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アルピーヌ、「A110×フェリペ・パントネ」 アーティスト自ら塗装した3台限定モデル

2021年5月21日(現地時間) 発表

12万5000ユーロ(約1665万円)

アーティストとのコラボレーションモデル「A110×フェリペ・パントネ」

スピード感を表現したデザイン

 アルピーヌは5月21日(現地時間)、F1モナコGPのサイドラインで、アルゼンチン出身のアーティストであるフェリペ・パントネ氏がデザインした特別な「A110×フェリペ・パントネ」を発表した。価格は12万5000ユーロ(約1665万円)。

 アルピーヌとパントネ氏は、数週間前に発表した「アルピーヌF1×フェリペ・パントネ」に続き、モナコで2度目のコラボレーションを実現。この新しいコラボレーションを始めるにあたりパントネ氏は、アルピーヌと共にF1を芸術的に解釈し、2分の1スケールのモデルをアルピーヌ専用のアトリエルノーの1階に展示。

 さらにパントネ氏は、A110のプロジェクトを始める前に、アルピーヌとその歴史、そしてアルピーヌのブランドについて長い時間をかけて研究し、アルピーヌA110も運転してフランス製スポーツクーペのユニークな個性を感じ取ったという。そしてその結果、モダンでダイナミックかつエレガントなA110の解釈が誕生した。

パントネ氏がデザインしたアルピーヌA110は、A110シリーズの中で最もパワフルな292HPを発生するA110Sをベースにしている

 A110の形状に沿ったグラフィックラインは、クルマが止まっていてもスピードを感じられるデザインで、パントネ氏のシグネチャーカラーである黒と白を採用。全部で4台製造され、そのうち3台が販売されるが、ボディ塗装はすべてパントネ氏が手作業により数週間をかけて仕上げたもので、それぞれ微妙にグラフィックが異なり1台1台がユニークな作品となっている。

すべてパントネ氏の手作業で塗装されている

 パントネ氏は「A110の作品に関する私のアイデアは、『ウルトラダイナミズム』の感覚を呼び起こすことです。視覚的なスピードは、私が何年もかけて研究してきたことであり、このクルマにはそれが如実に現れていると感じています」とコメントしている。

 また、アルピーヌのセールス&マーケティング担当副社長のセドリック・ジュルネル氏は「フェリペ・パントネ氏は、アルピーヌとの2度目のコラボレーションを通じて、その才能の大きさを改めて示してくれました。クリエイティブな仕事とその実行力は並外れています。配色、幾何学的な形状、光学的な効果により、A110は新たな光を放ち、躍動感を増しています。この作品は、モダンでダイナミック、そして魅惑的な芸術作品となっています」と述べている。

スピードを感じさせるデザイン

 このモデルは公道走行が認められていて、サーキットファンというよりも、コレクターや美しいものを愛する人に向きのモデル。また、3つの作品のうち1つを手に入れるための条件は今後アナウンスされるが、日本での販売は予定されていない。

 A110のコラボレーションモデルを発表する際、フェルナンド・アロンソ選手がこの「A110×フェリペ・パントネ」のステアリングを握り、モナコのグランプリコースでパントネ氏と一緒にホットラップセッションを実施。このセッションは、美しい自動車のオブジェとF1への共通の情熱について、2人が話し合う機会になったという。