ブリヂストンと東洋ゴム、業務提携における今後の取り組みを発表 相互の技術供与や生産委託などを実施 |
ブリヂストンと東洋ゴム工業は10月27日、業務提携における今後の取り組みについて合意したと発表した。
ブリヂストンと東洋ゴムは、2008年に5月に業務および資本提携を締結しており、業務提携の内容については両社で設置する分野別のプロジェクトにおいて協議して決定するとしていた。
今回決定した業務提携内容は、タイヤ製造技術開発分野ではブリヂストンの「BIRD(Bridgestone Innovative&Rational Development)」、東洋ゴムの「A.T.O.M.(Advanced Tire Operation Module)」といった生産方式をはじめとする相互技術供与を実施。中長期的に、両社の生産方式の要素技術をベースとした新生産方式の開発に共同で取り組むとしている。
原材料・資材・設備調達分野では、内製原材料や汎用設備を相互に供給するほか、グループ内エンジニアリング会社の有効活用を図る。また、外部調達については設備部品の共同調達の実行可能性について検討するほか、調達物流の合理化も実施。中長期的には、原材料の共同調達や原材料スペック統合の実現にも取り組む。
タイヤ相互生産委託分野では、ブリヂストンの中南米工場や東洋ゴムの米国工場にて乗用車用ラジアルタイヤを相互に生産委託を実施。グローバルレベルの相互近地生産による物流コスト負担改善や、生産の相互補完体制構築によるフレキシビリティの向上を図る。中長期的には、相互補完体制の拡充による生産委託や、バイアスタイヤなど一部製品の相互生産集約、今後新設する工場にでの相互生産委託に取り組む。
物流分野では、往復便を活用するなどして日本国内輸送の効率化やCO2削減を図る。また物流拠点である倉庫の相互活用、物流子会社のフル活用、資材や業務ノウハウの相互活用も実施。国内や海外における共同輸送や倉庫拠点の統廃合、共同大規模倉庫の新設についても継続して協議するとしている。
このほかタイヤ以外の事業分野では、ウレタン事業分野における開発・生産などの協業の可能性、防振ゴム事業分野における環境配慮技術などの共同研究と部品共同調達の実行可能性について検討しており、他事業分野における協業についても検討しているという。
また、資本提携については提供発表時の予定どおり10月16日に相互に払い込みが完了したことを発表。ブリヂストンは自己株式として保有する普通株式389万3204株、発行済み株式総数の0.48%を第三者割当にて東洋ゴムに割り当てたほか、東洋ゴムは発行済み株式総数の8.72%にあたる2000万株の普通株式を第三者割当にて発行し、全数をブリヂストンに割り当てたとしている。
■URL
株式会社ブリヂストン
http://www.bridgestone.co.jp/
東洋ゴム工業株式会社
http://www.toyo-rubber.co.jp/
ニュースリリース(ブリヂストン)
http://www.bridgestone.co.jp/info/news/2008102702.html
ニュースリリース(東洋ゴム、PDF)
http://www.toyo-rubber.co.jp/news/2008/081027_1.pdf
(編集部:大久保有規彦)
2008年10月27日