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ブリヂストン、新スタッドレスタイヤ「ブリザックVRX3」説明会 BTSJ長島淳二氏「ダントツの氷上性能を追求、全方位で性能を向上させる」

2021年7月15日 発表

ブリヂストン、新スタッドレスタイヤ「ブリザックVRX3」

ブリザックVRXシリーズの3代目

 7月15日、ブリヂストンの新スタッドレスタイヤ「ブリザックVRX3」が発表された。この3代目の製品発表で先代の製品となった「ブリザックVRX2」が2017年の発表となるから、4年ぶりの製品更新となる。発売日は9月1日、サイズは111サイズと軽自動車から大型ミニバンまで対応するサイズを用意する。

 ブリザックVRX3の概要についてはブリヂストンタイヤソリューションジャパン長島淳二氏が説明。最初に「タイヤは命を乗せている」と同社のタイヤ開発の方針を示す。この「タイヤは命を乗せている」という言葉がブリヂストンのすべての根源であり果たすべき責任だという。

ブリヂストンタイヤソリューションジャパン株式会社 常務執行役員 商品戦略担当 長島淳二氏
長島氏が最初に紹介したスライド「タイヤは命を乗せている」

 その果たすべき責任を説明した後、具体例としてスタッドレスタイヤ開発の歴史を紹介。粉塵など環境問題が発生しているスパイクタイヤに置き換わるものとしてスタッドレスタイヤが登場。ブリザックは初代が1988年に登場、スパイクタイヤはその後1991年に販売中止となった。

 1988年に誕生したブリザックは、発泡ゴムの進化とともに性能を向上。ユーザーから最も重視される氷上性能を伸ばしつつ、全方位型で性能の向上を図ってきた。

環境問題とスタッドレスタイヤ
ブリザックの変遷

氷上性能を20%向上

 長島氏は2020年に行なったユーザーニーズ調査の結果を紹介。購入時に重視するのは氷上での“効き”と、タイヤの使用期間の長期化傾向に伴う“持ち”だとし、新型ブリザックVRX3では高い氷雪状性能に加え、全方位型での性能を向上。とくに氷上性能については、「断トツの氷上性能を追求」したという。

 その「断トツの氷上性能」は、定評のある先代ブリザックVRX2を氷上ブレーキ性能で20%超えた。効き持ちも向上し、ライフ性能は17%も向上している。

スタッドレスタイヤに対する商品ニーズ
走行路面割合

 一般にスタッドレスタイヤでは、3年から4年で新型が登場し、その際は先代に比べて10%ほど性能向上していることが多い。逆に言うと、10%程度向上することができれば、新型投入につながってくる。

 ところが、新しいブリザックVRX3で氷上ブレーキ性能は20%向上、ライフ性能も17%向上と、十分以上の進化をしている。

 その背景には、「お客さまのニーズ、冬道での使用実態を総合的に判断し、弊社が新商品の開発に際し、ダントツの氷上制度を追求するとともに、冬のあらゆる面で安心安全を支えるべく、全方位で性能を向上させることを目指すべき姿としております」と、長島氏が語る開発姿勢があるのだろう。

断トツの氷上性能
商品概要

 長島氏は、新型スタッドレスタイヤ「ブリザックVRX3」について、「広くお客さまに知っていただき、ご使用いただくことでブリザックの使命を果たしてまいりたい」と述べ、概要説明を結んだ。

性能向上イメージ
新商品に込める思い