【東京オートサロン2012】 カーAVメーカーはケンウッドとアルパインが出展 |
実用品としてはもちろんカスタマイズの1ジャンルにもなっているカーAV。だが、前回に続き今回のオートサロンでもインストーラーは多いものの、メーカーは2社のみと少々寂しい状況が続いている。
■ケンウッド
カーナビの新型モデル発表はボーナス時期に集中するが、ケンウッド(JVCケンウッド)は年初に発表するパターンが多い。今年はオートサロン初日となる1月13日に、新彩速ナビゲーション-AVENUE-「MDV-737DT」「MDV-535DT」の2モデルが発表となった。
新モデルは先代モデルMDV-727DTから基本機能を継承。WVGA(800×480ピクセル)表示が可能な7V型のスーパーファインビューモニター、地図画面の高速スクロールを実現するジェットレスポンスエンジンIIを搭載。「彩速」の名のとおり、鮮やかで美しい画質と業界最速スクロールを実現している。この2モデルは基本的に同じハードウェアを採用しており、大きな違いとなるのはBluetoothの有無、USBポート数(2/1)、メインメモリ(16GB/8GB)といった程度。地デジチューナーはどちらもフルセグ対応&4×4チューナー採用と変わらない。
ガヤルドにナビを供給しているだけあって、ステージ上にもランボルギーニの姿が | 新製品となるMDV-737DT。外見上は先代モデルとの違いはほとんどない | パネルスライドアウト時。CD/DVDプレーヤー、SDカードスロット、B-CASカードスロットが備わる |
ブースには分解され、内部構造が分かる展示も | USBの4ポートハブにも対応。MDV-737DTはUSBを2系統装備するため4ポート×2で8ポートまで拡張可能 | ベーシックモデルとなるMDV-535DT。見た目はもちろんハードウェアの差異も少ない |
ナビゲーションの新機能となるのが3Dジャイロの搭載。同時に全国。約1,400,000個所の道路傾斜データを収録することで、より精度の高い自車位置測位を実現している。また、開通予定となっている道路のデータも収録しており、SDカードを使って解除キーを読み込むことで、表示はもちろんルート探索に利用できるようになる。地図データそのものを書き換ないため、更新時間が短くて済むのがこの方法のメリットといえる。
AV面ではiPhone4Sに業界初対応したほか、YouTubeの視聴にも対応。ナビの大きな画面で見ることができるため、回線速度が確保できる場所であれば、かなり快適に動画を楽しめる。加えて従来は単なるマスストレージとしての認識にとどまっていたAndroidスマートフォン接続時も、無料専用アプリ「KENWOOD Music Control」をインストールすることでアーティスト名やアルバム名からの検索、プレイリストの作成などが可能となるなど、操作性が大きく向上している。
同モデルの発売は2月上旬の予定となっているが、ブースには操作可能な実機が並べられており、操作感を確認することが可能。発売前に触れられる貴重な機会だから、ぜひその快適さをチェックしてみてほしい。また、ブース内には実際にクルマにインストールされたモデルも用意されている。
1DINサイズのオーディオ専用機も同日に新製品が4モデル発表されており、各1台ずつではあるが実機も展示されている。なかでも注目したいのがベーシックモデルの位置づけとなる「U373BT」。こちらは18,900円という低価格ながら、なんとBluetooth内蔵。スマートフォンと組み合わせて使うにはピッタリのモデルだ。
観光ガイドはMDV-737DTのみ収録 | 3D表示でもスクロールは超速。新モデルからは画面回転もサポート | WVGAモニターなのでピクチャーインピクチャーも余裕。子画面でも映像は相当にキレイだ |
オーディオ面も充実。グライコは5バンドから13バンドに増え、指で画面をなぞるだけでスムーズに調節が可能 | 音の要となるDSPを新規開発。豊富な設定が用意されている |
iPhoneを利用することにより、楽曲情報を素早く簡単に入手できる。パソコンなどでの面倒な作業は過去のものだ |
【お詫びと訂正】記事初出時、MDV-737DT、MDV-535DTのグラフィックイコライザーのバンド数を誤っておりました。正しくは、13バンドになります。お詫びして訂正させていただきます。
デモカー中心の展示となるアルパインブース |
■アルパイン
8インチの大画面ナビ「BIG X」やフリップダウンモニター「リアビジョン」、そしてそれらを美しくインストール可能な車種専用インストールキットが人気のアルパイン。
ブースの展示もそれらをフィーチャーしたもの。アルファード、ヴェルファイアの2台のデモカーを展示するほか、操作可能なBIG Xの単体モデルが用意される。そんな中で目を引くのが、今春発売予定のフリップダウンモニター「PCX-R3500」。これは基本モデルとなる「TMX-R2200」をベースに、なんとプラズマクラスターイオン発生機を内蔵。モニターと空気清浄機のコンビネーションモデルなのだ。形状そのものは変わっていないため、取り付けキットを利用したスマートなインストールが可能なうえ、電源の心配なども一切なしという便利モノだ。
ブース中央に展示されるフィットハイブリッドには軽量化にこだわったオーディオシステムを装着。自動車メーカーへのOEM供給が前提とのことだが、わずか1インチの厚さしかないウーファーなど、なかなか興味深い内容。単体も展示されているので、オーディオに興味があるならチェックしておこう。
人気はやはりアルファード/ヴェルファイア。アルファードには新車装着用のシステム、ヴェルファイアには市販用のシステムが装着されている | フリップダウンモニター&空気清浄機のコンビネーションモデル。形状はベースとなったTMX-R2200と変わらず、そのコンパクトさに驚くハズ |
厚さわずか1インチのウーファー。正面から見ると「ちょっと変わったカタチだな」程度だが、横から見るとその薄さにビックリ。実車ではそれを生かしてルーフにマウントするスタイルとなる |
直径40mmのアクティブスピーカー。ツイーターかと思えばフルレンジ相当というからまたビックリ | サブウーファーもコンパクトに。容量は約1/7、重量は約1/5ながら音圧は従来の10倍あまりとハイパフォーマンス |
プリウスα用のルーフマウントモニター。後方視界確保のために9インチとしたほか、ベースをコンパクトにするため、フリップダウンではなく折りたたみ式を採用 |
(安田 剛)
2012年 1月 14日