クラシックカーイベント「東京コンクール・デレガンス 2009」が開催 吉田茂氏や白洲次郎氏の愛車、「フェラーリSP1」なども展示 |
東京都港区六本木の六本木ヒルズ展望台「東京シティビュー」にて、クラシックカーのイベント「東京コンクール・デレガンス 2009」が、3月20日から4月12日まで開催される。東京シティビューの入館料も含めた入場料は、4歳~中学生が500円、高・大学生が1100円、一般が1600円。
東京コンクール・デレガンスは、東京コンクール・デレガンス実行委員会が主催するクラシックカーの品評会。2007年に東京ミッドタウンで第1回が開催され、2009年は六本木ヒルズ、森タワー52階の東京シティビューのフロア全体を使用して開催される。イベントには、1910年~1975年に製造された約20台のクラシックカーを、年代ごとに展示するほか、ショーカーとして吉田茂元首相の愛車であった「ロールス・ロイス 25/30HP」や、白洲次郎氏の愛車「ベントレー 3リッター」、フェラーリの「フェラーリSP1」なども展示する。
加えて、期間中に専門家による審査や一般来場者からの投票によって、展示されているクラシックカーの表彰も4月2日に行う予定だ。審査員は、ピニンファリーナの元チーフスタイリストであるレオナルド・フィオラバンディー氏や自動車評論家の徳大寺有恒氏、自動車デザイナー中村史郎氏、マルチクリエイターの桐島ローランド氏などが参加し、特別審査委員長は元カー・グラフィック誌編集長の小林彰太郎氏が務める。
ここでは、東京コンクール・デレガンス 2009で展示されているクラシックカーなどを、年代別に分けられた展示ブースごとに紹介する。なお、1975年から1910年にかけて時代を遡る形で見学ルートが設けられているが、パンフレット表記に沿い時代順に紹介する。また、展示車両は変更となる場合もある。
■Class-A:1910年~1930年「Vintage:百花繚乱」
1910年~1930年までに製作された自動車を展示するコーナー。自動車に関する定番テクノロジーが確立されていなかった時代として、技術やデザインの面での自由な試みを中心に紹介している。
白洲次郎氏が英国ケンブリッジ大学留学時に愛用していたベントレー 3リッター。エンジンは「41/2リッター」用の4398ccに換装されている。英国時代などの白洲氏の写真とあわせて展示 | ロールス・ロイス 40/50HPシルヴァー・ゴースト(1991年型) | |
ブガッティ T22 | アミルカー CGSS | アストン・マーチン インターナショナル |
■Class-B:1931年~1945年「Post Vintage:疾風怒濤」
1931年から1945年までに製作された自動車を展示。自動車の中核技術が揃い、エンジンの多気筒化や過給器の一般化、流線的なデザインの流行など、スピードに対する探求心が爆発した時代と紹介している。
吉田茂元首相の愛車であったロールス・ロイス 25/30HP。吉田氏と白洲氏との写真も展示 | ベントレー 3 1/2リッター ヴァンデン・プラ ツアラー | |
フィアット シアタ 508 スポーツ ミッレ・ミリア | ジャガー SS100 | フレイザー・ナッシュ BMW 328 |
■Class-C:1945年~1960年「Postwar Classic:紫電一閃」
1945年から1960年にかけて製作された自動車を展示。ボディのモノコック化などに伴って自動車技術の潮流が大きく変化した時代として紹介。展示スペースは南方の展望スペースと繋がっており、天候が良ければ富士山が見えると言う。
ベントレー マークVI ドロップ・ヘッド・クーペ。展示車はアボットが制作したワンオフモデル フェラーリ 166インテル クーペ ヴィニャーレ マセラティ A6G 2000 クーペ ヴィニャーレ。同車は16台生産されたが、ヴィニャーレ製はこの1台のみだと言う
アバルト 207A バルケッタ・ボアノ | フォルクスワーゲン ベースコウ カブリオレ |
■Class-D:1961年~1975年「Modern Classic:不羈自由」
1961年から1975年にかけて製作された自動車を展示。自動車産業が巨大化し、大量生産化が始まった時代の中でハンドメイドで製作された自動車を紹介している。
■テーマ展示車など
東京シティビューの東側展望エリアでは、フェラーリの特別展示を実施。天候が良ければ、東京タワーやお台場付近の景色を楽しみながら、展示車を見ることが出来る。また、新宿方面が望める西側展望エリアでは、「デレガンス・カフェ」を設置。イベントにちなんだオリジナルカクテルなどを用意している。