ソフト99「水アカハンター」。全塗装色に対応

　前回水アカ落としとして、シャンプー感覚で使える簡単クリーナーを紹介した。とっても簡単に広い範囲に施工できる優れものだったが、すき間などにこびりついた水アカや古く固まり切ったワックスの拭き残しなどを落とすには、少し力不足の感が否めなかった。普通に洗車していたクルマならよいのだろうが、しばらく洗車をしていなかったクルマゆえ、完璧にキレイにするにはいたらなかった。

　そこで今回は、別の種類の水アカ落としを試す。前回同様“少しでもラクに”というテーマで探してきたのは「拭き取り不要」をうたうソフト99の「水アカハンター」だ。一般的な水アカ落としの場合、ワックス（コーティング剤）のように塗り込んだあと、拭き上げが必要になるが、この商品はその拭き上げがいらないとのこと。それだけでも作業の手間は2～3割減らすことができるだろう。全塗装色に対応し、ボディーカラーを気にせず使えるのもうれしいところ。クルマを複数所有している場合もコレ1本で対応できる。

　使い方は、まず水洗いをしてボディーのホコリや砂、泥などを落とす。これを怠るとかえってボディーに傷を付けてしまうので注意が必要だ。終わったらボディーの水を拭き上げる。ボディーが濡れたまま施工できた前回のものと比べるとひと手間増えるがガマン。

　水アカハンターはチューブタイプで、中身はクリーム状のもの。超微粒子パウダーがくすみも落とすのだと言う。ウエスなどは付属していないので、乾いた柔らかいウエス（タオル）を別に用意し、そのウエスに3cm程度クリーナーを出してボディーパネルに塗り込む。最初にある程度の範囲に塗り広げてから塗り込んだほうが効率がよさそうだ。

　ゴシゴシと塗り込んでいくとみるみる間にボディーの水アカが落ち、代わりにウエスが真っ黒になる。そこでウエスのキレイな部分で拭き上げると、キレイさっぱり水アカが落ちた。冒頭で「拭き上げ不要」と書いたが、現実には乾くのを待たずに同時に拭き上げられてしまう、という表現のほうが正確だろう。

前後ドアの間のサイドシルの部分にできた水アカ	まずはシャンプーで水洗いしてホコリなどを落とす	洗車後の水分を拭き上げる
乾いた柔らかいウエスにクリーナーを適量出す	この程度の水アカなら、数回擦っただけで落ち、ウエスが黒くなる	サイドシルの部分は真っ白に。ただ、ウエスが届かないドアパネルとのすき間に残った水アカが気になる
ドアを開けると内側は水アカがスゴイことに	軽く擦るだけでウエスは真っ黒	こうなるとクリーニング前後の差は歴然だろう

　思いのほか簡単で、しかも目に見えて汚れが落ちるのでついつい楽しくなってしまう。いつもなら手を付けないドアの裏側など、汚れがひどいところほどキレイにしたくなるが、気がつけばドアパネルばかりキレイになって他がなおざりになっていた。前回のように大きなスポンジで洗うのと違い、ウエスで少しずつ磨くので、広い範囲に施工するのには時間がかかる。

写真左が施工前、右が施工後。モールとのすき間の水アカもキレイに取れた
拭き残してこびりついた古いワックスや、ピッチ、タールなども、施工後（写真右）はスッキリキレイに
シャンプーするのよりは手間だが、みるみる汚れが落ちるので、磨くのが楽しくなってくる

　そこで、前回ほとんど落とせなかった、ボディーパネルの継ぎ目にたまった古いワックスに施工してみることに。やはり水アカほど簡単には落ちてくれないが、確かに落ちてはいる。1度ではムリだったが、何度か施工することで、前回はビクともしなかったこびりついたワックスをキレイに落とすことができた。

前回のワックス前のクリーナーではほとんど落ちなかったパネルの継ぎ目にたまった古いワックスにも挑戦してみる	まずはほかのパネルを磨いたのと同じ程度で作業してみたが、多少は落ちているもののまだまだ汚れは残っている	そこで今度は根気を入れて擦ってみると、ごらんのとおりにキレイになった。クリーニング能力は十分と言えるだろう

ワックス効果があるので、施工後は水を弾く

　また、水アカハンターはワックス効果もあり、施工後は撥水状態になる。そのため施工後に改めてワックス掛けをしなくてもよいのはうれしい。

　前回に引き続き水アカ落としを2種類紹介してきたが、全体の作業のラクさでは前回の「ワックス前のクリーナー」が勝ると思えるが、しつこい汚れに有効なのは今回の「水アカハンター」だ。こちらは普段の洗車から常用するというよりは、年に1回とか、あるいはシャンプーでは落ちない汚れが目立ってきたらピンポイントで使うような使い方に向いているだろう。