編集後記(2011年4月15日)

 チャンピオンズリーグで内田篤人選手が所属するシャルケと、長友佑都選手が所属するインテルが対戦。ベスト4をかけた戦いに日本人選手が2名もいるとは、時代は変わったものです。

 結果は2戦合計スコア7-3でシャルケが勝利。シャルケってこんなに強かったっけ? って感じですが、今年はインテルがとにかく弱い。とくにDF面。レオナルド監督は選手時代から好きですが、DFのことは専門外か、モウリーニョ時代より確実に組織的な守備力が著しく低下しているのが見て取れます。

 だからこそ長友選手の今後の活躍に期待するとともに、みごとベスト4入りしたシャルケには次のマンU戦でもジャイアントキリングをしてほしいものですね。

 それにしても、もう1つの準決勝も注目のクラシコ! メッシか、クリスティアーノ・ロナウドか。自分はメッシファンなのでバルセロナ応援で。また5-0で勝ってほしいっす。

小林 隆


 私的カーオブザイヤー2011は、半年もたたぬうちにもう決まったのである。500ツインエアに。あのエンジンが発してるものは、「振動」とか「騒音」ではなく「存在感」「キャラ」と表現したい。低フリクションとか高効率とか最適なシリンダーあたり排気量とかを突き詰めた末が、内燃機関らしさ横溢の楽しいエンジンというあたりに、えも言われぬ感慨を抱いてしまうのである。日本ではまったく支持されていないシングルクラッチのシーケンシャルトランスミッションは、もともと大好きだったりする。あれはペダルを踏まなくていい(=クラッチ操作に気を使わなくていい)MTだと考えている。好きなギアを選ぶ楽しみが残されているうえに、渋滞にハマっても辛くないなんて、なんてステキなんでしょ。ATモードのことは知らないふりをしたほうが、シアワセになれると思います。後ろ向きなスタイルも、ファンシー過ぎておっさんには居心地の悪いインテリアも、この際オールOK。ああ、お金があったら自分用に買うのに。で、どうでしょうね、このエンジンでバイクを作ってみるってのは。

田中真一郎


 SUPER GTのスケジュールが確定し、第2戦が開幕戦という変則的なスケジュールになりました。エネルギー消費の観点からか、距離が短くなるなど、GTレースとしては残念な点もありますが、致し方ないのかもしれません(鈴鹿の500kmは、かつての長さを思うと、あららですかね)。

 今シーズンは仕方がないとして、今後のレースの方向性としてより高い効率を競い合うものに変化してほしいと思います。具体的には、燃料をものすごく制限して、エンジン形式はなんでもありにする。ターボもあり、ロータリーもあり、楕円ピストンもありで、排気量係数はなしにする(そもそも排気量は制限をしない)。

 すると技術開発にお金はかかってしまうでしょうが、そこで得られた効率アップは市販車へのフィードバックができると思います。もちろん、バッテリーを積んでのKERSもありで、ハイブリッド車もあり。いかに燃料から発生させた出力をきっちり使い切るかの勝負みたいな。GT500クラスはともかく、GT300クラスは効率を重視したクラスにしてもらえるといいかなと。

 そして、技術開発を加速させるために、3位までに入ったクルマは技術開示を行う。そこで得られた燃焼技術、エネルギー回生技術、空力技術などに関してはSUPER GT参加メーカーでシェアするとか。もちろん、いろいろ商売上難しい点はあるでしょうが、技術開発を加速するにはお互いが技術を採り入れ磨き上げていくのが手っ取り早いので、そのような試みがあってもよいかと思っています。

 問題はウェイトハンデ。これは、燃料が余った量だけ、軽くできるというのはどうでしょうかね。50kg背負っても、燃料が2kg余れば48kgみたいな。燃料を余らせるインセンティブになるし。ダメかな?

谷川 潔