【東京モーターショー2009】 日本カー・オブ・ザ・イヤー、「プリウス」に決定 「時代の背景を色濃く反映した結果」と三好実行委員長 |
日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員会は10月22日、東京モーターショー2009の日本カー・オブ・ザ・イヤー30周年記念展会場において「第30回 日本カー・オブ・ザ・イヤー2009-2010」の表彰授与式を行った。今年度は、トヨタ自動車と本田技研工業のハイブリッドカーの一騎打ちという様相となったが、結果「プリウス」が選出された。
9月10日にノミネート車39台が発表され、そこから1次選考で上位10モデル「10ベストカー」が選ばれた。最終選考では、その10台の中から年間を通してもっとも優秀なモデルを決定する。決定方法は投票形式によるもので、投票は61名の選考委員により行われ、投票点数の合計は1525点だった。その内訳は以下のとおり。
メーカー名 | 車名 | 投票点数 |
トヨタ自動車 | プリウス | 433点 |
本田技研工業 | インサイト | 391点 |
フォルクスワーゲン グループ ジャパン | ゴルフ | 186点 |
三菱自動車工業 | i-MiEV | 131点 |
メルセデス・ベンツ日本 | Eクラス セダン/クーペ | 125点 |
マツダ | アクセラ | 71点 |
ボルボ・カーズ・ジャパン | XC60 | 52点 |
日産自動車 | フェアレディZ | 49点 |
フィアット グループ オートモービルズ ジャパン | ミト | 49点 |
富士重工業 | レガシィシリーズ | 38点 |
イヤーカーのほかにもいくつかの賞が用意された。輸入車でもっとも得票数が多かったモデルに贈られる「インポート・カー・オブ・ザ・イヤー」はフォルクスワーゲン「ゴルフ」、先進性のあるテクノロジーを搭載したモデルに贈られる特別賞「MOST ADVANCED TECHNOLOGY」は三菱「i-MiEV」、車の本来持つ“楽しさ”を伝えてくれるモデルに贈られる特別賞「MOST FUN」は日産「フェアレディZ」、現在の社会環境のなかで優れた価値観を持つモデルに贈られる特別賞「Best Value」はスバル「レガシィシリーズ」にそれぞれ贈られた。
なお、30周年記念として、この10年間でもっとも印象に残ったモデルに贈られる「Best 3rd Decade Car」にホンダ「フィット」が選出されている。
「インポート・カー・オブ・ザ・イヤー」に輝いたゴルフ | 先進性のあるテクノロジーを搭載したことが評価され、「MOST ADVANCED TECHNOLOGY」を受賞したi-MiEV |
乗って楽しい車を具現化し、「MOST FUN」に選ばれたフェアレディZ | 優れた価値観を持つ車として「Best Value」を受けたレガシィシリーズ |
表彰授与式の最後に、三好正巳実行委員長より挨拶が行われた。「どのモデルもエコカーの技術が満載されているが、そのなかで特に時代を反映しているなと感じたモデルは、電気自動車のi-MiEVでした。また、ノミネートモデルにもハイブリッドカーが2モデル入りました。さらにそのうちの1台がイヤーカーに選ばれるという、時代の背景を色濃く反映した結果となりました。車に対する要求は、年々多角的に要求されるようになり、こと環境に対しては車は技術的な改善が求められ、メーカーにとって非常に厳しい段階にある。しかし、この展示場に並ぶモデルを見渡すと、どれも乗ってみたいと思う車ばかりが並び、さらにはスポーツカーがラインアップされているのを見ると、私たちは心強さすら感じる。私は今年をきっかけに、車はさらに進化するのではないかと感じています。日本カー・オブ・ザ・イヤー2009-2010の舞台がそのスタート地点になればと思っている」と述べ、式を終えた。
トヨタ自動車 トヨタ第2乗用車センター チーフエンジニアの大塚明彦氏(右) | 会場には過去29回の受賞車両と、今年の受賞候補車両も展示される。写真は第1回でイヤーカーを受賞したマツダ「ファミリア」(3ドアハッチバック) |
(編集部:小林 隆)
2009年 10月 23日