【第12回】伊豆で絶品!金目の煮付けですの、の巻 |
この瞬間がたまりません! |
脂がのって煮汁がしみこんだ身を箸でほろっとくずせばサイコーのおかず、はたまた酒の肴になる「金目鯛の煮付け」。特に関東では伊豆でとれる「地金目」がなじみ深いかもしれません。今回はその“地金目の煮付け”を食べに東伊豆は川奈に行ってまいりました。
「実は私、今回のお店も行ったことがあるんですよ。金目の煮付け、ホント絶品できっとゆきぴゅーさんも好きですよ」。
「楽しみですわ~!それにしてもエイミーはいろんなお店知ってますわねぇ。あれれ?そういえば今日はトレードマークの赤いバンダナ、どうしちゃったんですの?」。
「前回小田原おでん本店のご主人にバレちゃったし、もうやめたんです」
今回ご紹介する「おお田」さんは、太田水産という魚屋さんが10年前にオープンした食事処。伊豆ぐらんぱる公園やシャボテン公園などに向かう途中の、国道135号線沿いにあります。お昼どきを少しずらしたにもかかわらず、店内はかなりの混み具合。カップルや若者グループ、家族連れ……と幅広い客層です。
さっそく席についてお品書きを広げると、単品料理はもちろん、干物膳(1260円)や地あじ膳(1365円)、焼魚膳(1890円)など、とにかく目移りしちゃうほどの海の幸メニュー!これだけあるのに2人とも金目膳というのもアレなので、エイミーは金目膳と並んでもう1つの人気メニューだと言う刺身膳を注文することにしました。
しばらくして運ばれてきたお膳を見て、ゆきぴゅーは思わず、
「うわっ、大きい!これじゃご飯が足りなさそうですわ~」
「ふふふ、そんなゆきぴゅーさんみたいな人に、ここではご飯おかわり自由っていう、うれしいサービスがあるんですよ」
「そうなんですの!?じゃ安心して食べられますわ。ではいただきま~す」
ちょっぴり濃い目の甘じょっぱいタレで煮付けられていて、味のしみこみぐあいはサイコー!金目は小骨が少ないので食べやすいのがいいですわよね。ゆきぴゅーはあっという間にご飯のおかわりをしてしまいました。
「エイミーのお刺身もおいしそうですわねぇ」
「さすが魚屋さんがやってる食事処、鮮度が違いますよね。金目はお刺身で食べてもおいしいです」
女将さんが2杯目のご飯を持ってきて下さったので、金目鯛の旬についてのお話など伺うことができました。
「一般的に金目は脂がのる冬が旬だといわれてますが、この辺りの大島近海で獲れるものは、年間を通して脂がのっているのが特徴なんですよ。6月の梅雨時期に産卵期になるんですが、実はその頃が冬場と並んでもう1つの旬と言われています」
「へぇ~、じゃ、まさにこれからってことですのね!それにしてもこの味付け、たまりませんわ。きっとこの味目当てで来るお客様がたくさんいらっしゃいますわよね?」
「おかげさまで今年で10年になりますが、うちはリピーターの方がとても多いですね。開店当時からご家族で来ていただいているお客様もたくさんいらっしゃいます」
川奈港に水揚げされた獲れたての地魚をリーズナブルなお値段でお腹いっぱい食べられるのですから、何度も来たくなる気持ちわかりますわ~。わざわざこのお店に来てもいいくらいの絶品、金目鯛の煮付けでございました。
「あ~あ、煮汁がこんなに残っちゃいましたわ。どうしよっかなぁ……」
「まっ、まさかゆきぴゅーさん?!」
「すみませーん、ご飯のおかわりお願いしま~す!!!」
ところで金目鯛って、名前に“鯛”がつくので鯛の仲間と思いきやそうではないんですの。鯛はスズキ目、金目鯛はキンメダイ目と分類されるそうです。と、ひとつお利口になったところでまた次回~!
今回の寄り道は「おお田」さんから車で約25分ほどの城ヶ崎 | 城ヶ崎の名所である海のつり橋は高さ23m。ゆきぴゅー足がすくみました | 周辺10kmにわたって続くという断崖は、大室山の噴火によってつくられたそうです |
「エイミー何か見える?」「海しか見えません」 | 灯台や吊り橋などがある景勝地、城ヶ崎海岸。ハイキングコースも整備されています | ざっばーん!絶壁に押し寄せる波は迫力です |
■行ったところ
魚処おお田(http://www.ito-ohta.com)
静岡県伊東市川奈1225-251
TEL:0557-45-2722
営業時間:11時30分~14時、17時~21時(ラストオーダー20時30分)
定休日:火曜日
駐車場:15台
アクセス:東名厚木IC→伊東→川奈(国道135号線沿い)
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■プロフィール
ゆきぴゅー(ゆきぴゅーおふぃしゃるほーむぺえじ)
イラストレーターとライターを足して2で割った“イラストライター”。長野でフツーのOLをしていたが何の因果か鬼畜デジカメライターの弟子(奴隷)となり2000年に上京。日々の過酷でセクハラな毎日を絵日記で綴っているうちに絵の道に目覚め、ついに2005年独立。以降あちこちでタダでごはんを食べながらポンチ絵画家としてのお気楽な人生を歩んでいる。
エイミー
女性カメラマン。カメラマンとして名を馳せるべくボスニアに戦場カメラマンとして渡るも、行った早々流れ弾に当たってしまいあえなく帰国。この連載のおか げで最近お腹に肉がついてきたとかで、ジムに通い始めたらしい。毎回イラストで自分が描かれているので「近頃、洋服に気を遣うようになってきたんです」と 本人談。その前に赤いバンダナをなんとかしたほうがいいんじゃないですのと思う今日この頃。
2010年 4月 21日