写真で見る光岡「我流」


 カスタマイズしたクルマを多く手がける光岡自動車から、新型「我流(ガリュー)」が登場した。我流は今まで、日産「クルー」、日産「セドリック」、日産「フーガ」、そしてコンパクト版としてトヨタ「カローラアクシオ」をベースに製造してきたが、新型「我流」は日産「ティアナ」がベースとなる。

 我流の特徴は、ベース車から大幅に変更されたフロントとリアのデザイン。“自分独自の流儀を貫く”という“我流”を表現し、フロントは神殿をイメージした上下高のある大型のグリルを持ち、全長も伸ばされている。ヘッドライトはベース車がHID装備だったものが、ガリューでは古典的な丸型のヘッドライトユニットを採用、内部にはハロゲンライトが装着される。

 リアもフロント同様に独自の形状が与えられ、独自の大型バンパーとフィアット500のリアコンビネーションライトを装着した。

 撮影車のグレードは「25DX」で、ボディーサイズは4980×1795×1475mm(全長×全幅×全高)。同等の装備を持つティアナ「250XL」と比較して全長が130mm延長されたものの、重量はカタログ上の数値でベース車と同じ1510kgとなっている。

 エンジンは最高出力136kW(185PS)/6000rpm、最大トルク232Nm(23.7kgm)/4400rpmを発生するV型6気筒DOHC 2.5リッターを搭載。

 特徴的な外観を除き、エンジンやトランスミッションなどはベース車のままで、ティアナのグレードごとの装備の違いやオプション対応などもそのまま引き継ぐ。ティアナの木目調内装は、そのまま我流の内装として採用され、ステアリングなどの「NISSAN」ロゴが置き換えられている程度の変更に留められている。

 また、形式も元のままのためティアナの「エコカー減税」もそのまま適用される。適用グレードや重量の関係で特定オプション装着時に減税対象となる点も同じ。価格はベース車よりも約110~120万円プラスとなっている。

光岡「我流」は日産ティアナの前後を変更したカスタムカー。サイドから見ればティアナがベースであることが分かるものの、角度によっては全く別のクルマに見える
特徴的なフロントマスク。ベース車のティアナとは明確に異なる雰囲気を演出している
ヘッドライトを強調したボディーライン。FRP製のボンネットは彫りの深い造形となっている
外見上で最も大きな特徴はフロントグリル。神殿を思わせる古典的なグリルと丸型ライトにはメッキをふんだんに使っている
ヘッドライトはハロゲンライトに置き換えられるライト類を点灯させたところ。ドライビングランプは多少色調が異なる
ドライビングランプは近くで見るとLEDタイプとなっている
ボンネット前方にはオプションのボンネットマスコットが付くグリル上部に付く光岡自動車のマークボンネットマスコットはオプションでプラス3万4650円
通常のクルマ同様、ボンネットオープナーを操作するとボンネットが持ち上がる持ち上がったボンネット。FRP製のためか意外に軽く持ち上がる。ライト後方のフタはプッシュピンでとめられており、外してヘッドライトのメンテナンスができる
エンジンルーム内はベース車ど同様、2.5リッターエンジンが横置きで搭載される前方にかけて延長された部分がFRP製となるフロントメンバーがグリルの中からよく見える
フロントウインドーから上はベース車と同じドア下部のメッキモールはティアナにもともと装着されているフロントフェンダーに光岡のロゴが入る
ロゴとマークはCピラー根元に装着ドアノブはメッキ仕上げサイドミラーはターンシグナルランプを内蔵。下部にはカメラも付く
ガソリン給油口は左後にあるホイールとタイヤはティアナと同じだが、センターキャップのオーナメントが光岡オリジナルとなる
リアコンビネーションランプはフィアット500の右ハンドル用パーツを装着フィアット500の右ハンドルでは、右側はバックランプがなくリアフォグランプとなるが、我流では点灯しない左側とバックランプ部分のみ色が異なる
バックランプは左側のみ点灯バックカメラはナンバープレート上部に付く
リアエンドにはガリューのロゴや光岡の社名ロゴが入る
木目を使ったベース車の内装は、そのまま我流の内装としてマッチしている
シフトレバーまわりもすっきりとしている大型の操作ボタンなどが画面手前に並ぶ純正カーナビオーディオやエアコンのダイヤルが並び、直感操作がしやすい
内装は基本的にベース車と同じ。グレードやオプションによって異なるが、撮影車のシートはパールスエード仕上げドアを開けると光岡のロゴがお出迎えステアリングのロゴはMITSUOKAに変更
ステアリングのロゴ以外は運転席の風景に変更はない運転席の目線からはボンネットマスコットが見える程度キーのロゴもMITSUOKAに変更されている
エンジンはプッシュスタート。スマートキーを差す場所がその下にあるコラムレバーは一般的な機能配置で、右がターンシグナルとヘッドライト、左がワイパー関連ATなので2ペダル。さらに左のペダルはパーキングブレーキ。一度踏んでブレーキ、もう一度踏んでブレーキ解除
全体的にすっきりとまとめられたフロントシート周辺ルーフの照明とバイザー裏のミラーおよび照明ドア裏は内装と同一のパールスエードと木目でまとめられる
助手席はオットマン機能付きシートはパールスエードのほか、本革シートはリアのヘッドレストの調整機能が付き、フロントはヒーターとベンチレーションが付く
リアシートのアームレストにはカップホルダーを内蔵するフロントのセンターコンソールにもカップホルダーと小物入れを備える
トランクリッドはラゲッジルーム内にヒンジが入りこまない構造リアシートを倒すことはできないが、センターアームレストの部分が貫通し、長尺物の搭載などもできる
メーターは3連式。通常では瞬間燃費計が表示され、速度とアクセル開度によって帯状の表示が素早く変化するドアを開くと警告が表示される表示モードを切り替えれば、走行距離の状態を表示することも可能
燃料の量に応じて走行可能距離を示すこともできる外気温の表示各種設定も可能
日産純正のカーウイングスカーナビゲーションシステムを装備目的地検索の画面。大型ダイヤルでの操作に合わせた画面デザインカーウイングスの情報を得ることもできる
交通情報も入手可能オーディオの操作・設定もこの画面から行う走行状態の表示ができるのは純正ナビゲーションならでは
オペレーター通話も可能サイドミラーのカメラ映像を映すことができる。目安の線も引かれるバックカメラ映像も表示する。ステアリングの切り角によって予定ラインが画面に出る

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http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/photo/

(正田拓也/Photo:鈴木広一郎)
2011年 1月 5日