スバル、次期「レガシィセダン」をNYショーで公開 新開発CVT「リニアトロニック」を採用 |
スバル(富士重工業)は、4月8日から開催されるニューヨーク国際自動車ショーに、新型「レガシィセダン」(米国仕様)を出展する。
水平対向エンジンとトランスミッションを縦置きにした、伝統のシンメトリカルAWDパワートレーンを持つセダン。1月のデトロイトショーでコンセプトカー「レガシィ・コンセプト」を展示したが、その量産型となる。
新開発のCVT「リニアトロニック」を2.5リッター自然吸気エンジンモデルに搭載した。リニアトロニックは縦置きチェーン式のCVTで、プーリーの芯間を短くしながらも、最小径と最大径の差を大きく取ってギアレシオを稼いだ。一般的なCVTは車速とエンジン回転にズレを感じさせがちだが、リニアトロニックはこれを減らし、一体感を持たせる制御を行っていると言う。6速MTモードを備え、パドルシフトが標準装備される。
レガシィセダン | デトロイトショーに出展されたレガシィ・コンセプト | |
新開発のチェーン式CVT「リニアトロニック」 |
ラインナップは次のとおり。
モデル名 | エンジン | トランスミッション | 最高出力 | 最大トルク |
2.5i | 自然吸気2.5リッターSOHC | CVTまたは6速MT | 170HP/5600rpm | 170lb-ft/4000rpm |
2.5GT | 2.5リッターDOCHターボ | 6速MT | 265HP/5600rpm | 258lb-ft/2000~5200rpm |
3.6R | 自然吸気3.6リッターDOHC | 5速AT | 256HP/6000rpm | 247lb-ft/4400rpm。 |
2.5GTのターボエンジンは、ターボチャージャーの位置を排気ポートの直後となるエンジンクランク軸前方直下に変更し、レスポンスと排ガス浄化性能を向上させ、低重心化を図った。
3.6Rのエンジンは、可変バルブタイミング機構を採用。レギュラーガソリン仕様とした。
エンジンはボディーに直接はマウントされず、「クレードルフレーム」と呼ぶゆりかご状のサブフレームにマウントする。これによりエンジンの振動を抑え、ターボチャージャーの下部レイアウトを実現した。
サスペンションは前はマクファーソンストラットを継承しつつ、後はマルチリンクからダブルウィッシュボーンに変更。タイヤサイズは2.5iが205/60 R16または215/50 R17、2.5GTが225/45 R18、3.6Rが225/50 R17。
全車電動パーキングブレーキが標準装備となったほか、坂の途中で停止した場合に自動でブレーキをかけるヒルホールド機能を備える。さらに、全車横滑り防止機能「VDC」を装備する。
ボディーサイズは次のとおりで、現行よりも全長35mm、全幅90mm、全高80mmの大型化となる。しかし前後オーバーハングを45mm短くし、ホイールベースを80mm延ばすことで、室内空間を広げた。さらにトランク容量も増え、ゴルフバックを4個搭載できる。
新型レガシイセダン(米国仕様) | |
全長×全幅×全高 | 4735×1820×1505mm |
ホイールベース | 2750mm |
トレッド(前/後) | 1565/1570mm |
定員は5名。上級グレードには運転席に10ウェイ電動シート、助手席に4ウェイ電動シートを備える。リアシートは6:4のトランクスルー機構を持つ。
外観は、キャビンを大きく取り、リヤデッキを短くしたフォルムに、足まわりを強調するホイールアーチを付けた。飛行機を前から見たモチーフを付けたグリルを継承する。
リアシートは6:4の分割可倒式トランクスルー機構を持つ |
(編集部:田中真一郎)
2009年 4月 1日