写真で見るメルセデス・ベンツ「Bクラス」


 メルセデス・ベンツ「Bクラス」は、Aクラスと並ぶコンパクトなモデルだが、全長こそ4275mmと短めなものの、全幅1780mm、全高1605mmとボリューム感は満点。見た目にもかなりの迫力を備えるボディーを持つ。

 Bクラスには「サンドイッチコンセプト」と名付けられる先進の安全対策を導入した。サンドイッチのような二重構造を持ったフロアと、小型軽量化されたエンジン&トランスミッションの組み合わせで構成されており、正面衝突時にフロアパネルの傾斜に沿ってパワートレーンが下方に押し出され、室内への侵入と衝撃を吸収するというもの。また、サイドメンバーも高い位置に設定されることになるため、側面衝突時の乗員への直接的な衝撃を減らすことにもなると言う。

 エンジンは直列4気筒の1.7リッターと2.0リッターを用意。どちらも過給器を持たないSOHCユニットで、スペックはそれぞれ85kW(116PS)/155Nm(15.8kgm)、100kW(136PS)/185Nm(18.9kgm)。エコカー減税の対象にはならないが、「平成17年排出ガス基準50%低減レベル」を達成しているほか、B180では「平成22年度燃費基準+5%達成車」の認定を取得している。

 トランスミッションは「オートトロニック」と呼ばれる7速CVTを搭載。一般的に使われる「Sモード」のほかに、加速のなめらかさや燃費アップの効果が期待される「Cモード」、さらに任意のギアを選択できるマニュアルモードも用意される。駆動方式は2WD(FF)のみの設定だ。

 ラインアップは1.7リッターエンジンを搭載するB180と、2.0リッターエンジンを搭載するB200。B200はレザー/ツイン仕様のシートやスポーツステアリングなどを標準装備するほか、エアコンが左右独立調整式になるなど、上位モデルらしい充実した装備となる。価格はB180が299万円、B200が370万円。

 撮影車両はB180で、ボディーカラーはポーラーシルバー、シート/インテリアカラーはオリエントベージュ。アルミホイール、バイキセノンヘッドライト&ヘッドライトウォッシャーなどを含む、パッケージオプション(23万1000円)を装着する。

全体的にはコンパクトなミニバンといった印象のフォルムだが、全幅は1780mmとボリュームのあるサイズホイールベースは2780mmあるがオーバーハングは前後ともかなり短い。そのため最小回転半径は5.6mと意外なほど小回りが効くエンジンは直列4気筒SOHC 1.7リッターユニット。サンドイッチコンセプト実現のため、前方に大きく傾斜した独特の配置となる
テールパイプは飾り気のないシングルタイプ。B200のテールエンドはクロームになる5ダブルスポークのアルミホイールはパッケージオプション。タイヤサイズは205/55 R16メルセデス・ベンツらしい押し出しの強いフロントマスク。フォグランプは標準装備
フロントグリル中央に配置するスリーポインテッドスター。さらにボンネット先端にはオーナメントも装着されるパッケージオプション装着車のためヘッドライトはバイキセノン。ヘッドライトウォッシャー、アクティブライトシステム、コーナリングライトも同時に装備される電動調整・可倒式のドアミラー。ウインカーおよびヒーテッド機構を内蔵
リアゲートはシンプルな造形。ハイマウントストップランプとリアワイパーは標準装備ルーフ後部に短いロッドタイプのアンテナを装備リアコンビランプはボディーとリアゲートに分割配置される。リアフォグランプも標準装備
メルセデス・ベンツらしい質実剛健なムード漂うインストルメントパネルムダな装飾を省いたシンプルなメーターまわりステアリングはスポーク部に操作スイッチを設けたマルチファンクションタイプ。チルト&テレスコピック機能も備える。パワステは油圧ではなく電動式
スタンダードな作りのイグニッションまわり。ライトスイッチも伝統的なスタイルトランスミッションは7速CVT。Dレンジでレバーを横に入れるとマニュアルモードに。オプションのスポーツパッケージを選択すればステアリングスイッチでの操作も可能6.5インチのワイドディスプレイを核とした6スピーカーのAVシステムを標準装備。AM/FMラジオ&CD/DVDプレーヤーのほか、SDカードスロット、Bluetoothを利用したハンズフリー機能も搭載。アドオンでHDDカーナビも装着できる
B180のエアコンはマニュアルタイプ。B200では左右独立温度調整式となるセンターコンソールに引き出し式の収納を用意センターコンソールのカップホルダーは1つ
シフトレバー前方に配置されるアッシュトレイ&シガーソケット標準仕様のシート表皮はファブリック。写真のオリエントベージュのほか、ブラック、アルパカグレーも選択できる
センターコンソールのアームレストは位置を前後に調節できる3人掛けのリアシート。B200は着脱式のアームレストを装備(B180は非装着)
506Lの大容量ラゲッジルーム。高さを2段階にセットできるフロアボード(写真は下段にセット)と、2:1分割可倒式のリアシートをアレンジすれば、さらに広くフラットなスペースを確保できる

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(平 雅彦(WINDY Co.)/Photo:礒村浩一)
2011年 7月 14日