ニュース

FCA、ルノーに事業統合を提案。ルノー取締役は「提案内容を強く支持」

日産と三菱自動車を合わせると、年間1500万台以上を販売する完成車メーカー・アライアンスに

2019年5月27日(現地時間)発表

 FCA(フィアット・クライスラー・オートモービルズ)は5月27日(現地時間)、ルノー・グループの取締役会に、1対1の比率による両社の事業統合を提案する、法的拘束力を持たない意向表明書を送付したと発表した。この統合案が実現するかは現時点で確定していないものの、ルノー・グループの取締役が提案内容を「強く支持」しているという。

 両社は今回の提案に先立ち、協業の可能性のある製品や地域の範囲、特に新規技術の開発と商業化について、事業運営に関する議論を重ねてきたという。それらの議論を通じ、統合による幅広い分野での協業が、資本効率や製品開発の迅速化を大幅に改善することにつながるという認識で一致したとのこと。

 この事業統合が実現することにより、両社を合わせた年間販売台数は約870万台となり、EV技術、高級ブランド、SUV、ピックアップ・トラック、商用車のグローバル・リーダーとなるとともに、グローバルにおいて1社だけでは成し遂げられない、より広く均衡のとれた地位を確立することになる。さらに、アライアンス・パートナーである日産自動車と三菱自動車工業を合わせると、年間1500万台以上を販売する世界最大の完成車メーカー・アライアンスとなる。

 なお、今回の統合案では、オランダに拠点を置く親会社の傘下への統合という形での実施を想定。統合会社の取締役会は当初、計11名からなる構想で、うち過半数が社外取締役で構成され、FCAとルノー・グループから4名ずつの取締役が加わるほか、日産自動車からも1名が指名される想定とのこと。