シガーソケット搭載し、iPadとスマホの同時充電可能な2連USBチャージャー
ロジテック「LPA-CC2U02S」
メーカー:ロジテック
価格:オープンプライス(購入価格:1800円)

 

ロジテック「LPA-CC2U02S」パッケージ。新しいiPadの充電に対応していることが書かれている

 スマートフォンやタブレット端末が人気だが、そのネックと言えるのがバッテリーの持ちがよくないことだ。クルマで移動中であれば、車内でも充電したくなる。スマートフォンやタブレット端末は、USB端子出力があれば充電可能だ。そのためかシガーソケットからUSB端子の電源を得るアダプターをカーショップでもたくさん見かけるようになっている。

 ここでちょっと注意が必要なことがある。一般的なUSBアダプターの出力では、タブレット端末の充電ができないことが多い。これは出力が足りないためだ。たとえば代表的なタブレット端末である現行iPadの場合、充電には5V2.1Aの出力が望ましい(付属のACアダプターがこの仕様)のだが、特に明記されていない場合には5V1A以下、USBの規格どおりの5V500mAになっていることも多い。

 出力がUSBの規格どおり場合、とくに壊れることはないものの、接続しても充電されず、また充電できても時間がかかってしまうということも発生する。

 そこで今回は、2A以上の電源出力が可能なUSB端子を持つシガーアダプターを選んでみた。目にとまったのは、ロジテックの「LPA-CC2U02S」という製品だ。ロジテックはカー用品メーカーではなく、パソコン周辺機器のメーカー。スマートフォン人気からカー用品にも進出している。パッケージにも大々的に「新しいiPad」の充電の対応をうたっているのでまず問題はないはずだ。

 なお、もう1つの充電手段としてシガーアダプター接続インバーターでAC 100Vを得て、タブレット本体付属の充電器を使うことも考えられるが、これだと発熱など変換ロスが大きいのであまりお勧めの方法ではない。

ロジテック「LPA-CC2U02S」の外観。小型化の傾向があるUSBアダプターが多い中、やや大きめの印象USB端子は2つ並んでいる。シガーソケットをそのままスルー出力できるのも大きな特徴
「iPad/iPhone/iPod」用と「Smartphone」用のUSB端子に分けられている通電するとブルーのインジケーターが点灯する

 「LPA-CC2U02S」には、1Aと2.1Aの2つのUSB端子を装備していて、それらが同時に利用可能なUSBシガーソケットアダプターだ。さらにシガーソケットはそのままスルーできるようになっている。当然こちらも同時に利用できる。通電を確認するインジケータはあるが、電源スイッチは用意されていない。DC12V車だけでなく、トラックなどのDC24V車にも対応している。

 実際に初代iPadとスマートフォンを同時に繋げて充電してみた。当然だがどちらも問題なく充電できる。さらにスルーソケットには、アマチュア無線の20W出力FM無線機を繋げて使ってみたが問題なく利用できた。但し、アダプター本体の発熱は若干あるようだ。

 使っていてちょっと気になったのが、クルマとの相性もあると思うがシガーソケットにかなり強く押し込まないと入りにくかった点だ。本体に電源スイッチはないため、差しっぱなしで使うわけにいかないので抜きさしが面倒だった。

 また意外と長さがあるので、ソケット装着時に8cmほど飛び出す。それに装着する機器の長さが加わることになる。愛車の場合にはギアのチェンジレバー近くにシガーソケットがあり、スルー用ソケットに長い機器を装着するとレバーにあたってしまった。走行中にはスルーソケットに使えるものは限られてしまう。これは車のソケット位置によるので、購入前に確認しておきたいポイントだ。

シガーソケットに「LPA-CC2U02S」を装着したところスルーソケットにLEDライトを装着してみた。「なかなかわるくないんじゃ」とか悦に入っていたが……チェンジレバーが当たってしまうので、これの状態で走行はNGだ
ソケットから約8cmほど飛び出しているUSB端子でiPadとAndroidスマートフォンの充電、スルーソケットでアマチュア無線機を同時に使用中iPadはイナズマアイコンが表示され、Androidスマートフォンとどちらも正常に充電されている。

 電源を分岐して利用する方法はシガーソケット以外にも考えられるが、常時通電させるほどではなく、仮設でたまに使う機器をシガーソケットから手軽に利用できるのはありがたい。それがシガーソケットはそのままにUSB充電を2系統利用できるのはなかなか便利だと思う。車内でタブレット端末を使う機会があるなら便利になること間違いない。できればもう少し小型化されると、シガーソケットの位置も問わなくなり、さらに便利になるのではと思う。

(村上俊一)
2012年 9月 14日

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