【第47回】奥多摩の味覚たっぷりの釜めしで、おなかも心も満腹ですの、の巻 |
奥多摩で人気の釜めし屋さんをご紹介 |
夏の暑さで弱り気味だった胃袋も元気になって、いよいよ食欲の秋の到来ですわね。昔と比べて、今は食べ物で季節感を感じるということが少なくなっていると言われますが、それでも季節のおいしさを一番楽しめるのは秋ではないかと思うんですの。
今回グルメ隊が向かったのは、東京都西多摩郡奥多摩町。並行して走るJR青梅線を右に見ながら、青梅街道を奥多摩湖方面に進んでいくと「川井」という交差点が出てくるのでそこを右折。どんどん細くなっていく山道を走りながら、
「ホ、ホントにお店があるですの~?」
と心配になってきた頃に、今回ご紹介する「釜めし なかい」はあります。
ご主人の宮野さん曰く「この建物は私が6歳の時に建てられたもので、それまで普通に暮らしてきた家なんです」とのこと。その古民家を今から27年前に一部改装してオープンした「釜めし なかい」は、郷愁にかられる奥多摩の風景の中で、思わず「ただいま~!」と言いたくなっちゃう、そんなお店なんですの。
奥多摩大丹波の里に店を構えて今年で27年目という「釜めし なかい」 | 手入れが行き届いたお庭。11月下旬にはモミジが真っ赤に色づくそうです | 週末には11時の開店を今か今かと待つ人の姿も |
畳敷きでくつろげる店内。お庭を見ながらお料理を待ちます | 待ちに待った釜めしの登場~!フタを開ける瞬間がたまりませんわね | 秋限定の「くり釜めしのセット」(1500円)。ご覧の通りボリューム満点 |
もちろんメインは釜めし。通年あるのは、きのこ釜めし(1500円)、山菜おこわ釜めし(1600円)、うなぎ釜めし(1900円)の3種類。それぞれに水炊き、刺身コンニャク、漬物、デザートの一品がつくのでボリューム満点。そして季節限定メニューとして、春は竹の子釜めし(1500円)、秋はくり釜めし(1500円)がお目見えします。
「やっぱりこの時期、くり釜めしは外せませんよね~! もう1つはどれにしましょうか、ゆきぴゅーさん」
「うーん……一番人気だという、きのこ釜めしにしますわ♪」
ほどなくして運ばれてきた釜めし。フタを開けた瞬間、炊きたてのお米のいい香りが湯気と共にふわっと漂いますの。きのこ釜めしは奥多摩産のしめじが炊きこまれていて、香ばしいゴマの風味とともに食欲を刺激します。
「素朴な味だけど、味つけがしっかりしていておいしいですわ~」
一方エイミーが食べているくり釜めし。栗が上に乗っている3、4個だけかと思いきや、
「うわっ!ご飯をかき混ぜると、中にもゴロゴロ入ってますよ!」
と大喜び。そして、釜めしと同じ大きさの容器で出てくる水炊きは、白菜や人参、しめじ、ネギと野菜たっぷりでこれまた具だくさん!レンゲに添えられて出てくるレモンを絞って頂きます。
「(フーフー)鶏肉から出た旨味が野菜にたっぷりしみこんでますね」
「これからの寒い時期には、ホッと温まるおいしさですわ~。鶏肉も大きくておいしい!」
釜めしのセットだけでもボリュームがあるというのに、しもふり茸焼きに焼鳥、イワナの塩焼きまで注文してしまったグルメ隊、さすがのゆきぴゅーも後半は目ン玉をグルグルさせながら釜めしを頬張っていると、
「ご飯は食べきれなければお持ち帰りになれますよ」
と見るに見かねた仲居さんがラップを持ってきてくださいました。
「うちの釜めしはご飯1合分あるんです」
「1合っていったら、ご飯茶碗2杯分ですよね?!」
「どうりでお腹いっぱいになるはずですわ~!」
奥多摩の滋味に富んだ食材と厳選されたお米で炊き上げた釜めし、もちろんおうちに持って帰って食べてもおいしゅうございました。
ところで奥多摩の名産品といえば、わさび、しいたけ、しめじ、ヤマメ、こんにゃくetc。そうなんです、ほとんどが「釜めし なかい」で食べられるんですの。
「欲張らないで、ここにあるものだけを出しています」
というご主人の飾らないおもてなしの心が、おなかも心も満たしてくれる、そんなとっておきのお店だったのでした。
■釜めし なかい
東京都西多摩郡奥多摩町大丹波175
電話:0428-85-1345
営業時間:11時~19時(LO 18時)
定休日:木曜日・第2水曜日
駐車場あり(約35台)
アクセス:圏央道青梅ICから20km、約45分。
釜めしの他にも、ざるそば、ざるうどん、虹鱒定食などもあります。秋限定のくり釜めしは10月中旬頃まで。食べたい方はお早めに~!
駐車場は第1、第2とありますが、第1はお店の横の急坂を登ることになるので、車高の低い車は手前の第2に駐車するのをオススメします。
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■■このクルマでドライブしました!■■ アウディ A1アウディの末っ子「A1」のキャッチフレーズは「アーバン・エゴイスト」。自分の感性で都会の生活を楽しむ人のためのクルマ、ということになるのだけど、そこはアウトバーンの国のクルマ。週末に高速で少し遠出するのも、1.4リッターターボエンジンが余裕でこなしてくれます。 |
■プロフィール
イラストレーターとライターを足して2で割った“イラストライター”。長野でフツーのOLをしていたが何の因果か鬼畜デジカメライターの弟子(奴隷)となり2000年に上京。日々の過酷でセクハラな毎日を絵日記で綴っているうちに絵の道に目覚め、ついに2005年独立。以降あちこちでタダでごはんを食べながらポンチ絵画家としてのお気楽な人生を歩んでいる。
女性カメラマン。カメラマンとして名を馳せるべくボスニアに戦場カメラマンとして渡るも、行った早々流れ弾に当たってしまいあえなく帰国。車にまったく興味がないゆきぴゅーとは正反対に機械モノが大好き。食べるのも大好き。封印したはずの赤いバンダナは、ネット上で復活希望の声があるとかないとか(でももうしません!)
2011年 10月 5日