝たリアウインドー
グラスエリアを除けば、テールにかけて尻上がりのラインを描くトランクリッド中央の“リーピングキャット”「XJ」のバッジは左側。グレードを示すものはない
テールライトはLEDタイプハイマウントストップランプもLEDタイプ
エンジンは5リッターV型8気筒。ダブルウイッシュボーンサスペンションのトップにはアルミボディーならではの補強がなされている
タイヤサイズはフロントが245/45 ZR19リアは275/40 ZR19となる

 

フロントドアを開けるとレザーをふんだんに使ったインテリアが目に飛び込んでくるカラー液晶ディスプレイを使ったメーターパネルは、イグニッションOFFでは真っ黒だ
ダッシュボード上部からドアにかけて、トリムパネルがドライパートパッセンジャーを囲む。撮影車はオプションのカーボンファイバーパネルを装備ドライバーズシートまわりスイッチ類が多数装備されたステアリング。シフトパドルは、左側はハンズフリーボタンの後ろ、右側はクルーズコントロールの後ろにある
左側のコラムレバーはヘッドライトとターンシグナルなどを操作右側のコラムレバーはワイパーを操作するエアコンのルーバーは円形。左右の中央にはアナログ時計が配置される
シフトレバーの役目を果たす「ジャガー・ドライブ・セレクター」はエンジン始動とともにせり出してくるメッキパーツがふんだんに使われたセンターコンソール。エンジン始動のスタートボタンはステアリングホイール左側にある
キーは電波式のスマートキーセンターコンソールのディスプレイの下にはエアコン操作パネルがあるATなのでブレーキとアクセルペダルを装備。フットレストはない
ドアの内張りにもレザーを使用。上側にはカーボンパネルがあしらわれるパワーウインドウスイッチやパワーシートのメモリーボタンがあるドアガラスは2重ガラスになっており、中間には空気の層がある
スカッフプレートはJAGUARのロゴが入るレザーシートのカラーは「ダヴソフトグレイン」
リアは3名乗車。シートを倒してトランクルームを拡大する機構はないリアドアにもサウンドシステムのスピーカーを装備
グローブボックスは、開口部右上のシルバーの小さなボタンを押すと開く。ロックも可能センターコンソールにはカップホルダーをはじめ収納が豊富だ
リアのセンターアームレスト内にも収納やカップホルダーがあるリアシートからも空調の操作が可能
グラスルーフのシェードを開ければ、採光十分なフロントシートまわりバイザー裏にはバニティミラーが装備される
グラスルーフのシェードは電動で前後別々に開閉できるオーバーヘッドコンソールにはグラスルーフの開閉、天井のブラインドの開閉、リアウインドーのブラインドの開閉ボタンがある
リアシート上部のルームライト。パノラミックサンルーフとリアウインドーのシェードの操作ボタンもあるリアウインドーのシェードは電動で上下する
トランクリッドは開閉ともに電動ラゲッジスペース下にはスペアタイヤを装備する
トランクリッドを開くボタンは外側に配置リッド内側には閉めるボタンがある
トランクリッド内側には非常脱出レバーがある。閉じ込められた場合もこれを引けば手動でリッドが開く閉じ込められた場合でも内側からわかるようにレバーは蓄光性素材でできている
メーターは12.3インチのカラーディスプレイにバーチャル表示されるスピードメーター、タコメーターともに、針が示した位置がハイライトされる
タコメーターは、車両設定時には設定画面に変わるリバースミラーやドアロックの動作を設定することができるトリップメーターも設定できる
言語設定。中国語はあるが日本語はカタカナのみ表示温度表示は摂氏と華氏が選べるマイル表示とメートル表示を選べる
右側の水温計と燃料系のところには、走行距離や燃費計、燃料残量からの走行可能距離などが表示できる
センターコンソールのディスプレイは8インチのタッチパネル付き。ジャガーのリーピングキャットを表示しておくことができるカーナビとしての地図表示が可能カーナビのほか、オーディオや空調を制御できる
オーディオは放送局を画面タッチで選択可能テレビも表示可能、もちろん地デジ対応で番組名も表示できるiPodの接続にも対応する
画面で空調の制御も可能

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http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/photo/

(正田拓也/Photo:鈴木広一郎)
2010年 9月 30日