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写真で見る ホンダ「グレイス」
(2014/12/2 13:48)
数多い日本車の中でも人気が高いのがコンパクトカークラス。新車の販売台数を見ても常に上位10モデルのほとんどをこのクラスが占めている。そんな中で本田技研工業が新たにリリースするのがフィット、ヴェゼルに次ぐ第3のモデル、「グレイス」だ。
前2車がハッチバックスタイルなのに対し、グレイスはノッチバックスタイル。平たくいえばセダンボディーを採用している。ボディーサイズは全長4440×全幅1695×全高1475(4WD車は1500)mmという5ナンバーサイズで、最小回転半径も5.1m(4WD車と16インチ車は5.3m)に抑えられているため扱いやすく、取りまわしがよいのが特長だ。居住性も十二分に配慮されたものとなっており、特にリアシートの前後間隔は同社の5ナンバーサイズセダンとしては最大スペースを実現。同時にドア開口部を広く取ることで、乗降性も確保されている。
セダンのメリットを最大限に生かすため、静粛性や快適性も十分に配慮される。静粛性の面ではボディー形状そのものがハッチバックより有利であるうえ、ボディーの隙間対策に新しいコンセプトを用いたり、フロントドアガラスの板厚をアップするなど、細部に渡る処理を実施。さらに一部グレードではフロントウインドーに遮音ガラスまで採用している。快適性の面では入力分離式ダンパーマウント(リア)、液封コンプライアンスブッシュなどにより振動を軽減するほか、室内もリア用にエアコンアウトレットを設けるなど、セダンならではといえるこだわりが随所に施されている。
安全装備については「シティブレーキアクティブシステム(低速域衝突軽減ブレーキ+誤発進抑制機能)」と「前席用i-サイドエアバッグシステム+サイドカーテンエアバッグシステム」を「あんしんパッケージ」としてオプション設定するほか、ABS+TRC+横すべり抑制を統合制御する「VSA」、「ヒルスタートアシスト機能」などは全車に標準装備する。
パワートレーンはハイブリッドのみとなり、フィットと同じ1モーターの「スポーツ ハイブリッド i-DCD」を採用。エンジンは直列4気筒DOHC 1.5リッター アトキンソンサイクル i-VTECユニットで、単体スペックは最高出力81kW(110PS)/6000rpm、最大トルク134Nm(13.7kgm)/5000rpm。7速DCTに内蔵するモーターは最高出力22kW(29.5PS)/1313-2000rpm、最大トルク160Nm(16.3kgm)/0-1313rpm。システム最高出力は101kW(137)PSとフィットと変わらないものの、JC08モード燃費は若干下がって最高34.4km/Lとなる。
また、ここまでにも少し触れているが、グレイスでは2WD(FF)モデルに加え、ビスカスカップリング式を採用する4WDモデルも用意される。5ナンバーセダンのハイブリッド車としては初となる存在で、降雪地のユーザーには嬉しいモデルだ。
ラインアップはベーシックモデルの「ハイブリッド DX」のほか、LEDヘッドライトやクルーズコントロールなどが標準装備となる「ハイブリッド LX」、あんしんパッケージや遮音ガラスなどで安全性や快適性を高めた「ハイブリッド EX」の3タイプ。全グレードに2WDと4WDが設定される。価格はそれぞれ195万円(4WD車:214万4400円)、204万0000円(同229万3800円)、221万0000円(同240万9800円)。ボディーからはグレイスのために用意された新色「ゴールドブラウン・メタリック」など全6色。