三洋、8GBのSSDやジャイロセンサーを内蔵したPND「ゴリラ」新製品
7V型/5.2V型で3機種を発売。ブランドデザインも一新

2009年4月24日発売
オープンプライス


 三洋電機は、PND(Portable Navigation Device)「ゴリラ」シリーズの新製品「NV-SD730DT」「NV-SB540DT」「NV-SB530DT」を4月24日に発売する。価格はいずれもオープンプライスで、店頭予想価格はNV-SD730DTが9万円前後、NV-SB540DTが7万円前後、NV-SB530DTが6万5000円前後。

 NV-SD730DTは7V型ワイドTFT液晶モニターを、NV-SB540DTとNV-SB530DTは5.2V型ワイドTFT液晶モニターを搭載したPND。3機種とも8GBのSSDを内蔵しており、HDDカーナビと同等の地図情報を収録する。また、高速処理のCPU、DDRメモリー、2次元グラフィックスチップで構成された「ゴリラエンジン」を内蔵し、表示や検索などの処理速度向上を図っている。

NV-SD730DTNV-SB540DTNV-SB530DT
NV-SD730DTNV-SB540DTの概要NV-SB530DTの概要

 ナビ機能では、全国1157エリアで建築物の形状や道路幅の違いを表示する詳細市街地図を新たに搭載。建物を立体表示する「ゴリラシティマップ」も追加している。検索機能では、電話番号検索が約4000万件、住所検索が約3500万件、ジャンル検索が約450万件などをサポートし、3D交差点画像を約5440件、方面看板画像を約2万9310件などを収録している。このほか、スマートIC(インターチェンジ)での乗降や時間規制を配慮したルート検索、27府県での盗難多発地点警告機能などを搭載し、NV-SD730DTとNV-SB540DTはFM多重VICSを内蔵している。

詳細市街地図ゴリラシティマップ収録されている地図情報
詳細市街地図を表示した状態ゴリラシティマップを表示した状態

 また、上下左右のジャイロセンサーと加速度センサーによって車の挙動を検知する「ゴリラジャイロ」を搭載。GPS信号を受信できないトンネルや高架下などで走行中でも、自車位置を推測しリアルタイムに地図表示できる。従来機種から搭載されている「エコドライブ情報機能」も拡張され、急加速や急減速を音声と表示で警告するほか、エコドライブの評価や、評価に応じて自車位置アイコンに隠れキャラクターを表示するといった機能が利用できる。

 バッテリーを内蔵するNV-SB540DTとNV-SB530DTには、歩行者向けのナビ機能「ウォーキングサポート機能」も搭載。目的地までの直線距離を表示して、目的地への接近を直感的に知ることができるほか、昭文社の観光ガイド「まっぷるマガジン」に掲載されている「まっぷるコード」の入力による目的地検索もできる。なお、NV-SD730DTも別売オプションの「NVP-DP4」(2万6250円)を利用することでバッテリー駆動が可能。いずれも機種も、バッテリー駆動時は音声案内などの一部機能が利用できない。

ゴリラジャイロエコドライブ情報機能の評価エコドライブ情報機能で一定条件を満たすと隠れキャラが表示される
前モデルに搭載されたエコドライブ情報機能を利用したモニターの結果ウォーキングサポート機能の直線距離表示「まっぷるコード」による目的地検索機能

 AV機能では、3機種とも同社別売りオプション「CCA-BC200」(2万9820円)などのリアカメラの入力端子を装備し、リアカメラの映像表示が可能。リアカメラも電源をリバースギアから取得している場合は、リバースギア使用と連動して映像を表示させることもできる。また、ワンセグチューナーを搭載し、ワンセグ放送の視聴やSDカードへの予約録画も可能だ。このほか、SDカードに保存されたメディアファイルの再生が可能で、動画はMPEG-4、音楽はMP3/WMA、画像はJPEGをサポート。FMトランスミッターも内蔵する。スピーカーは、NV-SD730DTは1W×2、NV-SB540DTとNV-SB530DTは1W×1を搭載し、NV-SD730DTはスピーカーとヘッドホン、NV-SB540DTとNV-SB530DTはヘッドホンで3Dサウンド機能が利用できる。

 本体サイズと重量は、NV-SD730DTが177×28×105.5mm(幅×奥行×高さ)で、約440g。NV-SB540DTとNV-SB530DTが139×24.5×86mm(幅×奥行×高さ)で、約270g。インターフェースは、GPSアンテナ入力、地デジアンテナ入力、リアカメラ用映像入力、ヘッドホン出力、SDHCカードスロットを装備するほか、NV-SD730DTはUSBポートを、NV-SD730DTとNV-SB540DTはVICSアンテナ入力を装備する。

リアカメラ映像の表示機能主なAV機能ワンセグ放送を受信している状態。ワンセグ用のロッドアンテナを内蔵する

 三洋電機は4月8日、ゴリラ新製品の発表会を開催し、エコをイメージさせるグリーンを基調としたブランドカラーやブランドロゴ、ブランドキャラクターといったゴリラシリーズの新ブランドデザインを発表した。執行役員の松岡信昭氏は、「2008年度は車載機器メーカーにとって厳しい年度であったが、PNDは前年を上回る出荷で好調を維持している」とPND市場の状況を説明。ETC車載器新規導入助成の開始に伴ってカー用品店の新規顧客が増加したことなどから、2008年3月の売上が大幅に増えたとしているほか、2009年度もPND市場の拡大が続くと予測。この上で、新製品について「元気な日本のPND市場にますます元気をもたらす商品でありたいと願っている」と期待を述べた。

2009年はゴリラの1号機発売から15年目となる。ゴリラの由来は、1号機の外観がゴリラの顔に似ていたからとのことゴリラの新ブランドロゴ。同社の充電池「エネループ」と同じ、同社独自のフォントを使用している
ゴリラの新ブランドカラーゴリラのパッケージも新ブランドロゴやカラーを採用するゴリラの新ブランドキャラクター
三洋電機株式会社執行役員の松岡信昭氏カーナビとPNDの市場動向。カーナビ全体の市場は縮小傾向だがPNDの市場は拡大しており、2009年度もPNDは拡大すると予測


(編集部:)
2009年 4月 8日