ニュース
スズキ、新型「ワゴンR スマイル」 両側パワースライドドア採用でシンプルデザインの軽ワゴンモデル
2021年8月27日 10:35
- 2021年9月10日 発売
- 129万6900円~171万6000円
自分らしさを多様に表現できる新しいスライドドアワゴン
スズキは、新型軽自動車「ワゴンR スマイル」を9月10日に発売する。価格は129万6900円~171万6000円。
ワゴンR スマイルは、両側パワースライドドアを備える軽ワゴンモデル。「軽ハイトワゴンではなく、軽ワゴンのサイズでスライドドアを採用したクルマ」「多様な個性を満たせるクルマ」というユーザーニーズから、新しいパーソナルスライドドアワゴンを作ることを目指して開発に着手。
四角いワゴンでありながら愛着を持てるデザインを採用し、「ワゴンR」の運転しやすいちょうどいいサイズと、使いやすい広い室内空間、毎日使って便利で安心な装備を兼ね備え、「男女問わず運転できるオシャレで今までにない新しいクルマ」「日々の生活に寄り添い、乗ったり所有したりすることで気持ちが豊かにになるクルマ」「新しいクルマとの生活を笑顔で楽しみ、SNSで発信したくなるようなクルマ」として、“今までの軽自動車では物足りない”という人に向けて、自分らしさを多様に表現できるモデルとした。
グレード | エンジン | 変速機 | 駆動方式 | 価格 | WLTCモード燃費 |
---|---|---|---|---|---|
G | 直列3気筒 0.66リッター | CVT | 2WD(FF) | 1,296,900円 | 23.9km/L |
4WD | 1,420,100円 | 22.5km/L | |||
HYBRID S | 直列3気筒 0.66リッター(マイルドハイブリッド) | 2WD(FF) | 1,472,900円 | 25.1km/L | |
4WD | 1,596,100円 | 23.6km/L | |||
HYBRID X | 2WD(FF) | 1,592,800円 | 25.1km/L | ||
4WD | 1,716,000円 | 23.6km/L |
ワゴンR スマイルのグレード体系は、ガソリンエンジン搭載の「G」、マイルドハイブリッド搭載の「HYBRID S」「HYBRID X」の計3種類。
エンジンは全グレード共通で、最高出力36kW(49PS)/6500rpm、最大トルク58Nm(5.9kgfm)/5000rpmを発生する直列3気筒DOHC 0.66リッター「R06D」型を搭載。マイルドハイブリッドグレードは、このエンジンに1.9kW(2.6PS)/1500rpm、最大トルク40Nm(4.1kgfm)/100rpmを発生する「WA04C」モーターを組み合わせる。トランスミッションは全車CVTで、どのグレードにも2WD(FF)と4WDの駆動方式が用意される。WLTCモード燃費はガソリンエンジン搭載車が22.5km/L~23.9km/L、マイルドハイブリッド車が23.6km/L~25.1km/L。
ボディサイズは3395×1475×1695mm(全長×全幅×全高)で、ホイールベースは2460mm。ワゴンRと比較すると全長、全幅、ホイールベースは変わらず、全高が+45mmされているのが特徴。高くなった分は室内高に充てられ、パッケージングの工夫と合わせてワゴンRの1265mmから1330mmに、65mmの大幅アップとなっている。
“愛着の持てる自分だけのワゴン”となるようなデザイン
ワゴンR スマイルは、開発前にターゲットユーザーに対して市場調査を行ない、シンプル思考の高まりとともに、単純なシンプルではなく洗練と温かみをうまく融合したデザインが今後の主流になるという点に着目。シンプルなベース形状に多彩な表情を持つカラーを組み合わせることでパーソナルなクルマとなり、それがおユーザーひとり一人のこだわりを満たし、自分色に染められるクルマになるのではと考え、デザインコンセプトを「マイスタイル、マイワゴン」と設定した。
内外装スタイリングの共通テーマとして、「シンプルで明快なデザイン」「愛着と温もりを感じさせる面の表情」「色・素材・加飾が生きるディテール」の3つを設定。これらを表現することで、愛着の持てる自分だけのワゴン「マイスタイル、マイワゴン」を提案していく。
外観については、水平基調のボディの上にキャビンが載っている非常にシンプルなデザインとし、ヘッドライト、リアコンビネーションランプ、グリルなど、あるべきものがあるべきところにある普遍的な構成とした。
その上で、基本断面からコーナー部までとげとげしさを極力省いた優しい表情とし、リアコンビネーションランプも箱形ながら角を大きくとった温もりのある形を採用。サイドのショルダー部分の丸さが丸目のヘッドライトに変化する優しく味わいのある面の表情を魅力の1つとしている。
特徴となるベゼル付きのヘッドライトは、普遍的なクルマらしさを表現。また、ベゼルの処理を変えることで多様な表情も表現しているとのこと。LEDヘッドライト、LEDリアコンビネーションランプにはスズキの軽自動車で初の厚肉インナーレンズが用いられ、ワゴンR スマイルならではの愛着の持てる特徴的なシグネチャー表現とした。
また、足下にもこだわり、2トーンカラーのホイールキャップを採用することで、立体的な造形をより際立たせるとともに、車体色とのコンビネーションで多様な個性の演出にも貢献している。
車名エンブレムはどんなスタイルにも染まるよう、ベーシックさを基本にしながら、どこか愛着を感じさせるデザインとして、シンプルなゴシック体をベースに柔らかいカーブをかけることで味のあるデザインとしている。
内装も3つのスタイリング、共通テーマを表現することによってユーザーの直感に響く居心地のよい空間を提案。豊かな丸みを持つインパネ天面と手曲げの塗装鉄板のようなツヤと潤いを表現した大きなカラーパネルにより、ひと目で伝わるシンプルなデザインを特徴とし、職人が手作業で張り込んだような革シボのインパネ・ドアトリムなど、丁寧な作り込みを感じさせる表現にもこだわっている。
ステアリングとスピードメーター、シフトノブまわりにはアイボリーが用いられ、インパネもアイボリーとした組み合わせでは、爽やかでカジュアルな印象としつつ、シンプルさと広さ感を演出。ネイビーのインパネとの組み合わせでは上質な印象となり、日本車離れした特徴的でオシャレな印象としている。
さらに、内装のアクセントとなる部品を細い加飾で縁取ることで、充実感を向上。インパネとドアトリムには疑似ステッチを施し、革表現の魅力と質感を高めている。加えて、ルーフとメーターにはひし形のモチーフを用いるなど、細部までこだわったデザインとした。
よりいっそうのこだわりを満たすポイントとして、インテリアのカッパーアクセントはシルバーやゴールドとはひと味違う特別なカラーを開発。カッパーの金属色は細い造形と相まって、インテリアをキリッとシャープに引き締めた印象としている。このカッパーアクセントは、それぞれのボディカラーが持つ世界観によって印象が変わって見えるよう、やや低彩度のニュアンスカラーとしている。
シート表皮は、家具で使われるような柄にカッパーのアクセント糸を織り込んだミディアムグレーにすることで、どんな世界観にもマッチする色味とした。マチ材にもこだわっており、単色ではなく濃淡を織り交ぜたメランジファブリックを採用することでシート全体に素材感を付与し、空間に深みを持たせている。
こだわりを込めた豊富なカラーバリエーションで個性を演出
ワゴンR スマイルでは、スタイリングのシンプルな形状を生かし、多彩な表情を持つカラー、こだわりを満たす自分色に染められるうれしさをテーマに、カラー開発を実施。ボディカラーはモノトーン4色、2トーン8色の計12色を展開する。
内外装の色によってさまざまなスタイルを表現できるコーディネートとして、「ブリティッシュ」「エレガント」「カリフォルニア」「モダン」の大きく4つの世界観を表現するカラースタイルを提案していく。
なお、このカラーコーディネートはオプションで用意される用品を取り付けることで、より“らしさ”を強調することもできるようになっている。
ブリティッシュスタイル
いつの時代にも普遍的な価値を持つトラディショナルな世界観を表現。ボディのイメージカラーはインディゴブルー×ホワイトルーフと、レッド×ブラックルーフで、足下はガンメタとシルバーの2トーンホイールキャップでキリッと引き締めた印象とした。
インディゴブルーは、シックな英国スタイルの定番カラーとなるネイビーをベースとした今回開発した新色。色相は落ち着いたダークトーンとなるが、しっかりと輝きを感じられるよう大粒径の光輝材を使い、落ち着きの中に上質さを表現。インテリアの特徴であるカラーパネルはパールメタリックネイビーで、シェードでは色味がほのかに感じられる程度まで明度を下げ、ハイライトではシックなネイビーに色が変化。トラディショナルでありながらモダンさを両立したカラーとなっている。
エレガントスタイル
華やかさと大人っぽさを両立した世界観を表現。車体色はコーラルオレンジ×ブラウンルーフと、アーバンブラウン×クッキーブラウンルーフの2色で、足下はホワイトとシルバーの2トーンキャップとし、明るく軽やかな印象に仕立てた。
コーラルオレンジは華やかな花束をイメージした新色で、女性らしさがありながらも甘すぎないコーラルとして、毎日の生活を彩り、女性の気分を上げてくれるような赤から黄へ色変化する鮮やかなカラーに仕上げられている。カラーパネルはパールアイボリーで、暗い場所では明度をやや落とし、ハイライトにかけてホワイトパールの光輝材によって白く輝く色変化をし、造形の断面をより豊かに見せる質感となっている。
カリフォルニアスタイル
開放的なビーチに似合うカジュアルな世界観を表現。シフォンアイボリーとオフブルーのボディカラーにホワイトのルーフとホイールキャップ、インテリアのカラーパネルも明るいパールアイボリーとして爽やかな印象にまとめられた。
細部にまで使いやすさを考えたこだわりの装備
パッケージングについては、見晴らしのよい運転姿勢と前席・後席ともに開放感あるゆとりある室内空間を両立した新しいパッケージを採用。スライドドアは使いやすさに定評のある「スペーシア」と同等のリアステップの高さと開口幅に設定されており、乗り降りだけでなく後席への荷物の積み下ろしも楽に行なえるようになっている。
また、スイッチ1つで開閉操作が可能なワンアクションのパワースライドドアに加えて、スズキとして初めて、フロントドアのリクエストスイッチで操作できる「パワースライドドア予約ロック機能」を採用し、携帯リモコンを取り出さなくても降車時のロック操作を可能とした。
快適装備については、真夏の気になる日焼けや暑さを軽減する「360°プレミアムUV&IRカットガラス」をHYBRID Xに採用。車両のどの席でも紫外線を約99%カットするとともに、暑さのもとになる赤外線を60%~80%カットして、強い日差しから肌を守れるようになっている。
そのほかにもユーティリティとして、使い勝手に優れた収納を使いやすい場所に数多く設定。ドリンクホルダーは500mlの紙パックや630mlの大型のペットボトルの収納も可能としたほか、大型のインパネセンターポケットは、6.5インチサイズのスマートフォンも収納可能とするとともに、近くに充電用のUSBソケットを備え、車内での充電を快適に行なえるよう工夫されている。
さらに、HYBRID Xにおいては、運転席後方の「シートバックアッパーポケット」や、収納時に大型のフックとしても使える「パーソナルテーブル」を設定し、快適性を向上させている。
荷室はワゴンR同様にフラットで広く使い勝手のよいラゲッジスペースとし、乗車人数や荷物の量に合わせられる多彩なシートアレンジを可能とし、さまざまなシーンで使いやすいよう考えられている。
インフォテインメントにおいては、見やすさ、分かりやすさ、使いやすさを追求。スピードメーターにはカラー表示のマルチインフォメーションディスプレイを設定し、さまざまな車両情報をグラフィックで楽に認識可能とした。また、メーカー設定のナビゲーションとして、「ハスラー」「ソリオ」同様の9インチメモリーナビゲーションを設定。音声と画面表示でドライバーに注意を促す逆走注意案内や逆走警告機能も採用されている。
安全技術については、夜間歩行者の検知に対応した「デュアルブレーキサポート」を含む予防安全装備の「スズキ セーフティ サポート」を全車に標準装備。また、運転支援技術として、全車速追従機能付きのアダプティブクルーズコントロールや、最高速度や一時停止といった標識の存在を知らせる標識認識機能のほか、カラー表示のコンバイナー式ヘッドアップディスプレイなどを含む「スズキ セーフティ プラス パッケージ」を一部グレードにオプション設定している。
加えて、駐車時などに便利な全方位モニター用カメラには、スズキ初となる「すれ違い支援機能」を採用。これは、狭い道を約5km/h以下で走行中にステレオカメラが対向車とのすれ違いを検知すると、モニターに左側のサイド映像とフロント映像を自動で表示するというもの。左右確認サポート機能と合わせて運転時の死角を減らし、車両の接触防止をサポートするとしている。
そのほかにも、基本安全として、誰もが安心して乗れる運転のしやすさを目指し、フロントピラーをできるだけ細くし、ワイパーの停止位置を下げることでスッキリとした見通しのよい前方視界を実現。万が一に備えた衝突安全として、6つのエアバッグを全車に標準装備するとともに、安全対策を強化した新しい安全基準i-Sizeに対応したチャイルドシートを設置可能とした。