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【インディ500 2017】世界三大レースの1つ「インディ500」を26号車 佐藤琢磨(Andretti Autosport、ホンダ)が劇的初優勝

公式ハイライト映像などで振り返る101回目の「インディ500」

2017年5月28日 開催

101回目の開催となる2017年のインディ500の優勝は26号車 佐藤琢磨。日本人として初めて世界三大レースの1つといわれるインディ500を制覇した

 5月28日(現地時間)、世界三大レースの1つである101回目の「インディ500」の決勝レースが米国インディアナ州インディアナポリスにあるIndianapolis Motor Speedwayで開催された。

 101回目ということから分かるように長い歴史を持つレースで、100回記念で約40万人近くの観客数となった2016年のレースにはおよばないものの、今年のレースも約30万人以上と多くの観客を集めるイベントだ。

 レースは1周2.5マイル(4.02336km)のオーバルコースを200周するもので、その走行距離である500マイル(804.672km)がイベント名の「インディ500」に現われている。

 28日の決勝レースを優勝したのは、26号車 佐藤琢磨(Andretti Autosport、ホンダ)。佐藤琢磨は500周を3時間13分3秒3584で走りきり、平均速度は155.395マイル/時(約250.084km/h)。最速ラップは150周目にやはり佐藤琢磨が記録した226.190マイル/時(約364.01km/h)で、かかった時間は39.7896秒。インディ500は最速ラップなどを平均速度で主に表記し、ドライバーがいかに高速域で戦っているか分かりやすくなっている。約364.01km/hという速度は1周の平均速度なので、ほとんどブレーキ操作のないオーバルコースとはいえ、とんでもない速度になる。これは26号車だけ特別に速いのではなく、ミリ秒の違いで各ドライバーが戦っており、インディドライバーは350km/hの高速域で抜きつ抜かれつの戦いを行なっている。

101st Running of the Indianapolis 500 Remix(indycar)

11度のイエローがでた101回目のインディ500

 2017年のインディ500は12時20分過ぎにスタート。ポールポジションの9号車 スコット・ディクソン(Chip Ganassi Racing、ホンダ)を先頭にスムーズなスタートが切られた。スタート後の混乱もなくきれいな隊列走行でラップを刻んでいたが、上位にぐいぐい上がってきたのが10号車 トニー・カナーン(Chip Ganassi Racing、ホンダ)。6番手スタートの10号車 トニー・カナーンだが、毎週着実にポジションを上げ、6周目にはトップを獲得。以後、27周目までトップを維持した。

インディ500のスタート。9号車 スコット・ディクソンを先頭にきれいなスタートとなった

 インディカーの場合、超高速域の戦いのためいかに空力をうまく使って走るかがポイントになる。前方のクルマにピッタリはりつくことで空気抵抗を減らしエンジン余力を獲得。その余力を使って一気に抜く、もしくは前走車のコーナー直前でのほんのわずかなアクセルOFFのタイミングを狙うなどだ。ただし、超高速域のため前走車を抜こうと思って右や左に進路変更した点から空気の壁にぶつかる。しかも、前のクルマによって空気は乱れており、その乱れをタービュランス(乱流)といい、さまざまな角度からの流れが空力マシンであるインディーカーを襲う。そのため、抜けた場合はよいが、コーナーのライン、それまでの加速などの要因で抜けなかった場合、抜こうとしていたクルマがしばらくは後ろに下がる(前走車との間隔が広がる)場面を見ることができる。一気に抜こうと思って余力を使ったら、抜けなくてちょっとヘロヘロになる、みたいなものだと思えばよいだろう。350km/hの超高速域はそんな簡単なことが起きている場所ではないが、各車の位置取りによる空気の流れをうまく利用できる(約350km/hの速度域でだ!!)ことが一流ドライバーの条件となる。

 28周目に10号車 トニー・カナーンが1回目のピットストップ。ここから上位陣は一気にピットストップしはじめ、各車タイヤ交換と燃料補給を行なう。このピットストップもレースを左右する大きなポイント。各ドライバーはミリ秒を争う戦いをしているため、1/10秒もしくは秒レベルで差が付くピット作業は勝敗に大きな意味をもつ。さらにインディカーレースの場合、なんらかのクラッシュなどコース上にトラブルが発生した場合、イエローフラッグ(黄旗)が振られ追い抜き禁止になるフルコースコーションという状態が発生する。この場合は平均速度が落ちるため、このフルコースコーションでピットイン可能な際にピットインすることで、ロスタイムを減らすことができる。また、ここでピットインせずにコース上にとどまれば上位に簡単に進出することができるため、燃費やタイヤの状況、相手との位置関係をにらみつつピットインを行なっていくことになる。もちろん、上位陣は相手と同じタイミングでピットインすれば今の位置関係を維持できる可能性が高く、一斉にピットインするという光景が見られることになる。28周~32周がその最初のタイミングとなっていた。

インディ500の前半の主役は29号車 フェルナンド・アロンソ

2017年のインディ500は、佐藤琢磨選手の優勝ととともに、フェルナンド・アロンソ選手が参加したレースとして記憶されるだろう。マクラーレンカラーが印象的な29号車 フェルナンド・アロンソ

 この1度目のピットストップを終えた2スティント目にトップに立ったのは29号車 フェルナンド・アロンソ(Mclaren Honda Andretti、ホンダ)と、98号車 アレキサンダー・ロッシ(Andretti Herta Autosport with Curb Agajanian、ホンダ)。この2人は同じエンジン、同じAndretti系のチームということで、トップを争うというより、トップを交代しつつレースをリードするという雰囲気。

 一般的に先頭車は空気の抵抗(力)を全面的に受ける。空気抵抗は速度の2乗で増加し、速度を得るために必要な馬力(エネルギー)は、力に速度を乗じたものなので、結局、空気抵抗は速度の3乗で影響していることになる。そのため先頭車の後方に車間距離をつめて位置することで空気抵抗を減らすことは燃費面において大きな意味があり、途中でトップに立つのは不利という状況が生まれる。アロンソ選手、ロッシ選手をはじめ参加選手はそのような状況を理解しているため、トップを入れ替えつつ走る状況を作り出していた。

53周に9号車 スコット・ディクソンが大クラッシュ

Dixon Incident Turn 1(indycar)

 この状況が60周近くまで続くかと思われたとき、ターン2で9号車 スコット・ディクソンと77号車 ジェイ・ハワード(Schidt Peterson Motorsports、ホンダ)が接触。9号車 スコット・ディクソンが77号車に乗り上げ宙を舞うほどの大事故となった。事故としては大事故だったが、9号車はバラバラになりながらもドライバーまわりの生存空間はしっかり残っており、ディクソン選手は直後に公式映像の質問に答えるなど元気なところを見せていた。しかし、インディカーのようなオープンホイールフォーミュラではドライバーが着座している箇所が開口部となっており、1つ間違えば大惨事につながる可能性があったのは事実だ。

 また、このクラッシュの際に3号車 エリオ・カストロネベス(Team Penske)が9号車 スコット・ディクソンの下をかいくぐるように走り抜けている。空を舞うインディカーの下を冷静にイン側に避けつつくぐり抜け、しかも左側を芝に落としてもきちんとコントロールしている。300km/hの超高速でこのドライビングをこなすのは並の人間でできることではないだろう。3号車 エリオ・カストロネベスは、その後も何度かクラッシュシーンを撮影していながら、まったくクラッシュに巻き込まれないという驚愕のドライビングを見せつけた。

Castroneves On-Board View of Dixon Incident(indycar)

 この事故で53周から55周までイエロー、そして赤旗中断。56周から59周のリスタート時に、各車は57周に一斉にピットインしていた。このリスタート後、3スティント目に順位を上げてきたのが、26号車 佐藤琢磨。63周に2位となり、65周にトップとなった。26号車 佐藤琢磨がトップに立った直後、4号車 コナー・ダリー(A.J.Foyt Enterprises、シボレー)と50号車 ジャック・ハーヴェイ(Michael Shank Racing with Andretti Autosport、ホンダ)がターン3で接触。再びイエローになったものの、ピットイン直後のためほとんどのマシンがピットインを行なわず淡々と隊列走行を行なっていた。

Conor Daly Incident Turn 3(indycar)

 つまり26号車 佐藤琢磨はトップに立ったものの、実質1周~2周程度しか全速力で走行しておらず、空気抵抗による燃費の悪化をほかのトップに立ったマシンよりも抑えられたわけだ。この無理をしないという状況が、レースの最後になって活きてくることになる。

 このイエローは66周から74周まで続いたが、多くの選手にとって3スティント目となるこのときにギャンブルに出たのが3号車 エリオ・カストロネベスだ。3号車 エリオ・カストロネベスはこのイエローの間に3回ピットイン(75周の1回は、ジャンピングリスタートのドライブスルーペナルティ)を行なっており、ラップ遅れにならないようポジションをうまく合わせつつほかのマシンとは違うタイミングでのスティント戦略を作り出した。このイエローのトップは前述のように26号車 佐藤琢磨。そして同一ラップの最後のポジションである26位は3号車 エリオ・カストロネベス。この2台が120周後に激しいトップ争いを演じることになる。2017年のインディ500の面白さの種が生まれた時間帯だった。

イエローでの走行。この段階でトップに立ったのは26号車 佐藤琢磨

26号車 佐藤琢磨は、事前のレース戦略どおりの走行

 75周にグリーンとなりレース再開。トップだった26号車 佐藤琢磨はここから徐々に順位を下げ5位に。これはレース前に琢磨選手が語っていたように、1度トップに立ってトップの状況を体感し、その後は3位~5位といった場所で燃費をセーブしつつレースを進めていく作戦そのもの。そして81周~83周にコース上にデブリ(パーツなどのゴミ)があったことからイエローに。ここでほとんどのマシンはピットイン。この段階で一気に上位に進出したのが3号車 エリオ・カストロネベス。26位から3位にジャンプアップすることに成功し、激しいバトルを展開しつつ96周にはトップに浮上。96周~103周にトップを走行し続けた。

 一方、このタイミングのピットストップに失敗したのが26号車 佐藤琢磨。89周にはこのレースのワーストポジションである17位に順位を下げている。しかし、琢磨選手はここで丁寧なレース運びを実行し、一つ一つ順位を上げる。94周に16位へ、99周には15位へと、Andretti Autosport+ホンダという優れたパッケージの持つ能力を最大限に引き出して着実なレースを行なっていた。

 103周にトップを走っていた3号車 エリオ・カストロネベスがピットイン。ここからは、98号車 アレキサンダー・ロッシ、28号車 ライアン・ハンターレイ(Andretti Autosport、ホンダ)、29号車 フェルナンド・アロンソが激しい争い。しかも5位までをホンダエンジン搭載車が占め、レースを引っ張っていった。

 113周~114周に各車はルーティンのピットイン。ピットイン後のコースでは、ピットインタイミングを早めていた12号車 ウィル・パワー(Team Penske、シボレー)と3号車 エリオ・カストロネベスが上位に進出し、118周の順位は28号車 ライアン・ハンターレイ、98号車 アレキサンダー・ロッシ、29号車 フェルナンド・アロンソ、3号車 エリオ・カストロネベス、12号車 ウィル・パワーとなっていた。

最多ラップリーダーとなった8号車 マックス・チルトン台頭

 いくつか単独クラッシュはあったものの、衝撃的なトラブルが起きたのが137周。トップを争っていた28号車 ライアン・ハンターレイをエンジントラブルが襲う。ホンダエンジンは原因不明のエンジントラブルが予選時に起きており、それを解決できないままこの決勝に臨んでいる。そのエンジントラブルが28号車 ライアン・ハンターレイに起きた。このタイミングでイエローとなり、半数以上のクルマがピットインを行った。ステイしたグループの中で139周目にトップに躍り出たのが8号車 マックス・チルトン(Chip Ganassi Racing Team、ホンダ)だった。

 満を持してトップに立った8号車 マックス・チルトンは、ここからトップをほぼ譲らない勢いで走り続ける。166周にピットインを行なったものの、ほかの1台のマシン、83号車 チャーリー・キンバル(Chip Ganassi Racing Team、ホンダ)にエンジンと思われるトラブルが発生したためイエローが発生。ほとんどのマシンがピットに入ったため、8号車 マックス・チルトンがトップに立つこととなった。チルトン選手は最終的に50周もトップで走ることとなり、結果的に最多ラップリーダーとなった。

 グリーンになりレースが再開されたのは171周。8号車 マックス・チルトン、19号車 エド・ジョーンズ(Dale Coyne Racing、ホンダ)、3号車 エリオ・カストロネベスの順。注目される26号車 佐藤琢磨は5位、29号車 フェルナルド・アロンソは9位と、トップを狙える位置で復帰。残り29周となったことから、ほとんどのマシンがノーピットで最後の戦いを始めることとなった。

 この最終スティントでとくに安定した速さを見せていたのが26号車 佐藤琢磨。26号車 佐藤琢磨は150周目に、このレースのファーステストタイムである最速ラップ 226.190マイル/hを刻むなど、とくに後半に速さが目立っていた。他車のコンディションが落ちていく中で、速く走ることができており、飛び抜けた動きを見せていた。

 もう1台、飛び抜けた動きを見せていたのが29号車 フェルナルド・アロンソ。174周に8位、177周に7位とハイペースで順位を上げ、観客の期待がアロンソ選手に集まったところ(180周)に、またもやエンジントラブルが襲う。映像を見る限りは、エンジン上部から薄い煙状のものが出ており、オイルが目立って出ていないことから、バルブまわり、ピストンリングまわりなどのトラブルが疑われる。ある程度の距離、ある程度の負荷がかかったところで壊れていることから、可動部品になんらかの問題が発生しているのだろう。

 この29号車 フェルナルド・アロンソは、観客の絶叫とともにここでリタイヤ。アロンソ選手は観客に手を振るなど、ここまで主役といってもよいほどの注目を集めてきた選手らしく、観客の応援に応えていた。

 28号車 ライアン・ハンターレイ、83号車 チャーリー・キンバル、29号車 フェルナルド・アロンソ、いずれも追い上げ、もしくはトップ争いといったエンジンに負荷が強くかかり続けた状況でエンジントラブルが発生しており、26号車 佐藤琢磨にいつ何が起きてもおかしくない状況で最後の戦いを迎えていた。

 29号車 フェルナルド・アロンソのトラブルで180周~182周がイエロー、183周にグリーンとなったものの、直後に2号車、5号車、12号車、16号車、18号車と5台がクラッシュ。再びイエローとなった。この段階でピットに入っているようでは上位でのフィニッシュは望めない。8号車 マックス・チルトン、26号車 佐藤琢磨、19号車 エド・ジョーンズ、3号車 エリオ・カストロネベスといった順の上位陣はいずれもピットインせず20周のラストアタックが始まった。

ラスト20周、最後の戦いが始まる

26号車 佐藤琢磨

 8号車 マックス・チルトンがトップで始まった20周のラストアタックだが、明らかに後方のクルマより遅く(といってもほんの僅かの差だが)、このままで終わるとは思えない状況。26号車 佐藤琢磨の速さは目立っていたものの、その速さを支えるエンジンに一抹の不安を抱える状況。この段階では4位につけ、最後の練習走行であるカーブ・デイでトップタイムを記録した3号車 エリオ・カストロネベスの強さが光っていた。

 26号車 佐藤琢磨は191周にトップの8号車 マックス・チルトンにアタックを仕掛けるものの、アタック失敗により3位に後退。その隙を突いて26号車 佐藤琢磨を抜いて、192周に2位へ、194周にトップに立ったのが3号車 エリオ・カストロネベスだ。26号車 佐藤琢磨は、この3号車 エリオ・カストロネベスをぴったりマークする形で2位へ浮上し、その勢いを保ったまま3号車 エリオ・カストロネベスにメインストレートのアウト側からアタックを仕掛ける。26号車 佐藤琢磨は後方からの追い上げた勢いを活かし、3号車 エリオ・カストロネベスをパス。ターン1、ターン2とワイドなラインのコーナリングで3号車 エリオ・カストロネベスを抑えこんだ。残り5周となる195周に26号車 佐藤琢磨が見事トップに立った。

 最後の最後に出現したマッチレース、そして先頭を争うのはインディ500を3度制覇している3号車 エリオ・カストロネベスと、2012年に最後のトップ争いに絡みながら敗れていった26号車 佐藤琢磨だ。レースファン、琢磨ファンであれば「No Attack,No Chance」という琢磨選手の言葉が印象に残る2012年のインディ500を思い出さない人はいないだろう。あのときの衝撃、そして101回目のインディ500で、琢磨選手を含む2台がマッチレースを繰り広げるシーンは、うれしくもあり、おそろしくもある時間帯だった。

 26号車 佐藤琢磨をぐいぐい追い上げた3号車 エリオ・カストロネベスは、残り3周の時点でラストアタックを仕掛ける。残り2周となった198周のターン1入口で3号車 エリオ・カストロネベスはアウト側、26号車 佐藤琢磨はイン側に位置し、26号車 佐藤琢磨はしっかりしたラインをトレースすることでこのアタックを押さえ込み3号車 エリオ・カストロネベスに抜く隙を与えなかった。このアタック失敗により26号車 佐藤琢磨と3号車 エリオ・カストロネベスの差が開き、最終的に0.2011秒差まで詰められたものの、26号車 佐藤琢磨が最初に200周のゴールを迎えた。

200周、500マイルのチェッカーをトップで通過する26号車 佐藤琢磨

 そこからは興奮して(そこまでも興奮していたが、その100倍くらいのマックス)あまり記憶がないが、メディアセンターで速報を作っていると、まわりの海外メディアの人たちが「Congratulation(おめでとう)」と声をかけてくれたのは印象的だった。

 75周の時点でトップにいた26号車 佐藤琢磨と、同一ラップで最後尾にいた3号車 エリオ・カストロネベスが、最後の最後にトップ争いをするというインディ500のレースフォーマットの面白さを感じると同時に、そのレースフォーマットを活用するレース戦略でトップを狙うところまで追い込んだカストロネベス選手の強さは、さすがに3度インディ500を制覇した選手だ。

 そしてインディ500の勝者は、佐藤琢磨選手。あまりにうれしいのでもう1度書いてみるが、第101回インディ500の勝者は、佐藤琢磨選手。アメリカは世界的に見ると歴史の浅い国だけに、歴史と伝統を非常に大事にする国だ。アメリカの建国は1776年で2017年は建国241年にあたる。インディ500は101度の開催を数え、自動車大国であるアメリカの歴史の約6割を占めるほどの歴史をもつ。インディ500で勝つということは、勝者として「Takuma Sato」の名前が刻まれ、アメリカで最も大切とされる歴史の1つになったということだ。

インディ500を優勝した佐藤琢磨選手
スタッフとスタート&ゴールラインにキス。このスタート&ゴールラインはブリックヤードと呼ばれIndianapolis Motor Speedway創業当時からのレンガ敷きを1ヤードのみ残してある

 そして、インディ500の勝者は、翌年のインディ500のチケットに反映され、2018年のインディ500のチケットには琢磨選手が描かれる。また、2017年のインディ500が開催されたIndianapolis Motor Speedwayの巨大スタンドには2016年のインディ500の覇者であるロッシ選手が描かれており、来年は琢磨選手をそこに見ることができるだろう。

 超高速域で世界最速のバトルが見られるインディ500。2018年のインディ500に訪れて、琢磨選手が勝者となったことを実感するとともに、世界三大レースの1つを観戦してみていただきたい。

2017 Indianapolis 500 Fast Forward(indycar)