【東京オートサロン2011】 低燃費タイヤが主力展示となっていたタイヤメーカー |
1月14日から千葉県の幕張メッセで始まったカスタムカーの祭典「TOKYO AUTO SALON 2011 with NAPAC」(東京オートサロン2011)。自動車メーカーやカスタムパーツメーカーから、さまざまなカスタムカーや、カスタムパーツが展示されている。
タイヤメーカーも、低燃費タイヤ(エコタイヤ)を始めとする自社のタイヤラインアップを積極的に展示しており、本記事ではタイヤメーカーの展示内容をお届けする。
■ダンロップ(住友ゴム工業)
ダンロップのブースは、世界初の吸音スポンジ搭載低燃費タイヤ「LE MANS 4(ル・マン フォー)」(2月より順次発売)、ピニンファリーナデザインのSUV用タイヤ「SP QUATTROMAXX(SPクワトロマックス)」(2月より順次発売)の2つの新製品をはじめとした、同社のタイヤラインアップを展示。
ダンロップのレーシングタイヤを装着したポルシェ 962Cのほか、ダンロップカラーである黄色に着色されたSP QUATTROMAXXを装着したポルシェ カイエン ターボが展示されていた。
また、同社のタイヤに採用されている技術を紹介する「ダンロップ TECHNOLOGY LAB タイヤ先端技術研究所」コーナーを設置しており、アトラクション感覚で、LE MANS 4に採用された消音技術、安全技術、低燃費技術を知ることができるような工夫がされていた。
そのほか会場の片隅には、スポーツタイヤ「DIREZZA(ディレッツア)」ユーザー向けタイムアタックイベントである「DIREZZA CHALLENGE 2011」のスケジュールが初公開されており、開幕戦は5月4日の本庄サーキットからとなっていた。
■ブリヂストン
ブリヂストンは、2月より順次発売するフラッグシップタイヤ「REGNO GR-XT(レグノ ジーアール・エックスティー)」を展示。REGNO GR-XTは、先代と比べ、3Dヘルムホルツ型消音パターン採用することでより静かなタイヤとなり、転がり抵抗を約20%低減したことで、低燃費タイヤとなった。
ブースでは、REGNO GR-XTのほか、同社の低燃費タイヤシリーズである「ECOPIA(エコピア)」を展示し、ECOPIAについては装着3輪車を用意することで、通常のタイヤとの転がり抵抗の違いを体感できるようになっていた。
環境対応の低燃費タイヤを全面的に訴求しており、ハイパフォーマンスタイヤ「POTENZA S001(ポテンザ エスゼロゼロワン)」の展示はわずかな面積となっていた。
REGNO GR-XT | ||
ECOPIA EX10 | ||
ECOPIA EX10装着車 | ECOPIAを装着した3輪車 | ECOPIAはローラー台に乗っており、転がり抵抗を体感できる |
POTENZA S001は、ややさみしい展示内容 |
TRANPATH mpFは会場発表。右は東洋ゴム工業 執行役員 トーヨータイヤ国内営業本部長 兼 トーヨータイヤジャパン社長 福富秀典氏。左に立つのは、開発を行ったタイヤ技術第一部 永井邦彦氏 |
■東洋ゴム工業
東洋ゴム工業は、東京オートサロンの会場でミニバン用低燃費タイヤ「TRANPATH mpF(トランパス エムピーエフ)」の発表会を開催。TRANPATH史上最高の低燃費性能を持つタイヤだと言い、先代と比べ操縦安定性や耐偏摩耗性にも優れるとする。
同社ブースはこのTRANPATH mpFを中心に、アウディ TT RS クーペの標準装着タイヤとなった「PROXES T1 Sport(プロクセス・ティーワンスポーツ)」など、パフォーマンスタイヤのラインアップが展示されていた。
東洋ゴム工業のブースは、TRANPATH mpFを中心に展開 | ||
ミニバン用タイヤのため、ファミリーに訴求するモデルを用意したと言う | パフォーマンスタイヤコーナーには、レースクィーンが立つ | パフォーマンスタイヤ「PROXES」の各シリーズ |
PROXES T1 Sportを標準採用したアウディ TT RS クーペ | PROXES T1 Sport |
■横浜ゴム
横浜ゴムは、パフォーマンスタイヤ「ADVAN(アドバン)」と、低燃費タイヤ「BluEarth(ブルーアース)」の各ラインアップを展示。メインステージ上には、ADVANを装着するGT500マシンと、BluEarthを装着する電気自動車(EV) テスラ ロードスターの2台を展示していた。
また、BluEarth-1のプロトタイプを装着し、無給油で1638kmを走行し、平均燃費36.1km/Lを記録したAEROPRIUS YURASTYLE neoを展示。このAEROPRIUS YURASTYLE neoは、現行プリウスをベースに、レーシングカーデザイナーの由良拓也氏が空力面などを徹底的にチューニングしたもので、Cd値は0.24(ムーンクラフト 1/4風洞計測)。
そのほか、米国の「パイクスピーク・ヒルクライム」に挑戦し、EVワールドレコードを塗り替えた「EV Sports Concept HER-02」も展示されていた。
■ピレリジャパン
今シーズンからF1に復帰するピレリは、F1マシンのレプリカとともに、各種市販タイヤのラインアップを展示。F1マシンのゲームシミュレーターも設置していた。
また、報道陣向けに簡単な記者会見を実施。ピレリタイヤ アジア・パシフィックCEO ジュゼッペ・カッターネオ氏、ピレリジャパン CEO マルコ・エッリ氏がF1復帰に関する抱負を語った。
ジュゼッペ・カッターネオ氏は、F1がアジア・パシフィック地区で6戦開催されることを挙げ、世界最高峰のモータースポーツと言われるF1のイメージを製品訴求に活かしていく。
F1関連の展示が主となる同社のブースだが、未発売製品としては、SUV用タイヤ「SCORPION VERDE ALL SEASON」が参考出品されていた。
■日本グッドイヤー
日本グッドイヤーは、2月に発売する低燃費タイヤ「GT-Eco Stage(ジーティーエコステージ)」を一般公開。現行プリウスに装着して、その環境性能をアピールしていた。
市販製品のラインアップも展示されていたが、製品説明はパネルではなくiPadを活用。来場者が自由に、各製品の詳細を知ることができるようになっていた。
また、会場限定のモニターキャンペーンを、このiPadを活用することで実施。iPadに表示されたQRコードを携帯電話で読み込むことで、自分の気になるタイヤのモニターキャンペーンに応募できる。会場限定のモニターキャンペーンなので、実際に現地に行ってiPadを操作してみてほしい。
GT-Eco Stageを装着したプリウス | GT-Eco Stage | |
展示製品の説明には、iPadが使われていた | 製品の説明を、iPadならではの操作で読むことができる |
■クムホ、ハンコック
韓国のタイヤメーカーである、クムホ、ハンコックも各日本支社がブースを設置。低燃費タイヤと、パフォーマンスタイヤの展示で占められていた。
クムホタイヤジャパンのちょっと変わった展示。ドライバーが浮いているように見える。仕組みが気になる方は会場で確認してほしい | クムホの低燃費タイヤ「ECOWING All Season(エコウィング オールシーズン)」 | |
ハンコックタイヤジャパンはプリウスをメインに展示 | 低燃費タイヤ「OPTIMO H426(オプティモ エイチ ヨンニーロク)」 |
(編集部:谷川 潔)
2011年 1月 14日