編集後記(2012年2月3日)

 今週はトヨタから「86」、スバルから「BRZ」の正式発売のアナウンスがあり、さらに今日ホンダから「NSX」を日本にも導入すると発表がありました。

 個人的にスポーツカーは大好物なのでうれしい限り。クルマを操る楽しさが、スポーツカーを通じてもっと広まっていけばなーと思っています。燃費重視の今の時勢ではなかなか厳しいものがありますがね。

 それにしてもNSXコンセプトの1,160mmって全高はすごい。昔R32 タイプMの車高を下げて乗っていたとき、隣のNSXから見上げられたときの衝撃は忘れられません。あれより低いとは(笑)。あ、そういえば初代NSXって乗ったことないな……。誰か持っている人乗せてくれませんか?

小林 隆


 個人的にはですね、ファン・トゥ・ドライブ=2ドアクーペのFRなんて発想は古臭すぎて退屈すぎると思うし、水平対向エンジンはフロントに積むもんじゃないだろうとも思うわけです(最小回転半径が……こういうクルマに乗る人はそんなこと気にしないのか)。

 が、ですよ。あのクルマにはCANのデータをBluetoothでスマホに飛ばす機能が付くそうで(どういうわけかうちの記事にはそんな話はカケラも出てきませんが)。いろいろ面白そうだなと思うと同時に「あたしのあのコーナーのスロットル開度が流出しちゃうってどういうことよキーッ」的なセキュリティ面の問題も出てきそうで、なんにしろまあワクワクさせられますね(わりとヒトゴト)。オッサンのための後ろ向きなクルマだと思っていましたが、これでちょっとだけ21世紀のクルマっぽく見えてきました。

田中真一郎


  話題のFRスポーツカー「86」と「BRZ」が発表されました。グレードは、廉価版と標準と、ちょっとゴージャスなモノの3種類。価格は、おおよそ200万円~300万円と、人によってとらえ方は異なるものの、新規のプラットフォームの割には、がんばった価格になっていると思います。逆に言うと、開発費の回収を考えると、相当量の台数を世界的に売っていくクルマなのかなと。

 ただ、この2車ですが、ハードはともかくソフト面で大きな違いが出ています。トヨタは86と同時に「AREA86」という専門スタッフが常駐する283店舗を用意し、「峠カルチャー」「フォトカルチャー」「サーキットカルチャー」「ネットカルチャー」「カスタマイズカルチャー」「コラボレーションカルチャー」「ショップカルチャー」を提案。あんまりカルチャーが並ぶと、“デカルチャ”とか言いたくなりますが、このようなソフト面が整備されるのはきっとよいことなのだと思います。

 逆にスバルは、アクセサリーなどのオプションハードは用意するモノの、ソフト面の提案は聞こえてきません。両社の違いが如実に表れているところなのかもしれません。

 ちなみに、近くのディーラーに発表前の時点で売れ行きを聞いたところ、トヨタはAT車、スバルはMT車が人気とのこと。2店舗しか聞いていないので局地的なものかもしれませんが、受注状況の発表が楽しみです。

谷川 潔