太陽電池でバッテリー切れ知らずの
ハンズフリーユニット


ロジテック「LBT-HF110C2」
価格:オープンプライス(購入価格:8980円)

 

ロジテック「LBT-HF110C2」

 運転中に携帯電話を手で持って通話することは道路交通法で禁止されているが、緊急事態などで通話しなくてはならない場合も想定されていて、「ハンズフリー装置を併用している携帯電話、据え置き型や車載型のタクシー無線等については一般的には規制の対象とならない」と解釈されている。つまり、ハンズフリーユニットを利用した通話は運転中でもOKというわけだ。

 さて、ハンズフリー化というと、携帯電話のBluetooth機能を利用して通話する方法が一般的だ。耳に装着したワイヤレスイヤホン/マイクが、ポケットやクルマのコンソールなどに置いた携帯電話とBluetoothでつながり、携帯電話を「手で保持」することなく通話ができる。しかしこのイヤホン、耳に装着しっぱなしにしていると耳が痛くなることがある。ならば通話していないときに外していると、今度は通話したいときにイヤホンが見当たらなかったりする。

 そこで登場するのが、今回紹介するロジテックのハンズフリーユニット「LBT-HF110C2」のような「設置型」のBluetoothハンズフリーユニットだ。このユニットは、クルマのダッシュボードなどに、付属の吸盤や両面テープで設置して使う。LBT-HF110C2に内蔵された無指向性のマイクとスピーカーで通話するわけだ。

 イヤホン型と違ってマイクとスピーカーで会話するので、同乗者にも相手との会話を丸ごと聞かれることになるが、同乗者も会話に加わることができるというメリットもある。

 さらにこのLBT-HF110C2、「ソーラーパネル」(太陽電池)を搭載している。設置型のハンズフリーユニットは、イヤホン型より内蔵充電池を大きくできる。LBT-HF110C2も最大連続待受時間が約700時間、最大連続通話時間が約12時間と非常に長いのだが、その上ソーラーパネルで充電できるのだから、電池切れの心配が少ないというわけだ。ダメ押しでシガーチャージャーが付属しており、カーバッテリーからの給電も可能だ。充電にかかる時間は、ソーラーパネルが約30時間、シガーチャージャーが約2時間だ。

本体は91.3×13.3×50.5mmとコンパクト。操作ボタンも少なく、シンプル背面にはソーラーパネルを備えている右側面にはマイクと音量調整ボタンを配置
シガーソケットから給電することもできる底部にはUSBポートがあり、ここにシガーチャージャーを接続する。もちろんパソコンのUSBなどからも給電できる付属品の専用シガーチャージャー(12V/24V車兼用)。シガーソケットとの装着アダプタを外せば、USBケーブルとしても利用できる

 基本的な操作ボタンは、通話と音声の「+」「-」ボタンの3つであり、これらの組み合わせで操作を行う。たとえば、電源のON/OFFであれば、電源OFF時に通話ボタンを2秒間押し続ければ電源がONになり、ONの時に5秒間押し続ければOFFとなる。充電状態は、+と-ボタンを同時に押して、すぐ離すことで確認できる。

 総じて分かりやすく、使いやすいのだが、ちょっと気になったのは「リダイヤル」操作。この製品では、待機中に通話ボタンを約1秒押すことでリダイヤル発信される。この“約1秒”がクセ者で、気持ち軽く押すだけでリダイヤルがかかってしまう。設置式なのでそうそう誤操作することはないだろうが、持ち運ぶ際や設置する際は気をつけたいところだ。

 本製品の携帯電話との接続設定(ペアリング)は、電源をONの状態にしておいて、携帯電話から「ハンズフリー機器の登録」を行う。1度設定すれば、あとは待機状態を開始するだけでいい。ハンズフリー接続に対応する携帯電話は、ロジテックのWebサイトで確認できる。

 なお、ヘッドセットプロファイル(HSP)とハンズフリープロファイル(HFP)という2つのプロファイルに対応しており、携帯電話だけでなく、PlayStation 3やBluetooth機能を備えたパソコンなどとも接続可能だ。屋内で使用する場合は、同梱のUSBケーブルを使って充電ができるため、パソコンなどと接続して充電するとよいだろう。また、別売のUSBコネクタ用充電器を使うことで、コンセントからの充電にも対応可能だ。

 カー用品としてのハンズフリーユニットでありながら、自宅や職場でも使いやすい多彩な充電方法を採用しているのがこの製品のポイント。サイズは91.3×13.3×50.5mm(幅×奥行×高さ)、重量は約60gと軽量・コンパクトなので、設置の自由度が高いのもうれしいところだ。

【お詫びと訂正】記事初出時、太陽光での充電時間を誤って表記しておりました。正しくは30時間です。お詫びして訂正させていただきます。

 

専用ホルダーが同梱されており、吸盤や両面テープなどを利用して本製品をさまざまな場所に設置できるホルダーにユニットを装着したところ

(飯塚 直)
2010年 2月 12日