【東京オートサロン2012
「D1GPキックオフ」で「86」と“あのスーパースポーツ”がサプライズドリフト!


大観衆が詰めかけたD1GPキックオフ

2012年1月13日~15日
幕張メッセ



 幕張メッセ屋外の特設コースでは、3日間にわたって「D1GPキックオフ ドリフト」が開催される。14日、15日とも、12時15分頃から開催される。

 国内ドリフト選手権のD1GPは、4月14日に東京 お台場で第1戦が開幕するが、それに先立ってD1GPの魅力を紹介するためのイベント。

 初日の13日は8台が参加してエキシビジョンマッチを開催したほか、2012年シーズンから出場するトヨタ「86」が登場、AE86との追走を見せた。また、サプライズで「LF-A」のチョップトップモデルがドリフトを披露した。

新旧ハチロク競演にLF-Aが乱入!
 トヨタ「86」は、日比野哲也(アップガレージ)とD1GP初代王者 谷口信輝(HKS)のドライブで2台が出場することが発表された。

 どちらもまだ足まわりと排気系をモディファイしたのみで、エンジンはノーマルという状態。谷口のマシンは屋外展示会場のHKSブースに展示されたのみだったが、日比野車は特設コースに登場。日比野が2011年にドライブした“元祖ハチロク”のトヨタAE86(スプリンター・トレノ)とともに、追走デモを披露した。

オープニングに日比野のドライブで登場したアップガレージの86
エキシビジョンマッチの途中でついに実現した新旧ハチロクの追走。新86はエンジンノーマルながら派手なタイヤスモークをあげ、旧ハチロクも本番さながらの後追いを見せる

 新旧ハチロク競演が終わり、日比野と2012年シーズンにAE86をドライブする松川和也がトークを繰り広げている最中、突如、パドックから大きなエキゾーストノートが響きわたった。その音とともにパドックから飛び出してきたのは白いレクサス「LF-A」、しかもオープントップに改造されたモデルだ。呆気にとられる観衆を尻目に、3,750万円(改造費を入れればそれ以上)という車両価格もものともしない豪快なドリフトを披露、停まった車両から降りてきたのはあの飯田章だった。

突然、特設コースに乱入してきたLF-Aのオープンモデル。1コーナーで早くもカウンターを当て、2コーナーではアクティブウイングまで展開するど派手な登場に、観衆は息を呑んだ
停まったLF-Aから降りてきたのはあの飯田章。ニュルブクルリンクでLF-Aを駆った姿は記憶に新しい
退場はドライバーを入れ替え。86には飯田が搭乗、楽しげにコーナーリングを決めつつパドックへ去った
LF-Aに乗り込んだのは松川。おとなしく退場した
パドックのLF-A。格納式のトップはなく、ソフトトップを手動で張るようだ
パドックのアップガレージ86。前席はだいぶ内装が残っているが、後席は取り除かれ、ロールケージが入っていた
特設コース脇のブースにはアップガレージの新旧ハチロクのほか、HKSの86やD1GP参戦車両が展示されている

エキシビジョンマッチ「クイック8」は初日から熱い戦い
 D1GPキックオフのメインイベントは「クイック8」と呼ばれる8台の車両によるエキシビジョンマッチだ。

 2台ずつが「追走」と呼ばれる形式で戦い、勝ち残っていくトーナメントで、1時間という時間内でD1GPという競技の魅力を体験できる。追走は、2台が先行と後追いを決めて走行し、ドリフト技術を競う競技。

 クイック8では、先行と後追いを決めるために、1台ずつが「単走」し、ポイントの高いほうが先行/後追いのどちらになるかを決めるという方式が採られた。なお単走では、「DOSS」(D1オリジナル・スコアリング・システム)と呼ばれる車載機器が勝敗決定に使われた。DOSSはGPSと角速度センサーを搭載しており、車速や車体の角度、角度の変化などを計測してポイントを付ける。

 参加したのは野村謙(日産スカイライン[R34])、手塚強(日産スカイラインGT-R[R34])、日比野哲也(トヨタ スプリンター・トレノ[AE86])、熊久保信重(日産ローレル[C33])、川畑真人(日産180SX)、末永正雄(マツダRX-7[FD3S])、斉藤太吾(トヨタ チェイサー[JZX100])、高橋邦明(トヨタ マークX[GRX130])の8選手。

 1回戦は手塚、熊久保、川畑、斉藤が勝ち上がり、手塚/熊久保、川畑/斉藤の組み合わせの追走を勝ち残った手塚、川畑が決勝に進出。決勝は先行、後追いを入れ替えての2本の追走で戦われ、どちらでも攻めのドリフトを見せた川畑が優勝した。

単走で追走の先/後を決める。写真は左から、1回戦の単走でベスト3のスコアをマークした斉藤、高橋、日比野の3選手
先行はベストな走りを、後追いは先行に合わせて攻める技量を要求される追走。攻めすぎて接触してしまうことも
決勝戦の川畑(180SX)、手塚(R34)の走り。先行、後追いのどちらでも攻めの走りを見せた川畑が優勝した

(編集部:田中真一郎)
2012年 1月 14日