長期レビュー

マツダ「アテンザ ディーゼル 6速MT」カスタマイズリポート

その7:車内照明をDIYでLED化!!

白色LED化したアテンザの車内

 どーも、Car Watch瀬戸です。はい、今回もすっかり間が空いてしまってますな。申し訳ございません。

 10月7日に幕張メッセで開幕したCEATECを見てきました。もともとは家電やAV機器、ITメーカー、電子部品メーカーの出展が主だったCEATECですが、最近は自動車メーカーも多数出展しています。(CEATECは明日、10月10日まで開催中です)

 個人的には三菱電機のブースが気になっていまして、新しくなった「DIATONE SOUND. NAVI」のナビゲーション部分の操作性がだいぶ変わったらしいので、実際に触ってきました。地図画面のピンチ操作やフリック操作もけっこうスムーズに動くし、ルート探索も数秒で終わる感じで、CPUのポテンシャルは高そう。「みちびき」にも対応したということで、自車位置の精度も高そうだし、これは結構期待できそうな感じです。

 それとマツダもブースを出展していました。先進運転支援システム「i-ACTIVSENSE(アイアクティブセンス)」と、新世代4WDシステム「i-ACTIV AWD」、そして新世代ヘッドライト技術のALH(アダプティブ・LED・ヘッドライト)が主な出展内容。

 なかでも気になったのが、マイナーチェンジ後のアテンザに採用されているALHですね。これはハイビームの光源を複数のLEDとしていて、全部のLEDを点灯すれば通常のハイビーム、一部のLEDを消すと、例えば先行車であったり、あるいは対向車の部分だけロービーム状態にできるというもの。

 筆者のアテンザにも対向車のヘッドライトを検知して、自動でロービームに切り替えるHBC(ハイビームコントロール)という機能が付いていましたが、これは街灯の明かりにも反応してロービームになってしまう状態だったので、ALHがどんなものか聞いてみたかったのです。

 説明員の話によれば、光の強さを判断しているので、街灯などには反応しないとのこと。前方の状況はカラーカメラで認識していて、例えば赤い光で先行車のテールランプを認識しているんだとか。どうやらHBCのころとは検知の精度が違うようです。なんと! ちょっとくやしい。

 それと実はハイウェイモードというのもあって、約95km/h以上になると、光軸を上げて少し遠方まで照らす機能もあるんだとか。

 別にマイナーチェンジなんてくやしくないやい! とか思っておりましたが、暗い峠道や高速道路を走るときは、少しでも先を照らしたいのでこの機能はちょっとうらやましいですな。いやマジでヘッドライトだけでも交換したいぐらいっす。あ、それじゃ制御できないから意味ないじゃん……。んが~、なんか今さらながらにくやしくなってきた~、残念っ!!

いまどきのクルマらしく車内をLED化したい!! ただしお安く

 さて、話はもどって自分のアテンザですが、今回はヘッドライトではないですが照明のお話です。連休を使ってDIYで室内照明のLED化をしてみました。当然ディーラーオプションでも用意はされているんですけど、なにしろクルマの購入時はクルマを買うお金でカツカツでして、そこまで予算がまわらなかった。ルームランプなんて後からでも交換できるし、アフター用品でいくらでもLED照明は用意されてますからね。だから後で変えればいいやと、そのままになっていたのです。

 ただ、実際に交換しようかなーと思って調べてみると、LEDバルブにも色温度の種類がたくさんあるんですな。なんか場所によって色味が違うのはいやだなぁ~、とか悩み始めると、もうほんとに優柔不断なもんで、なかなか決められなくなっちゃっていたワケです。

 そんな中で見つけたのが、エーモン工業が直営で出しているオリジナルブランド「e-くるまライフ.com」にある「車種別専用LEDフットライト」。これ自体は前から目を付けていたんですが、最近になって同じLEDを使ったルームランプキットも発売されまして、フットライトもルームランプも同じLEDでそろえられるならいいなぁと思ったわけです。

e-くるまライフ.comのアテンザ専用LEDフットライトキット

 このLEDフットライトには、ドアの開閉に応じてジワ~っと明かりを点けたり消したりさせるコントロールユニットや、ヒューズボックスから電源を取り出すための配線、さらには工具までセットになっています。加えて車種ごとの製品ページに行くと、取り付けの様子を解説した動画まで用意されているから、そこそこ手先が器用な人なら、だれでもDIYで作業できる製品になっていると思います。

内張りはがしや配線を取りまわすための工具も付属する
コントロールユニットも付属するので、ドア開閉やライトのON/OFFにあわせた明るさを演出できる
キットにはLEDユニットが2つ付属。筆者は白色タイプを選んだが、他に青色タイプも選べる
LEDユニットを装着するステーも付属
ヒューズボックスから電源を取り出す配線など、車種にあわせて必要なものが一式セットに入っていて超便利!!

 さらにオプションで連動するLEDも用意されていて、自分は後席の足下も光らせたかったので、3連フットライトLED(2036円)も増設することにしました。

オプション設定の3連フットライトLED
数珠つなぎで増やせる配線になっているので、もっとたくさんLEDを増やすこともできる

 LEDルームランプのほうも、車種別の専用形状にカットされた照明ユニットになっていて、さらにバルブを外すための工具まで付属。正直、そこまでやるか?っていうくらい親切すぎな設計です。もちろんこちらも車種ごとの取り付け解説動画が用意されております。

アテンザ専用のLEDルームランプセット。白色の他にオレンジ系の暖白色もある
ルームランプに付属する工具
しっかり挟むためか、先端にはスポンジテープがついている。さすがはエーモンというか、付属工具とは思えないこだわり!

 しかも、これだけそろって値段も安い!! って、まるでどこかのTV通販番組のような言いぶりになってますが、これが本当に安い! LEDフットライトが5142円。LEDルームランプが4838円。オプションの増設LEDを加えても1万2016円。いずれも送料も消費税もコミコミの価格で、なんとディーラーオプションの半値以下でそろえられてしまうのです。

いざDIYで取り付け!!

 ということで、早速作業開始。作業自体はe-くるまライフ.comの車種ごとの製品ページに用意されている動画を見ながら作業すれば、分からない部分はないと思います。が、その都度動画をちょこちょこと進めるのも手間だったので、要点だけは以下に写真で掲載しておきます。アテンザ乗りの方は参照してください。

 ちなみに、少しだけ工夫したところとしては、ルーフの裏とか、配線が遊びそうなところは、配線にハーネス保護テープを撒いておきました。こうしておくことで、クルマの振動で配線が内張りなどに当たってカタカタと異音がするのを予防しようというわけです。まぁ、こういうところにいくらでも時間をかけてこだわれるのがDIYの醍醐味ですからね。

 使ったのは、カー用品店で見つけたエーモンの「配線結束&保護テープ」というものです。不織布でできたテープですな。以前はスポンジテープなどを巻いていましたが、最近は純正でも不織布のテープが使われているようです。それと、このテープを探している時に見つけた、これまたエーモンの「ハーネスカプラーはずし」なるものも買ってきました。カプラーが抜けなくて苦労することは多いので、役に立ってくれることに期待です。

配線結束&保護テープ
不織布でできたテープなのでクッション代わりになってくれます
静音計画のハーネスカプラーはずし
指先につけて使います

 それとリアシートの照明の追加ですな。これも標準のフットランプキットにカプラーオンで付けられるようになっているので、ギボシ加工なども不要でいたって簡単です。配線の取りまわしをどうするかが問題ですが、僕はセンターコンソールの隙間を使いました。簡単に済ませるならフロアカーペットの下に這わせるだけでもほぼ問題ないと思います。あとは、シートを前後にスライドさせても大丈夫なように配線を取りまわせばOKです。

常時電源とアクセサリー電源を取り出すヒューズボックスは助手席足下にあります
ヒューズを抜く前にバッテリーのマイナス端子を外しておきます。アテンザの場合、バッテリーを外すと一時的にi-stopが作動しなくなることがありますが、時間が経つと回復するそうです。ちなみに今回はi-stopが作動しなくなる現象は起きませんでした
ヒューズを抜くクリップはエンジンルームのヒューズボックスのフタについています
付属のヒューズから常時電源とアクセサリー電源を取り出す配線を写真の向きで配線。左下の常時電源をコントロールユニットの黄色線に、右上のアクセサリー電源を赤線に接続
次にグローブボックスを開けて、左側の開閉速度調整用ステーを外します
グローブボックス側面を内側にへこませて、レールからストッパーを外します
ヒンジの部分は手前に引っ張れば外れます
グローブボックスを外したところの右側に見える白いカプラーを外します。と言っても、これが外れにくくて今回の一番の難所
写真が外したカプラー。裏側のツメはこんな感じになっています。って言ってももうボロボロになっちゃいましたが……
このカプラーから出ている黄色地に緑の配線がイルミネーション線です。筆者のアテンザでは、すでに他のアクセサリー用に電源が取られています
コネクター付きハーネス(オレンジ)を使って接続
こうしたカプラー類は異音の原因になるので保護テープで巻いておきます
カプラーを元に戻して、配線はハーネスのオレンジ線に接続
助手席ドアまわりのモールを引っ張って外して、助手席側のAピラー内張りを手前に引っ張って外します。このとき、ピラーが汚れるので作業前に手を洗っておくのが吉です
マップランプのサングラスホルダーを開け、その内側のネジ2本を外します
サングラスホルダー部を引っ張ってマップランプを外します
マップランプ裏の2つのカプラーを外します
さっそくエーモンのカプラーはずしが活躍
横長のカプラーの紫線にコネクター付きハーネス(青)を接続
これまた保護テープでぐるぐる巻きに
キットに付属する工具(配線ガイド)を使ってルーフ裏からフロントウインドウに配線を通す
配線はルーフの内張りの内側を通してAピラーに持って行くが、これまた異音の原因になるので、配線自体を保護テープでぐるぐる巻きにしておく
Aピラーを通してダッシュボード内まで配線する。Aピラーにはエアバッグが入っているので、干渉しないよう純正の配線ホルダーを通すか、他の配線と共締めしておこう
ダッシュボードまで引き込んだらハーネスの青線と接続する
アース線は写真のボルトに共締めする
付属のステーを運転席ダッシュボード下に取り付け
センターコンソール奥側のパネルを運転席、助手席ともに外す。めくるようにすれば簡単に外せる
ステーにLEDを取り付け、センターコンソール奥を通して配線を助手席側に取りまわす。このとき他の配線などとまとめて固定して、走行中に配線が垂れ落ちてくることがないようにすること
助手席側はダッシュボード下のパネルを外す
そのパネルの裏側に直接LEDライトをつける。筆者の場合はカーナビのパーツがついていたのでその上からつけた
パネルの裏側。e-くるまライフの動画ではここにコントロールユニットを取り付けることになっているが、筆者のアテンザは吸音材がついていて装着できなかった
なので、コントロールユニットは写真の位置に装着
LEDの配線は専用のカプラーでワンタッチで接続可能。運転席と助手席にくわえて、オプションの後席用LEDの配線も接続する
後席用は運転席と助手席のシートレール下にステーを使って装着することに決定。ただ、光の広がりを考えると、もっと高い位置、シートレールの側面に来るように貼りつけたほうがよかったかも
後席LEDの配線はセンターコンソールの下側に通しています。これまた異音対策で保護テープを巻き付けてあります

 車種によって異なるかもしれませんが、付属の工具以外で必要なものとしてはドライバーとラジオペンチとバッテリー端子を外すレンチぐらいなので、工具が足りなくて作業が止まるといったことは少ないと思います。とは言っても、外れるはずのコネクターが抜けなかったりとか、LEDランプの装着位置をどうするか悩んだりとかで3~4時間ほどかかりました。まぁ納得するまで時間をかけられるのがDIYの醍醐味なので、時間は参考までに。

ルームランプもキットで超カンタンにLED化

 ルームランプのほうも専用設計なので、装着は本当に簡単。初めての人でも15分もあれば終わると思います。

傷防止のためにテープで周囲を養生し、付属の工具でマップランプのレンズ部を外します
純正の舟形電球が見えます
付属の工具で舟形電球を外す。電球が熱くなっていることがあるのでご注意を
LEDライト部と舟形端子を接続します
舟形端子を取り付けたら一度バッテリーをつないで明かりが点くことを確認。点かない場合はプラスとマイナスが逆になっている可能性があるので、取り付ける向きを逆にしてみよう
付属のスポンジ両面テープを写真のように貼ります
位置を合わせて貼り付ければOK
レンズを戻して完成。写真は点灯状態。助手席側の純正とは明るさも色味もまったく違うのです
消灯状態。LEDのチップが見えるのが少し気になるかな
リアのルームランプもやり方は同じ
レンズを外した状態
舟形端子をつないで装着
点灯することを確認
スポンジ両面テープを貼り付け。貼り付ける先の形を見て位置は微調整してほしい
装着!!
点灯状態
消灯状態

 ということでいよいよ点灯。ドアを開けるとルームランプとともに足下がジワッと明るくなります。しかも今まではオレンジっぽい色で、いまどきのクルマっぽくないな~と思っていたのが、バッチリ白い光になりました。当然ルームランプとフットライトの色味もそろっているので、まるで純正の様な一体感です。

ルームランプとフットランプ点灯状態。夜間でもとても明るいです
フットライトだけを点灯した状態。間接照明なのでまぶしくはなく、雰囲気のある感じです
リアのフットライト点灯状態。装着位置が低すぎてカーペットの陰になってしまうので、もう少し高い位置につけなおしたいかも

 さらにエンジンをかけるとスッと暗くなります。これが30%程度の明るさ。さらにヘッドライトを点灯すると、もっと暗くなって3%の明るさになります。

 これがデフォルトの設定で、コントローラーユニットを使って、それぞれの明るさを調整することが可能。自分の場合は、昼間の点灯はあまりメリットがないかなと思ったので、エンジンONでは点かず、ヘッドライト連動で3%点灯する設定にすることに。この場合は、コントローラーユニットはデフォルトのまま、アクセサリー電源への配線を外すことで対応できました。

ヒューズボックスの右上のヒューズ線を外すか、赤いハーネス線を外せば昼間(ライトOFF時)の走行時はフットライトが点灯しなくなります

 実際にしばらく使ってみましたが、ジワッと明るくなったり暗くなったりするのはすごく高級感がアップした雰囲気で満足度高いです。それに白色LEDの明かりで今時のクルマっぽい感じになりました。

 ルームランプはとにかく明るいですね。夜間もリモコンキーでドアを解錠すると室内が明るくなるので、ウェルカムライト的になりますし、クルマを降りる時もものすごく明るいので、車内になにか忘れるようなことがなくなりました。機能性だけの向上を狙うなら、ルームランプを変えるだけでも十分満足できそうです。

運転席側だけLEDに交換して、運転席側だけを点灯した場合と、助手席側(純正)だけを点灯した場合で比較。もちろん写真左がLEDの場合だ

 あとはカーテシランプとトランク内のランプもLED化したいものです。こちらもe-くるまライフで商品化されるといいんですけどね。エーモンでLEDの単体を販売しているので、それらを組み合わせて作る予定です。

カーテシランプの黄色さが気になる。これはエーモンのキットを組み合わせれば比較的簡単に対応可能そうだ
トランク内の照明も暗い。これもなんとかしたいところ

瀬戸 学