シャンプー感覚で水アカや古いワックスを除去
CARALL「ワックス前のクリーナー」
メーカー:オカモト産業
価格:1470円

 

CARALL「ワックス前のクリーナー」。全塗装色に対応する

 白や明るいボディーカラーのクルマにとってやっかいなのが水アカだ。青空駐車なら一雨降れば水アカにやられるし、そのまま放置しておけば、普通のカーシャンプーでは落ちなくなる。

 筆者の親のクルマもボディーカラーが白。屋根はあるものの滅多に洗車をしないため、もはやカーシャンプーでは落ちなくなった水アカが随所に見受けられる。それどころか、ボディー全体がくすんでいるようだ。

 水アカを落とすケミカルはいろいろあるが、一般的な水アカ落としやクリーナーの場合、コンパウンドを掛けるようにスポンジでゴシゴシと擦り、さらに乾いたウエスで拭き上げる必要がある。ピンポイントならこれでもよいが、ボディー全体となるとはっきり言ってめんどくさい。なにかよいグッズはないかとカー用品店をハシゴして見つけたのが、オカモト産業のCARALL「ワックス前のクリーナー」だ。

 この商品は、まるでシャンプーのように水に濡らしたスポンジで泡立てて使うというもの。一般的なクリーナーや水アカ落としは、洗車後の水分を拭き取った状態で使用しなければならないのだが、これならば水洗い後に水滴を拭き上げることなくそのままクリーナー掛けができる。スポンジも大きなタイプなので、広い面積だって楽々洗えるし、さらに通常なら仕上げにクリーナーをウエスで拭き上げる必要があるのだが、それも水で洗い流せばよいだけなので、とっても簡単だ。最近流行のガラス系コーティングなどは、ボディーが濡れたまま施工できるので、そうしたコーティングと組み合わせれば、ボディーの拭き上げは最後の1回だけで済み、時間も体力も節約できる。

使用前によく振る水に濡らした付属のスポンジに適量出し、泡立てて使う軽くこすっただけでは落ちないので、ある程度力を入れてゴシゴシ洗う。この泡立ちと言いまさにシャンプーのようだ

 成分には0.7μmmという超微粒子のコンパウンドが含まれていて、水アカだけでなく、古いワックスなども落とせるとしている。また、多くのクリーナーはシリコンなどの油分を含むのだが、このクリーナーは油分を含まない。そのためワックスやコーティングなどの“乗り”がよくなるのだ。

 ただし、表面に残ったワックス分を除去する上に油分も残さないため、施工後は必ずワックスやコーティングをしないと、すぐにまた汚れてしまう。そこだけは注意が必要だ。

 では実際に施工してみる。まずは普通のカーシャンプーで洗車してみるが、やはりドアパネルやバンパーについた水アカは落ちない。そこでワックス前のクリーナーを使ってみる。使い方は簡単で、水に濡らした付属のスポンジに、容器をよく振ってから液を適量出し、よく泡立ててからボディーを洗う。基本的にカーシャンプーと全く同じ要領だ。シャンプーでも同じことだが、そのまま放置して乾いてしまうとシミなどになる可能性があるので、できればパネルごとに洗っては水で流すのがよいだろう。

 洗い終わって水で流すと、水玉にならずにパネルにベタッと張り付くようになる。これは前回施工したワックス(コーティング)の膜を除去したうえ、油分も残していない証拠だ。逆に言えば塗装面が何も保護されていない状態なので、施工後のワックス(コーティング)は必須だ。

リアドアの下のサイドシル部にこびりついた水アカシャンプーをするも水アカはビクともしないワックス前のクリーナーを施工
水で洗い流す。油分がなくなっているのでパネルが水を弾かなくなっているよく見ればまだ少し残っているが、施工前(写真右)と比べればその差は歴然。何度か繰り返し使えば、残った水アカも完全に除去できそうだ

 気になる水アカはというと、バンパーやドアのパネル全体に広がっていた水アカがキレイに取れてボディーカラーも全体的に明るくなったようだ。しかしサイドモールの隙間など奥まったところはスポンジが上手く入り込まなかったためか、水アカが残ってしまっている。また、かなり昔から累積し、固着しきっているような古いワックスについても、そのまま残ってしまっている。

ドアパネルにすだれのようについた水アカも洗浄こういった広い面積もシャンプー感覚で楽々だ全体的にはキレイになったが、モールとのすき間の水アカが上手く落とせなかった
リアバンパー下部には水アカの他に、古いワックスのようなものが残っている普通のシャンプーでは落ちないクリーナーで水アカはキレイになったが、古いワックスの拭き残しは落ちなかった
パネルの継ぎ目にたまった古いワックスかなり力を入れて重点的に洗ってみたが……
施工前と比べると、わずかに落ちてはいるが、やはりこういった累積した汚れには弱いようだ

 結論としては、今回のように長期間放置されたクルマに対しては力不足の感は否めない。逆に施工はとても簡単なので、普段の洗車から使い続けることで、そもそも累積する前に水アカを落とす、という使い方が正しいのだろう。

 また、パッと見では水アカが分かりにくいダーク系のボディーでもこのクリーナーを使えば、ボディー全体にうっすらと累積した水アカが取れ、新車時の色合いを復活させられるのではないかと思う。ワックスやコーティングも定着しやすくなるはずなので、滅多に洗車をしない人より、むしろ洗車好きにオススメできる商品だ。

(瀬戸 学)
2010年 11月 19日

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