写真で見るBMW「アクティブハイブリッドX6」


 SUV「X6」のハイブリッド版となる「アクティブハイブリッドX6」は、モーターのみの走行が可能なフルハイブリッドシステムを搭載。パワーユニットは「X6 xDrive50i」と同じV型8気筒DOHC 4.4リッター直噴ツインターボにモーターを加えており、その分「X6 xDrive50i」より高出力となっている。システム出力は357kW(485PS)、最大トルクは780Nm(79.6kgm)。

 トランスミッションは7速2モード・アクティブ・トランスミッションで、モーターのみで60km/hまでの速度で走行できる。バッテリーはニッケル水素で2.4kWhの容量。高度な冷却システムを持っているとされ、気候や走行状況に合わせた冷却が行われるとしている。

 信号待ちなどではほぼアイドリングがストップ。低速ではモーターが、さらなる加速時にはエンジンもかかり、双方のパワーユニットで2610kgの車体を引っ張っていく。この走行状態は、iDriveの液晶モニターに常時表示され、どの動力を使って走行しているかが一目で分かるようになっている。

 駆動方式はxDriveで4輪を駆動する。横滑りなどを防止するDSC(ダイナミック・スタビリティ・コントロール)も標準装備し、雨天時のブレーキ距離を短くするブレーキ・ドライ機能や、緊急時の制動距離を短縮させるためのブレーキ・スタンバイ機能、坂道発進時の車両後退を防ぐスタート・オフ・アシスタント機能などを備えている。

 ボディーサイズは4885×1985×1690mm(全長×全幅×全高)。サイズも重さもヘビー級だが、強大なパワーユニットのおかげで踏み込めば素早い加速もできる。

 なお、車両価格は1490万円と高価だが、ガソリンエンジンのX6でオプションとなっている多くの装備を標準装着しており、ハイブリッド仕様による実質的な価格差は小さくなっている。

SUV+4ドアクーペといった独特なスタインリングを持つX6シリーズ。遠目にはスマートだが、間近で見ると2mに迫る全幅や1690mmという全高はかなりの迫力だ
フロントマスクではキドニーグリルを採用し、BMWと一目で分かるデザイン。横に回りこむとタイヤの大きさを感じる
グリルの桟はシルバーヘッドランプはプロジェクタータイプのバイキセノンで外側を点灯させる。ステアリング操作と連動して照射方向を変えるアダプティブ・ヘッドライト機能も備えるフォグランプもプロジェクタータイプ
ボンネットは途中で一段盛り上がる形状傾斜したフロントウインドーワイパーはフラットタイプ
ルームミラーはETC内蔵で大柄なタイプ。センサー類がガラスに多く貼りつけられる電動ガラスサンルーフは標準装備
滑り止めのついたアルミニウムランニングボードを標準装備フロントドアにハイブリッドのエンブレムを装着するターンシグナルランプはフロントフェンダーに装備
サイドミラーの下側にカメラを搭載するボディー同色塗装のドアノブ燃料は無鉛ハイオク仕様
リア側から見ると4ドアクーペ風にも感じられるリアウインドーは傾斜がきつく、ガラス面積は広い
リアゲートに装着される「X6」のエンブレムリアゲート下部にさりげなくハイブリッドの印があるラジオなどのアンテナ
テールランプ類はいずれも電球タイプハイマウントストップランプ
テールゲート中央のBMWエンブレムナンバーの上にはバックカメラが付く角型のマフラーカッターを装着したエキゾーストパイプは左右に備わる
ハイブリッドシステムを搭載したV型8気筒DOHC 4.4リッター直噴ツインターボエンジンシルバーの樹脂カバー下には走行電気系統のオレンジの配管が見える
エンジンルーム裏には吸音材が貼られ、静粛性を高めているタイヤは前後で異なり、フロントは275/40 R20。ホイールはストリームライン・スタイリング297アロイ・ホイールリアタイヤは315/35 R20。xDriveによって4輪を駆動。リアの車高は自動で一定に保たれる
アクティブハイブリッドX6の国内仕様は左ハンドル車のみが用意されるアクティブハイブリッドX6はレザーインテリアが標準装備されるコクピットレイアウト
ステアリングにはサテライトスイッチが装備されるフロントウインドーにはスピードや各種警告表示、ナビゲーションの交差点案内などが反射して表示される上からiDriveの画面、エアコン、オーディオなどが並び、センターコンソールにはシフトレバーとiDriveコントローラーがある
シフトレバーは上のボタンを押してP、横のボタンを押して握りながら手前に引くとDに入るコラム左側にはターンシグナルレバー、その下にはクルーズコントロールの操作レバーがある。ステアリングの位置調整は奥のレバーで行い、電動式となるヘッドランプスイッチはダイヤル式。前後フォグは左右のボタン、メーター照度は左のダイヤル、ヘッドアップ・ディスプレイは右のボタンで消すことができる
AT車なので2ペダルオーバーヘッドコンソールにはルームライトを装備、中央のスイッチでサンルーフの開閉を行えるバイザー裏のミラーを開けるとライトが点灯
ルームライトは後席にも装備されるガラスサンルーフを開いたところドアのスカッフプレートは「BMW Active Hybrid」の文字が刻まれる
ドア内側もレザー張り。ウッドとのコンビネーションも標準装備フロントアームレスト下には大きな収納スペースが用意される。内部にはオーディオの外部入力やDCソケットが備わるオーディオは通常のAUXとUSBポートがある
フロントカップホルダーと灰皿はシフトレバーの先にあるグローブボックスは上側のフタが開くキーはダッシュボードに挿入する場所があり、差し込んでエンジンを始動する
撮影車はシートをはじめアイボリーカラーのレザーを装備
レザーシートはエアーが吹き出す構造で、汗ばむ夏場も快適に過ごせるリアウインドーは最下部まで開く構造。リアドアは手動のシェードも装備する。ドアは半ドア状態から自動的にロックされるソフト・クローズ・ドアを標準装備シートは電動式
グローブボックスにも「Active Hybrid」の印リアシートは2名乗車
リアシート用のエアコン調節パネルリアシートの中央にはアームレストのほかカップホルダーや灰皿などを装備
リアシートは60:40分割可倒式を採用。トノカバーを外してシートをすべて倒すと広大なスペースが出現。シート下にはハイブリッド用のバッテリーがある
リアゲートはここまで開くリアゲートは電動式で、ボタンを押すと閉じるラゲッジスペースの左右には非常用具や機器類が詰まる
右側はヒューズボックスBMWの救急箱も備わる薬剤はないが包帯やガーゼなどがある
タコメーターでエンジンがかかっているかどうかの確認ができるキーをONにするとエンジン停止時のメーターはゼロになるエンジンがかかると回転を示す
惰性走行やブレーキ時にバッテリーが充電される時は青いチャージメーターの「+」の印が点灯するモーターから出力を得ているときはチャージメーターの横の矢印が点灯エンジンがかかって充電中の状態
センターディスプレイはハイブリッド走行状態をリアルタイムで表示できる。写真はキーをONにした状態だがエンジンはかかってないモーターのみで加速している状態モーターとエンジンで加速している状態
エンジンがかかっており、惰性走行などで充電している状態エンジン停止で惰性走行などで充電している状態アイドリング時にエンジンが動いて充電している
メーター間のモニターにはシフトポジションが表示され、その下には走行可能距離や平均速度、燃費などが表示される
iDriveによるナビゲーション画面ダイヤルで各種操作設定ができるラジオ放送局も名前で選べる
12セグの地上デジタル放送を受信できるテレビを搭載するHDDカーナビに楽曲を保存、再生ができる
Bluetooth機能を備え、携帯電話などとリンクできるバックカメラのほか、後左右のカメラを用いた映像を映すことができる

写真で見る バックナンバー
http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/photo/

(正田拓也/Photo:鈴木広一郎)
2011年 7月 11日