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トヨタ、事故自動緊急通報装置などに不具合 11万1842台リコール

2021年9月22日 発表

 トヨタ自動車は9月22日、事故自動緊急通報装置などに不具合があるとして、トヨタブランドの19車種、レクサスブランドの20車種、計39車種(計82型式)、計11万1842台のリコールを国土交通省に届け出た。

 同社が届け出た不具合は3つあり、事故自動緊急通報装置(車載通信モジュール)、電気装置(ハイブリッドビークルコントロールコンピュータ)、原動機(エキゾーストマニホールド)の3つ。

 車載通信モジュールの不具合では、緊急通報装置の車載通信モジュールの制御プログラムが不適切なため、音声データと通信データ間の相互変換ができない場合がある。そのため、緊急時に音声通話ができず、保安基準第43条の8(事故自動緊急通報装置の基準)に適合しない。

 ハイブリッドビークルコントロールコンピュータの不具合では、ハイブリッドシステムの制御プログラムが不適切なため、シフトレンジに関する演算の途中でシフトの切替え操作が行われると、異常と誤検出する場合がある。そのため、警告灯が点灯して、ハイブリッドシステムが停止し、走行不能となるおそれがある。

 エキゾーストマニホールドの不具合では、ガソリンエンジンのエキゾーストマニホールドにおいて、パイプの溶接条件変更時の強度検討が不十分なため、冷熱の繰返しや振動等により当該溶接部に亀裂が生じるものがある。そのため、登坂路走行等の高回転時に排出ガスが漏れ基準値を満足しなくなるおそれがある。

 改善措置として、車載通信モジュールの不具合では、全車両の車載通信モジュールの制御プログラムを対策仕様に修正する。ハイブリッドビークルコントロールコンピュータの不具合では、全車両のハイブリッドビークルコントロールコンピュータの制御プログラムを対策仕様に修正する。エキゾーストマニホールドの不具合では、全車両のエキゾーストマニホールドを良品と交換する。

 不具合件数はハイブリッドビークルコントロールコンピュータの不具合で9件発生、事故はいずれも発生していない。

 対象となるのはトヨタブランドの「ヤリス」「ヤリスクロス」「GRヤリス」「ハリアー」「アルファード」「ヴェルファイア」「カローラ」「カローラツーリング」「カローラスポーツ」「RAV4」「RAV4 PHV」「クラウン」「プリウス」「プリウスPHV」「ランドクルーザープラド」「カムリ」「C-HR」「グランエース」「センチュリー」。レクサスブランドの「RX300」「RX450h」「RX450hL」「UX200」「UX250h」「UX300e」「IS300」「IS350」「IS300h」「NX300」「NX300h」「ES300h」「LS500」「LS500h」「LC500」「LC500h」「RC300」「RC350」「RC300h」「RC F」で、製作期間は2021年4月26日~8月3日。