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マツダ、3列シートの新型クロスオーバーSUV「CX-8」発表。319万6800円から

2列目がベンチシートの7人乗り、キャプテンシートの6人乗りを設定

2017年9月14日 予約受注開始

319万6800円~419万400円

 マツダは9月14日、3列シートの新型クロスオーバーSUV「CX-8」の予約受注を開始した。価格は319万6800円~419万400円。発売日は12月14日となる。

 また、この新型CX-8のプロトタイプ先行展示イベントを9月15日から全国10会場で実施することも合わせて発表されている。

価格表
モデルエンジン変速機駆動方式価格
XD直列4気筒DOHC 2.2リッター直噴ディーゼルターボ6速AT2WD(FF)3,196,800円
4WD3,429,000円
XD PROACTIVE2WD(FF)3,537,000円
4WD3,769,200円
XD L Package2WD(FF)3,958,200円
4WD4,190,400円
燃費(WLTCモード燃費/JC08モード燃費)
モデルWLTCモード燃費WLTCモード燃費(市街地モード)WLTCモード燃費(郊外モード)WLTCモード燃費(高速道路モード)JC08モード燃費
XD15.8km/L12.7km/L15.7km/L18.0km/L17.6km/L
15.4km/L12.5km/L15.3km/L17.5km/L17.0km/L
XD PROACTIVE15.8km/L12.7km/L15.7km/L18.0km/L17.6km/L
15.4km/L12.5km/L15.3km/L17.5km/L17.0km/L
XD L Package15.8km/L12.7km/L15.7km/L18.0km/L17.6km/L
15.4km/L12.5km/L15.3km/L17.5km/L17.0km/L
プロトタイプ先行展示イベントスケジュール
日程エリア会場場所
9月15日~17日名古屋名古屋イベントスペース中央コンコース
9月18日~24日福岡博多駅展示スペースJR博多駅
9月22日~24日札幌札幌JRタワー東コンコース
9月29日~10月1日大阪グランドフロント大阪ナレッジプラザ
10月6日~8日石川金沢フォーラスメインエントランスコート
10月6日~8日広島広島T-SITESQUARE GALLERY
10月13日~15日神奈川ららぽーと横浜ノースコート
10月20日~22日新潟イオンモール新潟南マリンコート
10月20日~22日千葉イオンモール幕張副都心1Fホビーコート
10月27日~29日兵庫阪急西宮ガーデンズ1Fフェスティバルガーデン
新型CX-8

 12月で生産を終了することがアナウンスされている3列シートのミニバン「プレマシー」「ビアンテ」に代わり、大きなスペースを必要とする国内のユーザーに向けて開発されたSUV。「上質かつ洗練されたデザイン」「街乗りから高速走行まで意のままに余裕のある走り」「3列目を含むすべての乗員が楽しめる快適性と静粛性」の3点を特徴とする。

 乗車定員については、「XD」「XD PROACTIVE」は6人乗りと7人乗りを、「XD L Package」は6人乗りのみを設定。7人乗りは2列目シートが6:4分割(独立スライド)のベンチシートで、「XD PROACTIVE」の6人乗りは3列目へのアクセス性に優れるウォークスルーが可能なキャプテンシートを、また「XD L Package」ではキャプテンシートに加え、エクスクルーシブな空間を演出する収納機能付きのセカンドシートコンソールボックスが左右席間に備わるのが特徴になる。

ボディカラーは全7色を設定。写真はマシーングレープレミアムメタリック
ソウルレッドクリスタルメタリック
ソニックシルバーメタリック
チタニウムフラッシュマイカ
スノーフレイクホワイトパールマイカ
ディープクリスタルブルーマイカ
ジェットブラックマイカ
2列目の6:4分割(独立スライド)ベンチシート
2列目のキャプテンシート
2列目のキャプテンシート(セカンドシートコンソールボックス)

 エンジンはガソリン仕様の設定はなく、直列4気筒DOHC 2.2リッター直噴ディーゼルターボのみの展開で、それぞれに2WD(FF)と4WDをラインアップする。ボディサイズは現行「CX-5」から355mm長く、40mm高い4900×1840×1730mm(全長×全幅×全高)で、ホイールベースは230mm延長された。

 エンジンについてはCX-5で搭載するものをベースとしつつ、今回新たに「急速多段燃焼」という燃焼コンセプトを取り入れた。これは多段(最大6回)の近接噴射によって上死点付近で連続した燃焼を発生させて燃焼期間を短縮するとともに、緻密な噴射量コントロールで燃焼初期の熱発生の傾きを抑制してノック音を低減させるというもの。

 具体的には、中央部が盛り上がった形状のエッグシェイプピストンのくぼみ形状において、噴射された燃料がピストン壁面に付着しないよう最適化した新形状の「段付エッグシェイプピストン」を採用。また、これまでと同じく10個の噴射孔を持つマルチホールピエゾインジェクターに圧力センサーを内蔵し、応答性を大幅に高めた。従来よりも素早い噴射を可能にしたことでメイン噴射を多段化させるとともに、アフター噴射をメイン噴射に近接させ、燃焼期間を短縮させることに成功したという。

 このほか、大小2個のタービンを使い分ける2ステージターボチャージャーの大きい方のタービンに、より低速域から素早く過給圧を発揮できる可変ジオメトリーターボチャージャーを新たに採用。全域での過給効率を高めることで、CX-5から15PS/30Nm増となる最高出力140kW(190PS)/4500rpm、最大トルク450Nm(45.9kgm)/2000rpmを実現している。

搭載する直列4気筒DOHC 2.2リッター直噴ディーゼルターボエンジンでは、今回新たに「急速多段燃焼」という燃焼コンセプトを取り入れ、新形状の「段付エッグシェイプピストン」や圧力センサーを内蔵するマルチホールピエゾインジェクターなどを採用

 インテリアでは造形の美しさや素材の選択、色みにこだわるとともに、ドライバーを中心として左右対称にレイアウトしたメーター類や、インストルメントパネルからドアトリムへと連続していく水平基調の造形が与えられた。なかでも「XD L Package」のインパネ/ドアトリムデコレーションパネルには、日本市場向けの新世代商品群として初めて本物の木を素材に用いる「本杢」加飾を採用したのが新しい。天然素材ならではの温かみ、積層加工による繊細でモダンな仕上がりによってプレミアム感を高めている。

 インテリアカラーは、「XD L Package」ではアッパー部をブラック、ロワー部をディープレッドとして温もりと落ち着きを表現した「ディープレッド」、アッパー部をブラック、ロワー部をホワイト基調にして上品さを高めた「ピュアホワイト」のナッパレザー内装の2色を用意。また、「XD PROACTIVE」では全体を黒基調にしつつ、アームレストなどにアクセントとしてディープレッドをあしらった「ブラック&ディープレッド」(ファブリック内装)を、「XD」ではシンプルなブラック基調の「ブラック」(ファブリック内装)を設定している。

「XD L Package」の「ディープレッド」内装
「XD L Package」の「ピュアホワイト」内装

 また、1~3列目まで会話が楽しめるよう静粛性にもこだわり、室内天井部やDピラー付近に吸音材を配置。加えてリフトゲート上部にパーティングシールを配置するとともに、「XD L Package」で標準装備するルーフレールには空気の流れを乱さない空力形状を採用し、走行中の風騒音を低減させるといった工夫が盛り込まれた。

「XD PROACTIVE」の「ブラック&ディープレッド」内装

 1列目は身長189cmまでを想定して小柄~大柄な人でも適正なドライビングポジションを取れる空間を、2列目は186cmまでを想定して大柄な大人でもゆったりくつろげる空間を、3列目は170cm程度の大人が不快なく短/中距離を移動できる空間を確保。ヒップポイントの高さは1列目が700mm、2列目が760mm、3列目が786mmと十分な地上高を確保しながら低重心化を実現した。

 2列目シートは120mmのロングスライドを可能にし、レッグルーム(足首の角度が130度以下)はCX-5の997mm、アテンザセダンの984mm、MPVの991mmを超える1000mmを確保。3列目シートのレッグルームについてはMPVの732mm、プレマシーの745mmを超える760mmを実現している。

「XD」の「ブラック」内装

 ラゲッジスペースでは、定員乗車時にはゴルフバッグ2個を積載できる239L、3列目シートを倒すと67型のスーツケース3個を積載できる572Lの容量を確保(いずれもVDA方式。床下容量65L含む)。2列目、3列目を倒すことで自転車2台を収納できるフラットなスペースを有するのも魅力の1つになっている。

フラットなラゲッジスペースの床下には、容量65Lのサブトランクも用意される

 そのほか安全装備については、先進安全技術「i-ACTIVSENSE(アイ・アクティブセンス)」を標準装備(グレードによって装備内容が異なる)し、国土交通省や経済産業省などが普及啓発を推進する「安全運転サポート車」の「サポカーS・ワイド」に全モデルが該当。

 今回新たにフロント・サイド・リアの計4つのカメラを活用してセンターディスプレイに周囲の映像を表示する「360°ビュー・モニター」を、「XD PROACTIVE」「XD L Package」にオプション設定した。車両前後の近景を映し出すフロントビューまたはリアビュー表示時には、車両全周囲の状況がひと目で分かるトップビュー(俯瞰映像)との分割表示になる。フロントビューまたはリアビュー表示は177度のワイドアングルでより広い範囲を、サイドビュー表示は左右前輪まわりを映し出す。

 また、今回のCX-8では750kg以下のキャンピングトレーラーなどをトーイング(けん引)することが可能となっており、けん引時の走行安定性を高めるため「トレーラー・スタビリティ・アシスト(TSA)」と呼ばれるブレーキ制御を全車に標準装備。けん引走行中にトレーラーの横揺れを検知すると、状況に応じてブレーキとエンジンをコントロールしてトレーラーの横揺れを収束させ、安定して走れるようサポートする。このトレーラーとCX-8を連結するためのトレーラーヒッチはオプションで用意されている。

CX-8では750kg以下のキャンピングトレーラーなどをトーイング(けん引)することが可能。オプションでトレーラーヒッチも用意する

CX-8主要諸元(抜粋)

XDXD PROACTIVEXD L Package
駆動方式2WD(FF)2WD(FF)4WD
乗車定員6名7名6名
ボディサイズ(全長×全幅×全高)4,900×1,840×1,730mm
ホイールベース2,930mm
室内寸法(長さ×幅×高さ)2,690×1,540×1,250mm
車両重量1,780kg(17インチタイヤ装着車)1,820kg(19インチタイヤ装着車)-
エンジン直列4気筒DOHC 2.2リッター直噴ディーゼルターボ
最高出力140kW(190PS)/4,500rpm
最大トルク450Nm(45.9kgm)/2,000rpm
変速機6速AT
JC08モード燃費17.6km/L17.0km/L
WLTCモード燃費15.8km/L15.4km/L
WLTCモード燃費(市街地モード)12.7km/L12.5km/L
WLTCモード燃費(郊外モード)15.7km/L15.3km/L
WLTCモード燃費(高速道路モード)18.0km/L17.5km/L
使用燃料・タンク容量軽油・72L軽油・74L
最小回転半径5.8m
サスペンション(前/後)マクファーソンストラット/マルチリンク
主ブレーキ(前/後)ベンチレーテッドディスク/ディスク