「LEDマグネット式フレックスライト」 LED21灯の実力はいかに |
ブラック・アンド・デッカー 価格:7350円 |
LEDマグネット式フレックスライトでエンジンルームを照らしているところ |
日中に愛車のメンテナンスをしていて、予定どおり作業が進まずいつの間にか暗くなってしまった、なんてよくある話。少しずつ日没時間が遅くなってきたものの、夕方になるとあっという間に暗くなる。そんなとき、作業の進行状況や作業場所にもよるが、大抵の人は自前のライトを使って作業を続けるのではないだろうか。
その際、使うライトは明るいに越したことはないのだが、例えばオーディオ交換する場合、ライトで照らしても作業している手が影になり交換個所のビスが見づらかったりすることもある。また、ペンライト類は小型で扱いやすいが、作業中は手がふさがってしまうため口でくわえることになりがちだし、そもそも明るさに満足できないものも少なくない。
そんなところに注目したのは、今回紹介するブラック・アンド・デッカー製「LEDマグネット式フレックスライト」。この製品のどこが気になったかと言うと、本体部にLED18灯を採用しているほかに、LED3灯のスポットライトの付いたフレキシブルアームが付いている点。フレキシブルアームはその名のとおり、角度を自由に調節できるアームなのだが、このアームがあることによって本体のLEDで全体を照射しながら、アームのLEDで手元を照らすことができる。
たまたま、我が愛車がアイドリング不調を訴えていたため、LEDマグネット式フレックスライトを使って修復作業をしてみることにした。作業を行ってくれたのは、我が友人だ。
LEDマグネット式フレックスライトの本体。向かって左に伸びるフレキシブルアームにはマグネット付きのトレー、右のフレキシブルアームにはLED3灯のスポットライトを擁する | スポットライト | マグネット付きトレー |
本体部にはLED18灯のエリアライトを装備 | 本体裏のネジを緩めると蓋が開き、単3形電池(6本)の入るスペースが出現 |
エンジンルームを黙々とまさぐる友人。LEDマグネット式フレックスライトの助けを頼りに、圧力センサー位置の変更を行っている。本体で全体を照らし、フレキシブルアームで作業個所をピンポイントで照射。「フレキシブルアームで狙ったところを照らせるのが便利」とコメントしていた |
LEDマグネット式フレックスライトのエリアライトは、点灯数を全灯にする「フルモード」と、半灯の「省エネモード」の2段階で調整することができるのだが、フルモードと省エネモードの明るさの差はあまり感じなかった。ということは、使用する際には省エネモードを積極的に使うことで明るさを維持しつつ、電池の減りも抑えることができる。連続点灯時間は、メーカーの公表値によるとフルモード時で16時間、省エネモード時で80時間としていることからも、使用時は省エネモードを選ぶのがおすすめと言えるだろう。
フレキシブルアームの使い勝手も良好で、照らしたい個所をピンポイントかつ簡単に照射できるのは非常に便利。それと、もう一方のフレキシブルアームに用意されるネジ置きのトレー部はマグネットを内蔵しているので、作業で外したネジをまとめておけるのもうれしい機能だろう。
また、本体裏にはクリップを設けていて、クリップを使えばボンネットやサンバイザーといった厚さのものに簡単に固定することができる。さらに、このクリップ部はマグネットも内蔵するので、ボンネット裏に貼り付けてエンジンルームの点検、フェンダーに貼り付けてタイヤ交換作業といったことも容易に行える。クリップで挟み込むもよし、マグネットで貼り付けるもよし。本体部の固定方法に種類があるのは、作業の際に重宝する。
我が愛車のボンネットはアルミのため、マグネットで貼り付けられなかったが、トランクはスチールなのでマグネットで固定できた | 知人の愛車、初代ステップワゴンを使ってLEDマグネット式フレックスライトを固定。これはマグネットを使ってボンネットに固定したところ | トレー部もマグネットを内蔵するので、トレーを斜めにしてもビスは落ちない |
クリップ部と本体は、このように3段階で角度調整することもできる |
少し分かりづらいが、助手席側の足下にあるECUを外そうとしているところ。このように狭い場所でもフレキシブルアームを伸ばすことで、照らしたいところをピンポイントで狙えるのが非常に便利な点 |
逆に、使っていて気になった点はと言うと、クリップの開口部に限度があるためクリップを使って固定できる場所が限られること。今回はエンジンルームのほかに助手席の足下にあるECUを移動させる作業も行ったのだが、意外にクリップを使って固定する場所がない。仕方なく助手席に本体を置いて照らしていたのだが、フレキシブルアームの角度を変えるたびに本体も動いてしまい、少々やりづらく感じた面もあった。また、マグネットを使って本体を車体に貼り付けようとしたのだが、ワックスをかけたばかりのボディーではツルっと滑り落ちてしまったのも、ウィークポイントとして挙げられよう。
今や100円ショップでもLEDを使ったペンライトなどが販売されているわけで、7350円という価格は正直高いと思うのだが、通販などで探せば4000円台で購入することもできる。LEDマグネット式フレックスライトは夜間作業でも十分な明るさを確保できるし、フレキシブルアームは誰もが使い勝手に満足のいく機能だろう。「明るいライトが欲しい」と思い悩んでいる方は、一度検討してみてはいかがだろうか。
(編集部:小林 隆)
2010年 2月 5日