【第2回】ゆめ牧場で夢のようなアイスクリームですの、の巻


ゆきぴゅーが感動した「超原乳アイス」のミルク味。シングル350円、ダブル450円。ゆめ牧場のアイスが美味しいのはエサにこだわった乳牛から搾った“美味しい牛乳”を使っているから

「エイミー、今日はどこに何を食べに行くんですの?」
「牧場にとびきり美味しいアイスクリームを食べに行きます」
「牧場?だったらわたくし、焼肉のほうがいいですわ」
「残念ですが焼肉ではありません。でもそこのアイスクリーム、すっごくおいしいって評判なんですよ」
「何県ですの?」
「千葉県成田市です」
「で、この車は……」
「スカイライン・クロスオーバーですっ!」
「じゃ前回のうなぎを食べた後でアイス食べに行ったってバレバレですわね」
「そ、そこは公表しなくてもいいんです、ゆきぴゅーさん!」

 2人が乗った車はエイミーの軽快な運転でのどかな秋の景色の中を走っていきます。

「なんだか牧場みたいなところに来ましたわよ」
「だから牧場に行くって言ってるじゃないですか。ハイ、到着です」

 着いたところはその名も「成田ゆめ牧場」。明治の昔から美味しい牛乳を作り続けている歴史ある牧場なんだそうです。

「地図を見るととてつもなく広そうですわね」

 それもそのはず、ここ成田ゆめ牧場は、キャンプ場やバーベキューハウス、農園や釣り堀、パターゴルフ場、モトクロス自転車コース、アスレチック広場、動物とのふれあいコーナー、アーチェリー場……などなど、1日では足りないんじゃないかというくらい広~い“観光牧場”なんですの。

「レストランやカフェもあるし、ここならきっと1日いても飽きないですわね」
「ファミリーでもカップルでも楽しめるところですよね」

 まずは入口で入場料を払います。

「ねぇエイミー、わたくしたちより大型犬の入場料の方が高いですわよ!」
「あら、ホント(笑)でもここってドックランやドックカフェもあってワンちゃん連れで来る人も多いはずなので仕方ないんじゃないですか」
「あっ、噂をすれば向こうから大っきい犬が来ますわ!」
「あれはゴールデン・レトリバーですね。やっぱり愛犬連れて来ている人がたくさんいますねぇ」
「……なんだか今、あの犬に“お前よりも俺様のほうがエライんだぞ”って目で見られたのは気のせいですの???(ブツブツ)」
「犬相手に対抗意識を燃やしてどうするんですか、ゆきぴゅーさん!さっ、アイスクリーム食べに行きますよ」

ゆめ牧場名物、自家製絶品アイスはこちら“ミルキーファーム”で!わくわく、わくわく

 ゲートを抜けると、まずはファームタウンという飲食・売店エリアが広がります。2人が向かうは人気の自家製アイスのお店「ミルキーハウス」。店内には搾りたての牛乳で作られたアイスやヨーグルト、ロールケーキなど見るからにおいしそうな乳製品がたくさん。

「うわぁ、目移りしちゃいますわね~」
「まずは定番のアイスからいきましょう」

 チョコレート、マンゴー、いちご、抹茶など数あるフレーバーの中から選んだのは一番人気の「ミルク」。スプーンですくってまずは一口。

「んんん!!!コレ、おいしー!いくらでも食べられそうですわ~」
「変な甘みがなくてさっぱりしてて、でもしっかり牛乳の味がしますね」
「わたくし実はこういうアイスにはちょっとうるさいんですのよ、でもこれはホントおいしいですわ~!」
「なぜおいしいか、それはこのアイスが“ノンホモ牛乳”で作られているからなんですよ」
「ノンホモ?牛にもホモの牛とそうじゃないのがいるんですの?」
「違いますっ!“ノンホモ牛乳”っていうのは、ホモジナイズという、乳脂肪を細かく砕いて均一化する処理をしていない牛乳のことを言うんです。それに対して、スーパーで売られている牛乳のほとんどは賞味期限などの都合上、ホモジナイズ処理をしている“ホモ牛乳”なんです」
「ではなぜノンホモ牛乳がおいしいんですの?」
「めずらしくいい質問ですね、ゆきぴゅーさん。それは、風味やコクがそのままの、搾りたての牛乳に近い状態だからです。その証拠にノンホモ牛乳はしばらく放っておくとクリームが分離して上のほうにたまるんです。でもそれは悪くなったからではなくて生乳の持つ本来の性質なんです。牛乳が持つ本来のクリーミーな飲み口と……」
「ところでコレ、もう1個食べてもいい?」
「……ど、どうぞ」

可愛らしい「ハートモナカアイス」は一個250円。これはゆめ牧場限定の牛柄!左がヨーグルト味で右がキャラメル味。こういう写真はカップルのほうがいいと思いますの「のってけたまご焼きアイス(450円)」は卵黄がたくさん入った“たまごベース”のアイスの中に、甘~いたまご焼きが練りこんであるんですの。食べるとほんのりたまご焼きの味!食感も絶妙お口直しにコクのあるヨーグルトもオススメ。ふつうに食べるタイプと飲むヨーグルトの2種類。どちらも150円

「いやぁ、また食べちゃいましたわね~」
「そうそうゆきぴゅーさん。この牧場には去年生まれた“ウシカ”っていう名前の人気者のヤギがいるんですよ。なんでも体がめずらしい牛柄で、思わず“お前はうしか?”って言いたくなるのでそんな名前になったんだそうです」
「へぇ~、面白いですわね~。で、結局それって何だったんですの?牛?ヤギ?鹿?」
「ヤギですってば!」

高さ15m、緑色のサイロはゆめ牧場のシンボルふれんZOO広場にはヤギやヒツジ、アヒルや豚さんが放し飼い。ウサギやモルモットなどの小動物とふれあえるコーナーもありますのなでなで。牛舎の中では、数日前に生まれたばかりの子牛も間近で見ることができたりしてとっても癒されますのよ
ヤギのくせに牛柄、これが「うしか」くんですの。が、全然振り向いてくれる様子なしゆめ牧場にはポニーに乗れる乗馬体験コーナーもあります
桜かと思ったら違いました。白いサルスベリの花あくまでも自由なゆめ牧場の動物たちアイスが垂れていたのか、なぜかゆきぴゅーの二の腕をなめまくったヤギ

成田ゆめ牧場までのドライブルート
都内→東関東自動車道 成田ICまで約1時間15分。成田ICから成田ゆめ牧場までは20分程。

行ったところ
「成田ゆめ牧場」(http://www.yumebokujo.com/
東京ドーム7個分の広さに「楽しい」と「おいしい」がたくさんつまった観光牧場。けれども観光牧場である前にちゃんとした「牧場」でありたいという理念から、乳製品にはトコトンこだわって「自然」で「本物」だけを作り続けている“頑固”な一面も。その証拠に、ゆめ牧場には電気仕掛けのアトラクションなど派手なものはありません。牧場って楽しいんだ!ってあらためて思えるところ、それが成田ゆめ牧場なんですの。

千葉県成田市名木730
電話:0476-96-1001
定休日:12月~2月の毎週木曜日(年末年始は除く)
営業時間:9時~17時(※12月~2月の平日のみ10時~16時)
入場料金:大人1200円
     小人700円(3歳以上)
     3歳未満は無料
     大型犬1500円
     中・小型犬1000円
駐車料金:普通車500円

★年末までの耳より情報★
・サンタの帽子をかぶった「ウシカ」と記念撮影ができます(12月1日~12月25日まで)
・牛年から寅年に変わるにあたって、乳牛にトラ柄のマントをかぶせて年賀状用の記念写真が撮れます(12月27日までの土日祝のみ。1日2回開催)


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このクルマでドライブしました!

日産 スカイライン・クロスオーバー

見るからに街乗りと高速道路が得意そうな外観のスカイライン・クロスオーバーだけど、ゆめ牧場周辺のカントリーサイドに置いてもサマになる。「初めて見たときは大きくて怖そうでしたけど、牧場ではイイ人に見えましたの」(ゆきぴゅー)「戦場に行くために鍛えたオフロードテクニックをお見せするチャンスがなかったのが残念でした」(エイミー)

プロフィール

ゆきぴゅーゆきぴゅーおふぃしゃるほーむぺえじ
イラストレーターとライターを足して2で割った“イラストライター”。長野でフツーのOLをしていたが何の因果か鬼畜デジカメライターの弟子(奴隷)となり2000年に上京。日々の過酷でセクハラな毎日を絵日記で綴っているうちに絵の道に目覚め、ついに2005年独立。以降あちこちでタダでごはんを食べながらポンチ絵画家としてのお気楽な人生を歩んでいる。


エイミー
女性カメラマン。カメラマンとして名を馳せるべくボスニアに戦場カメラマンとして渡るも、行った早々流れ弾に当たってしまいあえなく帰国。日本で消沈の日々を送っていたある日、インターネットでゆきぴゅーの存在を知り、そのあまりにもお気楽でテキトーな人生を歩む姿に一種の憧れを抱くようになっていった。そしてついにある日、1通のメールをゆきぴゅーのもとに送ったのだった。「一緒にお仕事しませんか?」


(ゆきぴゅー)
2009年 11月 25日