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トヨタ、販売会社9社で個人情報の不適切な取扱い 本人の同意を得ずに個人情報3318名分をID登録

2021年8月19日 発表

 トヨタ自動車は8月19日、トヨタの販売会社9社において顧客の個人情報の不適切な取扱いがあったことを明らかにした。

 今回、トヨタ自動車が提供する顧客向けWebサイト認証サービス「TOYOTA/LEXUSの共通ID」発行のために、顧客の車両注文書やアンケートなどへ記載された個人情報3318名分について、販売店の営業スタッフが本人の同意を得ずに登録し、トヨタ自動車へ提供していたことが判明した。

 対象となる販売会社は9社で、神戸トヨペット株式会社:1697名、福岡トヨタ自動車株式会社:405名、兵庫トヨタ自動車株式会社:344名、岡山トヨペット株式会社:267名、ネッツトヨタ徳島株式会社:209名、トヨタカローラ愛豊株式会社:178名、埼玉トヨタ自動車株式会社:129名、トヨタカローラ沖縄株式会社:78名、トヨタカローラ道北株式会社:11名の計3318名。

 現在、同件の対象となる顧客には、各販売店の営業スタッフよりお詫びとともに経緯を説明しているといい、トヨタ自動車では「お客さまには大変なご迷惑、ご心配をおかけしておりますことを、改めまして心より深くお詫び申し上げます」とお詫びの言葉を述べている。

 本人の同意を得ずに登録された個人情報には、顧客の「名前、生年月日※、性別※、住所、電話番号、コネクテッドサービス契約車両の所有情報(※一部の顧客のみが対象)」が含まれていた。

 トヨタ自動車では、同件判明後、保有するサーバーに保管されていた対象のIDやこれらの個人情報について、トヨタ自動車以外へ提供された事実がないことを確認しており、現在、すみやかに削除の手続き(8月20日完了予定)を行なうとしている。

 同件は、2021年3月にトヨタの販売店である福岡トヨペットにおいて、顧客の個人情報を本人の同意を得ず、同IDの発行のために登録していたことが明らかになったことが発端となっており、その後、全国の販売店において同様の事例がないか調査を進めており、現時点で販売会社9社において、同IDの発行のために3318名の顧客の個人情報を、本人の同意を得ずに登録していたことが明らかになった。

 同件について、トヨタ自動車では「このような個人情報の不適切な取扱いを引き起こした背景には、弊社から販売店に対し、同ID発行を推奨する活動を行っていたことが一因となったと考えております。販売店の現場において、営業スタッフがこのような行動に至った背景にも着目し、同様の不適切な取扱いが発生しないよう、これらの活動の振り返りを進めてまいります。また、個人情報の取扱いルール遵守に向けた継続的な意識向上と再発防止について、メーカーと販売店が密接に連携して取り組みを進めることにより、お客さまから信頼を寄せていただけるサービスの実現に向け、より一層尽力してまいります」とコメントしている。