【北京モーターショー2012】
【その他輸入車メーカー】メルセデスは新ラインアップ「コンセプトスタイルクーペ」を初公開

シトロエンは次期DSを体現する「Numero9コンセプト」を展示

新たなセグメントの4ドアクーペとなる「コンセプト・スタイル・クーペ」をワールドプレミアしたメルセデス・ベンツ

2012年4月23日~5月2日
中国 北京市 中国国際展覧中心



メルセデス・ベンツ
 メルセデス・ベンツが北京モーターショーで初公開したのは、新たなセグメントの4ドアクーペとなる「コンセプト・スタイル・クーペ」。

 ボディーサイズは、4637×1891×1398mm(全長×全幅×全高)。4ドアクーペモデルの先鞭となったCLSに比べ、全長は約300㎜コンパクトになっている。

 フロントグリルやダクトまわりは、ジュネーブモーターショーで市販モデルが公開された新型Aクラスを彷彿とさせるデザインとなり、コンセプト・スタイル・クーペとAクラスの関係性が伺える。ボンネットやサイドは複雑にラインが絡み合い、スポーティかつエレガントな仕上がり。とくに3本の卓越したラインがフロントフェンダーからリアエンドまで流れているサイドビューは、このモデルのキモとなるスポーティとエレガントさを強調している。

 インテリアは、スエード調のダッシュパネルやステアリングに部分的にカーボンを融合させた。メッシュ地のシートなどと合わせ、軽快さが感じられるフィニッシュだ。

 搭載するエンジンは、4気筒の直噴2リッターターボ。最高出力は211HPで、組み合わせるトランスミッションは7速DCT。モデルによっては4WDの4MATICも用意されると言う。

新たなセグメントの発表となった「コンセプト・スタイル・クーペ」

 コンセプト・スタイル・クーペに加え、北京モーターショーに用意されたワールドプレミアモデルはGクラスのホットモデル「G63 AMG」と「G65 AMG」。内装などを大幅に進化させた新型GクラスのG500も合わせて展示されていた。

 2012年モデルのGクラスは、伝統のエクステリアデザインに大幅には手が加えられておらず、LEDのデイライトやウィンカー内蔵の新デザインミラーなど、エクステリアで多少のリファインが加えられている程度。

 インテリアではクラシックさを残しつつ、インパネやセンターコンソールのコントロール類を刷新。センターコンソール上に装備されたモニターは、ボイスオペレーションシステムが使えるコマンドコントローラーやDVDチャージャーなどの機能が付く。

 AMGモデルに搭載されるエンジンは、G63 AMGがV型8気筒ツインターボで、最高出力544HP、最大トルク760Nmを発生する。一方のハイエンドモデルとなるG65 AMGは、V型12気筒ツインターボが搭載され、最高出力は612HP、最大トルクは1000Nm。ともにスタートアンドストップ機能が装備される。

ワールドプレミアされた「G63 AMG」
内装の大幅な進化と外装のリファインを行ったG500。エンジンはV型8気筒5.5リッターで、最高出力は388HP

シトロエン
 シトロエンが北京モーターショーで用意したワールドプレミアモデルは、次期DSラインを示唆する「Numero9コンセプト」。

 示唆された次期DSラインはCセグメントセダン、Dセグメントサルーン、SUVの3モデルと言い、それぞれのデザインエッセンスをミックスさせたのがNumero9コンセプトとなる。中国はプレミアムセグメントも重要なマーケットであり、シトロエンでは本国の次に重視する市場となる。そこで、今回の時期DSラインを示唆するコンセプトカーが用意されたようだ。

 また、コンパクトSUVの「C4 エアクロス」もアジアプレミアとなった。プラットフォームは提携する三菱自動車工業「RVR」がベースとなっている。この新型コンパクトSUVは、5月から中国市場に導入するとしている。

DSラインのデザインエッセンスを取り込んだNumero9コンセプト
RVRをベースとしたC4 エアクロス

フォード
 成長市場の中国マーケットに向けて各社力を注ぐ中、フォードも2015年までにニューモデルとなる15車種を投入し、他社を追随するとともにシェア拡大を狙うと言う。

 北京モーターショーでは、まずSUVセグメントでリーダーシップを取るために、コンパクトな「エコスポーツ」「クーガ」「エクスプローラー」と、すでにラインアップされる「エッジ」の4モデルのフルレンジを導入し、さまざまなユーザーの要望に応える。

 もっとも小型な「エコスポーツ」は、今年初頭のデリーモーターショーで新型が公開されたモデルで、グローバルに展開するコンパクトSUV。搭載エンジンは、省燃費性に優れたエコブーストタイプ。エコブーストエンジンは他モデルにも積極的に展開され、中国では3気筒の1.0リッターから1.6リッター、2.0リッターまでが選べるようになるそうだ。

2代目となったエコスポーツは、小型SUVとしてグローバル展開されるモデル
新型クーガはハンズフリーリアゲートやパーキングアシスト、レーンキープなどの機能面が充実している
「エッジ」はすでに中国市場に導入されており、オールラウンドSUVとしてマーケットの支持を受けている
フォードSUVモデルの旗艦となるのがエクスプローラー。クラス最大級のキャビンや最新走行アシスト技術などが装備される
フォーカスSTも中国で初のお披露目となった

(真鍋裕行)
2012年 5月 1日