ホンダ、F1日本GP前記者会見を開催 Honda Racing F1 Team主要メンバーが一同に |
今シーズンのマシン「RA108」と、Honda Racing F1 Team主要メンバー |
ウエルカムプラザ青山
ホンダは10月7日、東京都港区青山の「ウエルカムプラザ青山」で、F1日本GP前の記者会見を開催した。本田技研工業常務執行役員 広報・モータースポーツ担当の大島裕志氏をはじめ、Honda Racing F1 Teamの主要メンバーが出席した。
最初に大島裕志氏は、今シーズンのいま一つ振るわない成績について語りながらも、来シーズンに向けての取り組みを早くから開始していることを強調。来シーズンから導入されるKERS(Kinetic Energy Recovery System:運動エネルギー回生システム、カーズ)に対応したマシンの開発も進みつつあることを語った。
Honda Racing F1 Team チームプリンシパルのロス・ブラウン氏も同様に、KERSなどについてコメント。「2009年から導入されるスリックタイヤにとって、サスペンションまわりの変更が必要であり、タイヤの使い方も異なってくる」ことや、「空力関連の開発に多くのリソースをつぎ込んでいる」ことなど、来季へ向けての取り組みを着実に行っていると結んだ。また、Honda Racing F1 Team CEOのニック・フライ氏は、「今シーズンは“earthdreams”というテーマで環境を訴えているが、クリスマス前には新しい発表ができるかもしれない」と、環境というテーマそのものは変わらないものの、その発表においてホンダF1マシンのカラーリングに変更があることを示唆した。
Honda Racing F1 Team デビュティマネージングディレクターの中本修平は、今シーズンのマシンの開発の遅れについて触れつつ、来シーズンはとくに空力面に力を注いで開発しているとし、空力がいかに現代のF1において大事なものとなっているかを感じさせられた。
一方、実際にF1日本GPに出場するドライバーであるジェンソン・バトン選手、ルーベンス・バリチェロ選手とも、「天候が悪化したら僕らのマシンにもチャンスがあると」コメント。バトン選手は「あまり雨が降りすぎて川のようになるのは問題だが、降ったりやんだりなど、判断の難しい天候なれば」と語った。実際雨のイギリスGPでは、バリチェロ選手が3位になるなど実績もある。
今週行われるF1日本GPへ向けての意気込みよりも、来シーズンへ向けての話が多く、日本GPは天候が合えばということなのだろうか。Honda Racing F1 Teamの主要メンバーが勢ぞろいした記者会見だったが、すでに力点は来シーズンに置かれていることを強く感じるものだった。
■URL
本田技研工業株式会社
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Honda モータースポーツ
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F1 2008 JAPANESE GP in FUJI SPEEDWAY
http://www.fujispeedway.jp/
(編集部:谷川 潔)
2008年10月7日