【東京オートサロン2010】 ドレスアップカーなどが印象的な中ホール |
千葉県の幕張メッセで1月15日から17日まで開催されている「東京オートサロン2010」。西ホール(ホール1~3)の展示では、チューニングメーカーが多数を占めたのに対し、中ホール(ホール4~6)では、チューニングメーカーのほかドレスアップを得意とするカスタムカーメーカーの展示が目立ってくる。
ここでは中ホールの国産車をベースとしたチューニングカー&ドレスアップカー、および各種パーツなどを紹介していく。
■尾林ファクトリー
カスタマイズカーといえば同社抜きには語れない。特に注目したいのはスープラ(JZA80)をベースにした「RAVEN」。エクステリアはヴェイルサイド、タモンデザイン、アブフラッグ&ボメックスの各エアロを組み合わせつつ、BMW 6シリーズのフロントフェイス、同4シリーズのテールが移植されている。これだけの個性をミックスしつつ、破綻していないのはさすがの一言に尽きる。
■ホンダネットナラ
ボディーペイントの可能性を見せてくれるのが同社の展示。単純に塗料を塗るのではなく、数々の「魅せる演出」が施された仕上げには唸ってしまうこと請け合い。写真では伝わりにくい部分でもあるので、ぜひ実車で確認してほしい。
まず最初に紹介するのは「京都オパール」と呼ばれる合成オパール類、約7万5000カラット(約14kg)を樹脂に混ぜ、塗布したオデッセイ。塗装に使われるマイカとは異なり結晶が大きいため、それを閉じ込めるためのクリア層は約50コートにもおよび、厚さなんと約4mmにもなると言う。
写真では分かりにくいが、ボディーに近づいてみると京都オパールの結晶が見える | グラスに入っているのが京都オパールの結晶 |
次に紹介したいのが「グラインダータトゥ」を施したワゴンR。一見、塗装のように見える「模様」はボディーをグラインダーで削ったもの。その上にクリアを吹き、さらに色を乗せることで透けて模様が見える仕掛け。注目はバンパー部分で、本来は樹脂のためグラインダーによる模様は描けないのだが、下地としてメタル調塗装を行い、そこに模様を描くことでこの仕上げを実現している。
透明感のある仕上がりが特徴の「グラインダータトゥ」。全体をグラインダーによる加工模様で構成するため失敗はできない。作業時には相当神経を使うと言う | |
ワゴンRと同様の仕上げを施したエッセ。単色仕上げのためワゴンRとはイメージが異なるが、透明感のある独特のムードは同様のもの |
■レカロ
スポーツシートでおなじみの同社ブースの特徴は、過去最大級という約90脚のシートを配置した展示エリア。カーショップなどの店頭にはそれほど多くのモデルが用意されていることはなく、普段は難しい各シートの座り比べが可能だ。安い製品とは言えないだけにこういった機会は貴重。是非体験しておきたい。
ピット風の演出でさりげなく展示されているIS350 |
■ウェッズスポーツ&ウェッズ
SUPER GT仕様のIS350が目立つウェッズスポーツブース。ここでの注目は参考出品のホイール「SA-60M」。既発売の「SA-55M」の6スポーク版で、特徴は55M譲りのサイドマシニングによるH断面形状。この難しい製法を実現したことで、デザインはもとよりさらなる軽量化が可能になったと言う。
スポーク断面部に独特の形状を施したSA-60M。サイドからチラリと見えるリムのカラーが印象的だ | SA-55Mのニューカラー「マットブラックマシニング」も参考出品されている |
ウェッズスポーツブースの隣には、RX450が置かれるウェッズブースがある。こちらは輸入車や高級SUV、ミニバン向けの「Kranze(クレンツェ)」ブランドがメイン。こちらの新商品は「MAGISS(マジス)」と「Chrishna567EVO(クリシュナ567エボ)」。
スポーツイメージのウェッズスポーツブースとは異なり、高級感を演出するウェッズブース | クリシュナの1ピース版ホイールとなるクリシュナ567エボ。リム部まで伸びるスポークがサイズを大きく見せる | フィンデザインを採用したマジスはラグジュアリームード満点だ |
■そのほか
(安田 剛)
2010年 1月 16日