みんなで楽しいホビーのおまつり「タミヤフェア2008」リポート
桃井はるこさんのライブイベントや、ミニ四駆、RCカーのレースなど

ツインメッセ静岡の中央エントランスでは、ミニ四駆「ガンブラスターXTO」を32倍にしたマシンがお出迎え。実際に走ることもできるようだ
11月22日、23日開催



 11月22日、23日、静岡県のツインメッセ静岡で「タミヤフェア2008」が開催された。タミヤフェアは、模型メーカーで知られるタミヤが毎年秋に開催しているイベント。今年は「年に一度のホビーのテーマパーク」をテーマに開催され、新製品の展示をはじめ、ミニ四駆やRC(ラジオコントロール)カーのレース開催、各種体験コーナーなどを用意。多くの家族連れが来場し、このイベントを楽しんでいた。本リポートでは、初日にあたる22日の模様を、主に車関連の情報に絞ってお届けする。

 イベント会場はツインメッセ静岡の北館・南館の全スペースを使った大規模なもの。実際にミニ四駆やRCカーを走らすことの可能なコースの設置、各種体験コーナー、新製品展示コーナー、販売コーナーなどが設置され、多くの親子連れが訪れ3連休の初日を楽しんでいた。

体験することを目的としたコーナーを多数設置
 コーナーとして印象に残ったのは、実際の模型作りやミニ四駆でのレースが楽しめる体験型のコーナー。“もの作り”の衰退などが話題になる昨今ではあるが、この会場では子供たちが、体験型のコーナーで模型を作ったり、自分で作ったミニ四駆を持ち込んでレースをしたりなど思い思いに遊んでいた。タミヤからは、各部署の社員がブースを構え、実際の模型の制作課程の実演、説明書などに使われている原画制作のデモ、塗装のデモなどを行い来場者の興味を引いていた。

 RCカーのコースについては、23日に世界戦を行うための本格的なものを設置。22日はその予選が開催されていた。世界各国から集まったドライバーが予選でのタイムを競っていたのだが、さすがに世界戦に出るだけのドライバーとあって、操縦技術は素晴らしいものであった。S字コーナーなどもタイトなラインで抜けて行き、自車を自由自在に操ってベストタイムを求める走りを見せていた。各コーナーを抜けるラインが非常に安定していたのも印象的。

ライブステージを行うミニ四駆好きの桃井はるこさん。多くの観客が押し寄せ非常に盛り上がっていたとても大きなミニ四駆のコース。これだけ広大なコースで楽しめるのもタミヤフェアならではこちらはダンガンレーサーのコース。ダンガンレーサーはミニ四駆と異なり1つのレーンで追い抜きが可能
ワイルドミニ四駆で楽しめるコーナーもある。ワイルドミニ四駆は、ビッグタイヤタイプのミニ四駆トレーラータイプのRCカーもデモ走行。トレーラーとの切り離しのデモも行われていたこちらはRCカーによるドリフトデモ。タミヤはドリフトに適したRCカーをここのところ積極的に出している。コーナーに対しての車体の角度に違和感があるのはドリフト中のためだ
「TAMIYA WORLD CHAMPIONSHIP 2008」というRCカーの世界戦が行われるコース。22日は予選が実施されていた世界戦のコースでは60分間の耐久レースも実施。抜きつ抜かれつの迫力のバトルが眼前に展開するミニクラスの予選の模様。世界戦の予選ともなるとドライバーの腕が飛び抜けており、コーナーを安定して駆け抜けていく
バギーの予選時にはジャンプ台も設置されていたミニ四駆のオンラインゲームのデモを行っていたケイブのブースミニプラモデル製作コーナー。実際のキットを使い、マーカーによる塗装や組み立てを体験
タミヤのプラモデルの箱を製造する中央パッケージのブースではボックスアートポスターを販売。「ハーケンクロイツ」(III号突撃砲戦車)など懐かしのボックスアートが並ぶ同じく中央パッケージのコーナー。ミニ四駆「桃井はるこ Special Ver.2 ホットショットJr. (MSシャーシ)」のパッケージが展開されていたちぢむプラバン工作コーナーでは、ちぢむプラバンを使っての製作体験ができるようになっていた。ちぢむプラバンとは、トースターで加熱するとプラバンがちぢむ特性を利用したもの。あらかじめ油性のサインペンなどで絵を描いておくと手軽にアクセサリーなどを作ることができる
塗装実演コーナーでは、エアブラシを使った塗装法を実演。3色迷彩のパンサー戦車が塗装遷移例として飾ってあった。ちなみにお兄さんが塗っているのは、キングタイガー戦車の砲塔
原画制作実演コーナーでは、実際に原画を描いていた。このような実際の仕事風景を間近で見られるのは感動スケールモデル製作実演コーナーでは、1/12フェラーリ312Bが製作されていたタミヤ関連のイベントではおなじみの特売コーナーもある
SUPER GT参戦車の展示も行われていた2008年シーズン仕様のスバル インプレッサWRC電動RCカーブームを巻き起こしたポルシェ934ターボも飾られていた。1976年に発売され、電動RCカーの歴史はこのマシンから始まったと言える。この後発売されたブラックバージョンの934が、筆者の初めて買ったRCカー

新製品展示コーナーは、車関連商品が中心
 タミヤの新製品展示コーナーももちろん用意されいた。この新製品展示コーナーを見ていて思ったのは、車関連の新製品が実に多いこと。ミニ四駆やRCカーを車関連とするなら実に半分以上のスペースがその展示にあてられていた。

 その出来をじっくり眺める人も多く、展示の華となる新製品展示コーナーだけに多くの人が集まっていた。ここでは主な新製品に絞って紹介していく。

ジープ ラングラー(YJ)、12月20日ごろ発売。4WDのCR-01シャーシーを用いた1/10電動RCカースーパークラッドバスター クロームエディション、12月20日ごろ発売。こちらも1/10電動RCカー。4WD、4WS(4輪操舵)となるXB ホットショット、2009年2月発売。4WDの1/10電動RCカーだが、XBシリーズなので組み立て済み
ブーメラン4WD(2008)、12月発売。1/10電動RCカーで、1986年に発売された製品の復刻版。とはいえ、ダブルウィッシュボーンの4輪独立サスペンションはファインチューンされているようだB 三菱 パジェロ メタルトップ・ワイド、2009年1月発売。1/10電動RCカーで、フロントミッドシップにモーターを搭載する。XBシリーズなので、この製品も組み立て済みXB ランボルギーニ カウンタック LP500S(TT-01 TYPE-E)、12月6日ごろ発売。1/10電動RCカーで、組み立て済み。TT-01 TYPE-Eシャーシーというベーシックタイプの4WDシャーシーを用いる
XB ボルシェ911 GT3 カップカー2008(TT-01 TYPE-E)、2009年1月24日ごろ発売。1/10電動RCカーで、カウンタックと同様のシャーシーとなるTAKATA 童夢 NSX(TB-03シャーシ)、12月12日ごろ発売。TB-03というシャフトドライブ4WDシャーシーの1/10電動RCカー。NSXのRCボディは空力的に優れていることで定評があり、最新マシンで楽しめるのはうれしいところF103 15TH アニバーサリーシャーシキット、12月13日ごろ発売。1/10電動RCカーのシャーシーのみのキット。F1のRCカーに使われていたF103シャーシー誕生15周年モデル。ロアシャーシーも3.2mm厚のカーボンプレートとなる。今のRCカーは操縦のしやすさから4WDが主流だが、これはリア2輪駆動。そのため、本当に速く走るにはある程度の腕が必要となり、RC上級者に人気が高い
TB-03D シャーシキット ドリフトスペック、12月20日ごろ発売。1/10電動RCカーのシャーシーのみのキット。シャフトドライブ4WDシャーシーとなる。ドリフトタイヤがあらかじめ用意されていて、ドリフト走行に適しているタミヤ LF2200-6.6Vレーシングパック、12月27日ごろ発売。RCカー用のバッテリー。リチウムイオンを採用し、これまでのニッカドタイプに比べメモリー効果がないのがポイント。自己放電も少なく1000回の充放電が可能としているタミヤ LF-6.6Vバッテリー DC充電器、12月27日ごろ発売。LF2200-6.6Vレーシングパック専用充電器。電源には12V自動車用バッテリーや安定化電源を用いる(DC 12Vの電源が必要ということ)
ニッケル水素/ニカドDC急速充電器 VGチャージャー、12月20日ごろ発売。名前のとおりニッケル水素やニッカドバッテリー用の充電器。こちらもDC 12Vが電源として必要になる。充電パターンも変更できる機能付き24A 安定化電源 VGパワーサプライ、12月20日ごろ発売。AC 100VをDC 12Vに変換する安定化電源。24Aの高出力タイプカルソニックIMPUL GT-R(R35)、2009年1月24日ごろ発売。1/24のスケールモデル。2008年シーズンのSUPER GTマシンを再現。先に発売されていたXANAVI NISMO GT-R(R35)から一部パーツを変更し、カルソニックIMPUL GT-Rの特徴をよく表現している
これが、XANAVI NISMO GT-Rからの変更点。青色の部分がカルソニックIMPUL GT-R用に新しく追加された部品だポルシェ ターボ RSR 934 イエガ―マイスター(エッチングパーツ付き)、12月20日ごろ発売。1/12のスケールモデル。新たにディスクブレーキやメッシュ部分のエッチングパーツを付属し、デカールもカルトグラフのものになったマルティーニ ポルシェ 935 ターボ、12月13日ごろ発売。1/24のスケールモデル。タミヤの1/24スポーツカーシリーズの第1弾モデルを復刻。当時タミヤはこのスケールで車の模型を出しておらず大きな話題となった。発売当時はモーターで走るモータライズモデルであったが、この復刻版はディスプレイモデルとなる。デカールはカルトグラフで、担当者によると「マルティーニカラーの再現度は上がっていますよ」とのこと
ザウバー・メルセデス C9 1988、12月20日ごろ発売。1/24のスケールモデル。1988年シーズンのグループCカー。精密感を高めるエッチングパーツ付き再度盛り上がりつつあるというミニ四駆の新製品も多数展示されていたミニ四駆 桃井はるこ Special ver.2 ホットショット Jr.(MSシャーシ)、11月29日ごろ発売。ホットショット Jr.がベースの桃井はるこバージョン。蛍光オレンジのカラーはとにかく目立つ
ソーラー発電工作キット、12月13日ごろ発売。2.0V 125mAのソーラーパネルで発電した電気を、車に内蔵されたキャパシターに蓄電。その後充電台座から取り外すと走らせることができる。太陽光で3分~5分蓄電した場合、約3分ほどの走行が可能

 

URL
株式会社タミヤ
http://www.tamiya.com/japan/
タミヤフェア2008
http://www.tamiya.com/japan/tamiyafair/
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http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/20081111_38083.html

(編集部:谷川 潔)
2008年11月27日