飯田裕子のCar Life Diary

東京オートサロンへ行ってきました

 皆さま、遅くなりましたが2014年もよろしくお願いいたします。昨年後半は私自身が少々迷走気味で本連載の更新が滞ってしまいましたが、今年はより広く深い視野を持って盛り上げていこうと思っております。そのうちのいくつかが皆さまのカーライフやクルマ好きの心に届くことを願い、頑張ります!

 さて、年明け最初の大きなクルマのイベントと言えば「東京オートサロン」です。2年に1度開催される東京モーターショーが大手デパートのようなスマートさと華やかさを持つとするなら、オートサロンは郊外に経つ巨大ショッピングモール? 趣味嗜好もさまざまなブースが立ち並ぶフロアを歩いていると、アレもコレもと気持ちも視線も忙しく盛り上がる混在感がショッピングモールっぽい。

 ただ正直なことを言えば、私にとってチューニングカーは疎いカテゴリー。自分のクルマはノーマルで乗りたいタイプで、そういう意味ではオートサロンは私の興味の外の世界……ということになりそうなものなのですが、うーん、やっぱり気になる。そこには衝撃的とも言えるカスタマイズやチューニングが施されたモデルがザクザクいるわけで、いつ何時そんなクルマたちに刺激され自らのスイッチが入るか分からない、っていうワクワク・ドキドキがいいんです。えげつないものから身近なライトカスタマイズ系まで振り幅が広いのもいいんですよね。

刺激的なカスタム車からレース車両まで、多種多様なモデルを見ることができるのがオートサロンの魅力です

 32回目を迎えた今年、3日間(1月10日~12日)の来場者数は昨年の28万2659人から29万6714人と過去最高だったのだとか。日曜日に行った知人からは大変な混雑だったと聞いています。おそらく会場に足を運ばれた方も多かったのではないでしょうか。

 行かれなかった方のために今年の傾向を少し紹介すると、リーマンショック以来、出展を控えていた国産自動車メーカー8社が久しぶりに出揃い、展示車数は802台から840台へと増加。2012年まで600台規模にまで減少していたことを考えると、ふたたび盛り上がり傾向にあることが分かります。ちなみに来場者数は今年最高記録でしたが、近年23万人~25万人を維持していて、オートサロン人気は世の中の景気動向に大きく左右されないイベントだということが分かります。

 では具体的にどんなだったのかを主観でご説明すると……。職業柄、足を踏み入れやすい(馴染みやすい)自動車メーカーの出展ブースでは東京モーターショーで発表したモデルのオートサロン的解釈モデルを多数展示。例えばダイハツ「コペン」は外板をよりスポーティ&アグレッシブに着せ替えしたモデルを提案し、新型の走る&着せ変える可能性をアピールしていて面白かったです。ホンダはデザイン スタジオの一部を会場に持ってくるというアイディアが東京モーターショーにはない内容で、モデル作成実演はつまらないBGMを流すより素敵な演出だなぁ、と。

写真左からスバルブース、ダイハツブース、ホンダブース

 輸入車メーカーではメルセデス・ベンツが初めて出展。広いブースの半分がほとんどAMGで、中でもブラックのトラックに載った「A45 AMG」がひときわ目立っていました。それ以外にもメルセデスやスマートのラインアップ、最大規模のアクセサリーブースなど、かなり気合の入ったブースになっていました。出展動機はやはりAクラスの日本導入以来、ユーザー層の変化が好転しているからのようです。「A45 AMGの日本導入が1つのきっかけであるのと、AMGパフォーマンススタジオ(お客様の希望をより叶えるようなプログラム)を導入しているし、そろそろ商品も出そろった感もあるので、お客様との接点を広げるために今年思い切って出展することにしました」と関係者の方はおっしゃっていました。展示車全18台の合計馬力は6580PSですって、すごーい!?(笑)

ひときわ目立っていた「A45 AMG」

 チューニングやカスタマイズメーカーの展示をブラブラ見ていると、ミニバンはもちろん軽自動車のカスタマイズが想像以上に多かったのが市場を反映している感があって興味深い。それに輸入車のカスタマイズも目に留まりました。「よくもこの高級車をそんなところまで……」と、ちょっとかわいそうなほどイジられてるものから、超スマート&スポーティさんまで、価値観やセンスが異なるショップさんが手掛ける“作品”に私の感情は大忙しの状態でした。これは国産輸入車に限らず、多くのモデルに抱いた感想です。

 今年の傾向についてオートサロン・広報担当の坂井正治さんは、「モーターショーで発表したモデルを早速カスタマイズしたりして、販売戦略に使っていますね。ダイハツ『コペン』やスバル『レヴォーグ』『WRX』、日産×三菱自動車が2月に出すモデルを会場に持ってきてしましたから。ホンダは『N BOX』でドレスダウンの提案をしていたり、そういうのも面白いんじゃないですか。軽自動車も今年のポイントでしたね。チューニングやカスタマイズについてはオートサロンが年初に開催されるので、今年のトレンド・流行などを見ることができます」とのこと。

 また、ブースに立つ女性や来場者の動向について尋ねると、来場者の割合はファミリーを含む一般の来場者のほうが多いのだけど、女性目当てのカメコがほうが圧倒的に目立つのだとか。女性の過激な露出については「東京モーターショーほどのルールはないんですが、一定の線は設けたいと毎年心がけてウォッチしています」とおっしゃっていました。オートサロンの今後については「メーカ-が販売するクルマが変わればチューニングのベース車両が変わるわけで、オートサロンの様子も今後ますます変わっていくんじゃないですかね」と。自動車ユーザーにもっとも近いこういったショーからはやはり目が離せそうにありません。

レカロやトーヨータイヤ(東洋ゴム工業)ブースにもお邪魔してきました

 そういう意味では、来月には来場者数20万人越えという「大阪オートメッセ2014」が、2月14日~16日までインテックス大阪で開催されます。自動車メーカーはもちろん、関西方面のドレスアップやチューニング系ショップも多く出展することから、そちらに住む方たちにとってもより身近なショーとなるはずです。例年、有名アーティストによるライブも行われるのですが、今年はE-girlsがやってくるのだとか。

 また、自動車雑誌3誌によるステージもオートメッセ大阪の特徴の1つ。大阪オートメッセの実行委員長を務める鈴木利治さんは、前述のこのショーの傾向や特徴に加え「カーオーディオのサウンドをデモカーで試聴できるカーオーディオゾーンは他のショーにはないイベントであり、多くの方が一旦デモカーに乗ったらなかなか降りてこないくらい人気のエリアなんです。マニアは自分で音を作ってやってきます」とのこと。さまざまな趣向を凝らしたブースが楽しめる大阪オートメッセ。ご興味のある方もない方も訪れてみてはいかがでしょうか。

 と、そんな大阪オートメッセ2014に行きたいと言う方に朗報です。なんと鈴木さんより特別招待券を5組10名にプレゼントをいただきました。応募方法については別記事(http://car.watch.impress.co.jp/docs/present/20140127_632187.html)を参照いただければと思います。

大阪オートメッセ2014の特別招待券を5組10名にプレゼント。詳細は別記事(http://car.watch.impress.co.jp/docs/present/20140127_632187.html)を参照してください

飯田裕子